イタリア観光と思えば文句はない、映画『アマルフィ 女神の報酬』

     西谷弘監督映画『アマルフィ 女神の報酬』(2009年公開)を観た。
     通常映画は全くの当てずっぽう事前情報をほとんどいれない状態で見るのだが、この映画は進んで感想や批評を先に読んでから観た。
     というのもゴリゴリに映画用語や哲学用語を多用した映画批評サイトがこの映画を80点と評価していた。あれ、アマルフィは金をかけた割に出来の悪い映画、という世間の評価ではなかったのかな、と「ライムスター宇多丸のムービィーウオッチメン」聞き直すとかなりの酷評。さて、どっちだろうかということで観たわけ。
     確かに世界の亀山モデルとやゆされる作り。出だしからキャッシュカードのCMそのまんまの映像が流れだす。
     急に画面が切れてブラックアウト、タイトル、ドーン!が来る間もなく元の映像に戻る。斬新だけど、なんと、場面転換しない。なんでショット切ったんだろう?謎。
     GPS付きピンの映像の反復がひつこい。サラ・ブライトマンの曲もひつこい。ベランダに出る天海祐希もひつこい。
     金の受け渡し場所を点々とすることでイタリア観光をしている気分が味わえる。ストーリーが先にあったのではなく各地をカメラでめぐるためにストーリーを作ったんだろうなあ。脚本に名前が出ないのもわかる気がする。
     事件の真相が明るみに出る謎解きが始まると、後付の説明ばかり。前ふりとか伏線が殆ど無い。
     また、画面がぶちっと切れて、暗転。すごい。これを二度やる編集と監督に脱帽。何の効果があるんでしょう?
     絵葉書を観ているような画面で映画終了。
     で、映画を観た感想はというと、宇多丸ほど腹も立たず。映画批評サイトの好評価は映画自体に興味が有るのではなくて自己顕示欲で書いている(サイトの日本語がかなり可怪しい)ことが分かった。ま、映画は事前情報を遮断して観るのが正解という当たり前の結論に至った。
     
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