二人一役の長門裕之と桑田佳祐、映画『古都』

     中村登監督映画『古都』(1963年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
     京都の町並みの捉え方が建築雑誌を見ているかのよう。非常にシャープで建造物が主人公のよう。
     岩下志麻が湯豆腐の準備をするシーン。湯豆腐の鍋と熱燗が一緒になった箱が出てくる。浅学のため名称わからず(もしかして燗銅壺(かんどうこ)? )。ラジカセが日本で流行ったのもわかるような気がする道具の佇まい。
     若い長門裕之が登場。サザンオールスターズの桑田佳祐かと思った。こっちのほうが一人二役ではなく二人一役出来そう。年代が違うので、あくまでもデジタル合成技術でね。
     長門を宮口精二が急にビンタ。若干意味不明。千恵子役岩下と苗役岩下が立ち話すると急に周りの人通りが途絶える。お祭りなのに。かなり変。
     音楽は武満徹。この時代の邦画を重々しくしているのは武満の責任かも。武満の打楽器系の音が入ると、突然、幻想的な風景に見えてくる。
     岩下の一人二役シーン。演技に不自然さはない。けど、映像に一部、やはり微妙に変なところがある。まず、被り物が多い。フードをかぶる、ほっかむりをする。など、岩下が二人出てくるときに一人は顔を見せないショットが多い。まあ、合成の手間を減らす手段なんだろうけど、かなり違和感がある。後、寝室の中で布団の位置が変とか、二人の照明が微妙に違うような、とかその程度。
     京都の町並みが非常に美しく撮られているのでBGVとしての用途も考えられる。
     中京の町家、清水寺、捨て子、パウル・クレー、立山杉、時代祭、廃嫡、北山しぐれ。
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