2400本目は、映画『東京交差点』

 『東京交差点』(1991年公開)を観た。全三作のオムニバス形式。どれもテレビドラマレベルでつまらない。見てもいいし見なくてもいい。

「第一話 漂流(さすらい)」脚本・監督松井稔。
 映画冒頭のオープニングロールに脚本新藤兼人とある。新藤が三作の脚本に手を加えているのかどうなのか。原案は他に名前が上がっているので、いまいち新藤の役割がわからない。
 漂流とかいてさすらいと読ませる。タイトル、全部こんな感じ。何か古臭い。当時は流行っていたのかなあ。本気と書いてまじとか。
 第一話から第三話まで舞台となるマンションは同じビル。管理室にハナ肇がいる。
 映像は邦画初のハイビジョン撮影らしい。画面ギラギラしていてビデオ映像風。照明を当てているのがまるわかりだし、発色も若干変。技術がこなれていないのがまるわかり。
 スケバン?設定だからなのか、女子高生役の大塚ちか、スカートが長い。女子高生のこのファッション、久しぶりに見た。現在では、ほぼ絶滅危惧種。
 大塚、ビール瓶を割って武器にする。ここなかなかうまい。
 課長のサラリーマン役高橋長英と急にキスすることになる大塚。帰り、二人共普通に帰る。意味不明すぎ。キスの必要性がない。外国のドラマならキスは挨拶だと理解できるけど、邦画だと別の意味が発生するよねえ。何か脚本、適当。
 ラスト、大塚と母親で一緒に楽しそうに花火。なんで急に仲良くなっているの?。それにベランダで花火するか?。花火は駄作邦画にありがち。やることなくなると花火するんだよねえ。演出の引き出しが少なすぎ。
 喫茶店ボストン、55ひろば。

「第二話 幸福(しあわせ)」脚本・監督須藤公三。
 周期的痴呆(まだらボケ)と右半身の麻痺の妻。介護する浜村純。90年代で老老介護の問題を取り扱っている。昔から日本は老人国なんだねえ。
 妻が夫を呼ぶときはポケベル。ちなみにポケベルが出てくる邦画は『UNLUCKY MONKEY』(2016/5/8掲載)、『学校の怪談3』(2016/8/17)、『最終兵器彼女』(2017/3/12)。番外として『眠らない街 新宿鮫』(2017/3/3)にポケベル型の銃が出てくる。
 藤吉久美子、両親が自殺旅行に旅だったのを知ると、ポケベルを鳴らす、ホテル(ホテル油壺観潮荘)のフロントに電話する。後は、家のフローリングに座って泣くだけ。おい、外に出て探すとか、地元警察に電話するとか、やることあるよねえ。脚本、バカすぎ。
 ライフニクス高井戸、VENTILO PARIS。

「第三話 出発(たびだち)」脚本・監督山本伊知郎。
 最もつまらない話。マンションの一室。子ども三人だけ。長男(中垣克麻?)がマコトストアに忍び込み食品を盗みだす。監視しているスーパーの男と、外にスーツ姿の男二人(一人は戸浦六宏)。で、中垣、食料を部屋に持込他の二人(弟と妹と思われる)と一緒に食べる。両親は不在で部屋の中は荒れている。
 学校のクラスが「山口級」。山口組、ではないんだねえ。
 戸浦たちが管理人室のハナを訪ねて、理由を説明する。ことには、戸浦たちは刑事で兄弟三人を監視している。三人の母親が500万持ち逃げしている(その500万持ち逃げされた男も犯罪者)。母親が戻ってくるのを待っている。という話。
 で、戸浦、ハナ、児童相談所の職員などを交えて、説明映像がずーっと続く。朝になると中垣が学校に行くのに、刑事たち尾行しない。バカすぎる。スーパーで中垣、万引きしているのに刑事が来て泳がせている(っぽい)。バカすぎる。
 あのさあ、マンション監視するのはわかるけど、登下校で母親が接触する可能性あるよねえ。後、犯罪が行われているのに、それは目をつぶるんですかあ?。それで、ずーっと管理室で大人が揃ってだべっているだけ。もう、話がバカすぎて目が点。動きのない画面にただただ飽きる。駄作。

佐津川愛美の涙の量多め、映画『忍道 -SHINOBIDO-』

 森岡利行監督映画『忍道 -SHINOBIDO-』(2012年公開)を観た。なんちゃって時代劇。ドラマ部分と後半のアクションシーンはちょっと面白い。
 映画村っぽい街の風景。忍の里はアイヌ風。今組み立てたような外観、質感の三角あばら屋。低予算の邦画はこういう部分で白けてしまう。
 佐津川の手裏剣の腕を見せるシーン。菊池あやかの頭の上のりんごをはずしたと見せかけて、蛇を仕留めている。という流れなんだけど、ラストのオチの、蛇を仕留めたショットがものすごくわかりづらい。ここ下手くそ。蛇を実際に殺すわけにもいかず、クリーチャーを作ったり動かしたりするお金もなかったからだと推察される。もしくは手抜き改め映画的省略かも。
 火の前でのダンスシーン。冒頭と最後しか踊らない佐津川。ダンスは苦手なのかな。
 屋根から落ちる子ども、下で足を支える佐津川、地上で見ているだけの大人たち。すべて行動や所作が不自然。ここかなりひどい。
 回想、天井の穴から液体が落下。おちょこの酒に毒をもるシーン。天井の穴から毒液が落下するショットが、垂直落下しているように見えない。毒液が落下した時、周りに水滴が沢山跳ねているので、おちょこを持っている人が気づかないわけがない。とまあ、あげるときりがないほど、雑な部分多め。やっつけ仕事な感じ。
 ユキリョウイチ、鼻から顎までのマスク(目から上が開いている)をかぶると、ヒロミにそっくり。
 尚玄、平井堅ぽい顔立ち。有無を言わせない悪党な感じは良い。
 佐津川、アクション向きとは思えない。『SHINOBI -HEART UNDER BLADE-』(2015/10/30掲載)の仲間由紀恵、『あずみ』(2015/8/5)の上戸彩とか忍者役の女優みてきたけど、アクションシーンがネックかなあ。志穂美悦子の後釜は出てこないかあ。後、佐津川、涙の量、すごい。
 忍の里、襲撃シーン。アクション、ちょっと頑張っている。スローの長回しもある。血はCG。
 日光二荒山神社、滝尾神社、鬼怒川篭岩オートキャンプ場。

恋愛部分は下手くそ、映画『わが青春に悔なし』

 黒澤明監督映画『わが青春に悔なし』(1946年公開)を観た。前半の恋愛部分は下手でつまらない。けど、後半の農業部分は面白い。
 吉田山のピクニックシーン。原節子が学生服姿の男七人に追いかけかられる。青春の一ページの表現だと思われるけど、大学生が老けすぎていてコスプレおじさんに追い掛け回されている合の子女性としか見えない。
 男たち、ずーっと学生服。私服は着ないのかなあ?。それぞれの生活シーンがほぼない。昔の青春映画も今と同じなんだねえ。老けた俳優と、学園生活のみしか撮らない。
 原の家。父親(大河内傳次郎)が京都大学の教授みたいだけど、原の部屋に入る時、ドアノックしない。おもむろにドアを開ける。当時の習慣はそうだったのかな。
 恋愛描写と新婚生活?シーンになると意味不明部分多数。とにかく会話が頭でっかちで恐ろしくつまらない。若い男女がそんな話ばっかりなの?。黒澤、恋愛映画は下手くそとみた。原、急に泣き出す。説明がないので、情緒不安定にしか見えない。急に藤田進と二人で暮らしていたり、説明映像も下手。
 列車の中、車窓は合成。
 72分頃。原のサマーセーター姿。乳首の形が浮き出ていて、走ると胸がゆれる。黒澤がこんなサービスショットを撮るなんて、驚き。
 原、死んだ夫(藤田)の実家に行って農業を手伝うことに。ここから面白くなる。
 スパイの家と書かれた落書きがあり、出入り口や窓が外から木材で打ち付けられ封鎖されている。農作業は夜、人気のない時に働く(夜鳴きふくろう?)。昼間、原が出歩くと、原住民のような村人が監視している。ここの映像、うまい。
 農業シーン、杉村春子と黒っぽいローラン?顔の原、二人が田んぼづくり。鍬入れや、田植の連続した短い動作を長めにつなぐ。田植定規(格子状で円筒形)を使って、田んぼに苗を植えるポイントを描いていく。この道具、見たことはあったけど名前も使い方も知らんかった。邦画を見ると勉強になるねえ。
 ちなみに日本の農村風景が描かれている邦画は『米』(2017/3/8掲載)がある。昔の農業ファッションが今でも通用する美しさ。もう見れない日本の田舎の風景も素晴らしい。
 荒らされた田んぼに父親が満を持して出てくる場面は、ちょっと感動的。ピアノを弾く手が川で手を洗う原に場面転換するのはうまい。
 原の父親大河内が戦後の大学の講堂で挨拶。藤田を褒めている。うーん、藤田ってそんなに素晴らしい男だったっけ?。かなりわかりづらい謎の人物として描かれていたと思うけど。やっぱり、恋愛が絡む部分は黒澤、下手くそ。
 生活文化運動。

2017年07月前半観たおすすめ邦画

2017年07月前半観たおすすめ邦画
 2017年07月前半観た邦画は26本。

【次点】

『歌謡曲だよ、人生は』2007年公開、2017/7/6掲載。
 全10作のオムニバス形式。通常のオムニバス形式と違うのは縛りが明確なこと。歌謡曲を使うこと、その歌謡曲のタイトルを映画のタイトルにすること。この二つが縛りみたい。
 そうすると映画の作り方が二つに分かれる。歌謡曲の歌詞世界をトレースするのか、歌詞から逸脱して想像の翼を広げるのか。当然、後者のほうが面白い作品になっている。
 縛りを気にして見てみると、監督(脚本も手がけている)の腕の違いが明瞭。格が違うのは矢口史靖。腕はないけど面白いのは蛭子能収。

『遺産相続』監督降旗康男、1990年公開、2017/7/11掲載。
 撮影はアイディア満載、元気がある画面。遺産相続の教育映画にもなっているし、話も面白い。後、佐久間良子が熱演、小川真由美も当然うまい。野々村真がオーバーアクションで鼻につくけど、そういうキャラ設定の配役だからしょうがない。

【次点の次点】

『疾風ロンド』監督吉田照幸、2016年公開、2017/7/8掲載。
 話に若干無理があるのは玉に瑕。久しぶりのスキー映画。そのへんは大目に見ておこう。斜面の滑降、バトルは確かにアガる。

『憎いあンちくしょう』監督蔵原惟繕、1962年公開、2017/7/8掲載。
 石原裕次郎が主人公というところが味噌。大根だけど、この作品の主人公がスター設定なんので裕次郎が適役。映画後半、ロードムービーになるんだけど、路上の野次馬が本当に石原を見に来ているようで擬似ドキュメンタリー風。当時の道路事情が多く写り込んでいて、今となっては歴史フィルムの価値も出ている。

『イタズラなKiss THE MOVIE ハイスクール編』監督溝口稔、2016年公開、2017/7/13掲載。
 主人公がバカだけど低能設定ではない。恋のハードルは低めでカタルシスはあまりないが、佐藤寛太が最後までキャラを変えずに冷たく対応するのは良い。
 本当に見て欲しいのは石田ひかり。肉付きが良くなりおばさん体型になった石田。一皮むけたのか、異常に明るいキャラ。なんだけど、本心かどうかわからない作られたような表情。集中してみると何か不気味。もっと弾ければ怪演になるはずと続編の『イタズラなKiss THE MOVIE 2 キャンパス編』(2017/7/14掲載)を期待して見てみると、うーん、石田が出ていない。母親役が鈴木杏樹に変わっている。他の配役にかわりはないのに石田のみ出演していない。意味不明すぎ。邦画はわからん。

【珍作気味】『千年の恋 ひかる源氏物語』

【劇場未公開だけど】『おれさま』雅-miyavi-のキャラは見ておいていいかも。

【駄作】『猫ラーメン大将』

欲望がガメラ化、映画『ラブ&ピース』

 園子温脚本・監督『ラブ&ピース』(2015年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 麻生久美子が使っているヘッドフォンはMarshall。へー、ヘッドフォンも作っているんだあ。
 60分頃、長谷川の部屋に大型トールボーイスピーカーがある。ツイーター部分がラインアレイの非常に特徴的な形をしているんだけど、残念ながらメーカー、型番ともにわからず。
 長谷川博己が住む地上と亀のピカドンが迷い込む下水道の中の世界(ガラクタ世界)。地下にいる西田敏行はサンタクロースなのか再生の神なのか。この二つの世界が交互に描かれ、長谷川のコンサートに向けて合流するんだけど、最後まで見ても、別に世界を二つに分ける必要もないし、カタルシスもない。
 まず、地下のガラクタ世界が明るすぎ。綺麗なゴミや綺麗な使いふるしの人形やおもちゃが散乱している。あくまでも映像に耐える管理されたゴミが映るだけ。陰湿さや不潔さは一切ない。だから地上との対比として非常に弱い。
 ガラクタ世界の視点があくまでも人の視線。人形やガラクタたちの視線ではない。例えば、テレビアニメの『ガンバの冒険』とか洋画『トイ・ストーリー』のような人形やおもちゃやガラクタたちの世界観を示す映像的な視点がない。だから、人形やおもちゃやぬいぐるみたちのドラマ部分が非常に弱い。クリスマス設定もかなり付け足し気味。冬っぽくないし。
 西田と麻生が物語にあまり絡んでこない。西田は人形たちに飴をあげる役割なんだけど、その飴にどのような効能があるのかいまいちわかりづらい(説明は一部のみ)ので、西田の役割がかなり薄まっている。
 麻生、長谷川の部屋に朝までいたみたいなショットもあるけど、目合シーンなど、一切無し。ほぼ、観察しているだけ。最後、希望を残す麻生の行動だけど。やっぱり食い足りない。
 後、日本科学研究所もいらないなあ。バンドメンバー、対立していたのにあっさりバックバンド待遇を受け入れる。かなり安易な展開。
 長谷川、ドジでうだつの上がらないキャラ。最初、長谷川だと気が付かなかった。時々亀のしぐさをするのは笑える。ライブシーン、派手ではある。けど、映画の中の芸術問題発生。映画の中の観客は騒いでいるけど、映画を見ている観客は白ける。反戦とかファンタジーで問題を回避しようとする努力はわかるけど、見せ方だけでどうにかなる問題ではない。
 自衛隊の見せ方、うまくない。戦車の発砲の仕方、かっこ良くない。自衛隊員、歩道橋の上で銃口を同僚に向けて立っている。銃の所作がそれらしく見えない。
 ラスト、亀のピカドンが夜空に消えて、ライブ会場を去る長谷川。元のさえない長谷川に戻ったので腹痛が再来、便所へ駆け込むのかと思ったけど、そんなショットはない。シリアスに終わる。ここ期待はずれ。商店街を歩く長谷川の後ろ姿、オカマみたい。
 エンドロールに「この映画では動物の虐待は一切していません」と出る。亀の扱いがひどい邦画は『undo』(2016/3/17掲載)。紐で縛った亀を振り回したり吊るしたり、ひどすぎ。岩井俊二、少女趣味のフリしてサディステック。
 スーツアクターの記載あり。ピカドンは人が入っているきぐるみなんだあ。
 東京オリンピック、Roland RD-700、PC-300、レボリューションQ、RCサクセション。

映画『イタズラなKiss THE MOVIE 2 キャンパス編』

 溝口稔脚本・監督映画『イタズラなKiss THE MOVIE 2 キャンパス編』(2017年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 『イタズラなKiss THE MOVIE ハイスクール編』(2017/7/13掲載)の良さがどこにもない。特にひどいのは、石田ひかりが出てないこと。他の配役は同じなのに石田のみ鈴木杏樹に変わっている。石田の一皮むけた演技を期待していたのに。
 ハイスクール編はバカだけど低能ではない女子高生(美沙玲奈)が頑張る物語としてなんとか成立していたけど、キャンパス編はもうデタラメ。乗り越えるべきハードルも無し。佐藤寛太が医学を目指そうとする芽生えが描かれるくらい。全体的に雑で適当、やっつけ仕事。
 テニスシーン、わざわざCG使うならもっとオーバーなアクションシーンを見せればいいのに、割と普通。笑いや面白さにつながっていない。
 鈴木の持っている一眼レフカメラがCanonのEOS。ハイスクール編の石田はNikonだったはず。提供しているカメラメーカーからのクレームとか?。何があったんですかねえ。この配役の交代劇は。
 もういちど書くけど、ハイスクール編の石田ひかりのはっちゃけた演技をさらに拡大すれば、怪演になって、邦画久しぶりの当たり役になったはずなのに、その芽を邦画自らが摘むとは、バカすぎる。歴史的損失。もちろん配役交代の理由はわからないので誰の責任なのか知らないけど、絶対に、石田はリベンジすべき。
 日本文学科、ふぐ吉、長崎空港、斗南大学総合合宿所、くすの樹、腸重積症、尚美学園大学、日本大学生物資源科学部、清里。

映画『イタズラなKiss THE MOVIE ハイスクール編』

 溝口稔脚本・監督映画『イタズラなKiss THE MOVIE ハイスクール編』(2016年公開)を観た。主人公が頭が悪い設定だけど、バカ映画ではない。最後まで見れる。
 体型が丸くなった石田ひかりが最高。明るいキャラなんだけど、微妙に浮世離れしている感じがうまい。写真撮影が趣味のようでエスカレートすると、カメラがプロ用機材になるのは爆笑(映画的なギャグになっている)。お前はスポーツカメラマンか?。
 斗南大学付属斗南高等学校の三年生A組の佐藤寛太。顔かっこいい。最後までキャラを崩さないのもいい。
 山口紗弥加似の美沙玲奈。恋愛バカ映画にありがちなんだけど、主人公を低能設定にして脚本をごまかす手法。この作品は、美沙は頭は悪いけど低能ではない。頭が悪くてどじなだけ。やっていることはまっとう。この辺の描き方はちゃんとしている。
 29分頃、佐藤の家。オーディオセットが置かれている。遠目なので詳しくはわからないけどパワーアンプはオンキョー(ONKYO)のM-5000R(S)と思われる。スリーウェイスピーカーも置かれているけど、型番わからず。90分頃の謝恩会でスリーウェイ+サブウーファーのトールボーイスピーカーが出てくる。監督はオーディオマニアなのか?。固定電話機はパイオニア(Pioneer)のJ-DECT。
 日本家屋、倒壊シーン。残念ながらCG。こういうところは邦画の低予算なところ。
 佐藤と美沙の二人を家に残して福岡に来た石田。今頃二人っきりで何をしているのかを考えて「いやいやいや」と悶え苦しむ。石田、芸風変わったなあ。体型丸くなってムチムチしているし、演技も何か変。もっとはっちゃけると怪演と言われそう。石田、女優として一皮むけたのでは?。
 物理の問題がいかに嫌かを表現するセリフとして「滑車が出てきただけで吐き気がする」は、うまい。そういえば、滑車、よく出てきていたなあ。
 美沙、交通事故にあうけど車に轢かれるシーンは無し。こういうところ、なんとかしたいよねえ。日本家屋の倒壊とか、ここ頑張れば、評価されるようになるのに。惜しい。
 福岡空港国際線、鳥目、男女混合リレー、火打ち石、東京松本病院、九州産業大学、西南学院大学。

ギターシーンはかっこいい、映画『おれさま』

 近藤廣行編集・監督映画『おれさま』(2003年製作)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 劇場公開された作品ではなさそう。低予算感がばりばり。雅-miyavi-のキャラ一本で勝負している作品。
 その雅-miyavi-、最初、左卜全のマネをしているかと思うほど、セリフがほぼ聞き取れない。無声映画っぽい字幕だけの画面が挟まれたりする。
 車の中、撮影のためにヘッドレストなし。トンネルの中、車消える。場面転換すると、雅-miyavi-が線路の上に出現。車はどうなったんだろう。かなり強引な展開。
 タイムスリップしたようで1984年8月13日になっている。ただし、車に乗っていた現代の描写が短いので、過去にタイムスリップした映像的な実感はあまり感じられない。お札が使えないとか、オレンジの水玉ワンピースとかくらい。低予算でSFはきつい。
 実家の前、雅-miyavi-インターフォンを押す。けど逃げる。ピンポンダッシュ。何かピアスに刺青の俺のこと知らないからとかいうセリフを言っているようだけど、自分の子供時代と思われるりゅう(窪田翔太)という少年には会うし、一緒に遊んだりしている。うーん、タイムパラドックスとかは一切関係無し。
 西井(高野八誠)というバンドをやりたい男と出会い部屋にあがり込む雅-miyavi-。ふじこ(浜崎茜)、かおり(大櫛江里加)も合流(浜崎と大櫛は昔のお姉さん風でちょっとエロい)。
 西井の部屋にスリーウェイのスピーカー。壁にかけてあるんだけど補助具なしで壁に張り付いている状態。どうやって設置しているんだろう?。
 でまあ、ライブのステージを見せて、未来人だと言い張る雅-miyavi-は線路の上。西井とふじこがピストルを打つマネをすると、棒立ちの雅-miyavi-後ろに倒れながら消える。うーん、未来と過去の行き来は雅-miyavi-の意志でなんとでもなるんですかねえ。設定雑。ちなみに、棒立ちで後ろに倒れるシーン、『傷だらけの悪魔』(2017/7/12掲載)を思い出した。映画のラストにこの程度の演出でいいのか?。
 雅-miyavi-確かに独特。まず静止して立つことができないようで、いつも身体がふらついている。身体能力は高そう。西井の部屋でギター演奏を見せるんだけど、ここはなかなかすごい。俳優が弾きまねするのと、本当に弾ける人が出てくるとのとでは、映像に雲泥の差がある。ここは見る価値あり。
 後、雅-miyavi-は子供の頃にサッカー選手を目指していたという設定になっているんだけど、リフティングなどうまい。で、相手をする子役も球扱いがうまい。雅-miyavi-ありきの脚本だと思うのだけど、実際に演じれる俳優を配役しているのは立派。
 ロケ地協力、TFT(東京ファッションタウン)ビル。

屋上が出てこないのは立派、映画『傷だらけの悪魔』

 山岸聖太編集・監督映画『傷だらけの悪魔』(2017年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 栃木県立南高校の雰囲気は悪くない。老けた俳優ばかり出てくる学園モノに比べれば、格段に感情移入しやすい。後、職員室の作られた笑顔の教職員たちの見せ方、うまい。
 江野沢愛美、演技、うまい。性格が変わるとブスに見えるのはすごい。ホラーとか、サスペンスに出ると、彼女化けるかも。
 都会の子が田舎に引っ越して、地元の学校でいじめをうける。というは邦画でよくある話。最近では見たやつだと、いじめをうけるわけではないけど田舎にうんざりしていたのは『溺れるナイフ』(2017/6/9掲載)。『少年時代』(2015/2/22)に見られる戦前、戦中の疎開を描けば田舎はいじめのオンパレード。現代が舞台だと、田舎に転校したいくらいでは乗り越えるべきハードルは低い。つまり、話がたいして面白くなるはずがない。
 いじめの描写、大したこない。スローのいじめショットに明るい曲をかぶせるのが少し変わっているかなあ。ただ、スロー使い過ぎ。後、フィルムっぽいノイズを入れてから場面転換して回想にいくとか。腕があるのはわかるけど、別にそんなことする必要がない。無駄。
 足立梨花の母親役が川原亜矢子。流し台の前に立つと、換気扇に頭がつっかえている。デカすぎ。何か庶民的な邦画に似合わない。
 ノートにでかく名前を書く。消していく。デスノートなのか?。と期待したけど、別段意味無し。
 道具室でおしっこを漏らした足立。学校休んだ後、茶髪にして登校。当然、心機一転巻き返しのサインかと思いきや、キャバ嬢(加弥乃)に墨汁を頭からかけられても座ったまま。うーん、髪の毛の色で前フリ、ずーっと引っ張ってたよねえ。全然、足立の行動に変わりがないんですけど。陰湿には陰湿で対抗するということかなあ?。だとすると髪を染める必要ないのでは?。人の行動として話の辻褄あってないような気がするけど。
 ちなみにおしっこを漏らす失禁邦画は『天城越え』(2015/4/28掲載)がある。田中裕子の取り調べ及び失禁は、名シーン。できれば、爪の垢でも煎じて飲んで頂きたいところだけど、邦画にそんな力も意欲も、もうないか。
 ラスト、映画的なギャグとして受け取っていいだよねえ。足立から批判された生徒がどんどん直立不動のまま倒れていく。まさかわかりやすい表現として真面目な場面じゃないよねえ。最近の邦画、幼稚すぎて、どっちかすごく迷う場面が多いんで。
 足立、ベビーフィエスに転身するのかとおもいきや、最後まで性悪な性格は変わらず。自分の性格を直すとか、学校内部を向上、改革しようなどとは一切思わず、あくまでも教室内の力関係、数の論理で押し切る。ここは結構面白い。
 後、ほぼ屋上が出てこないのは立派。「屋上が出てくる邦画は駄作」という邦画の格言がある。言葉の意味は、屋上、制限がないので撮りやすい。野外ロケは許可とか大変。だからストーリーに関係なく屋上を出して尺を稼ぐ。つまり映画製作者が安易に映画を作っていることの証拠。本来、学校や病院の屋上は立入禁止だから。自殺とかされたら管理責任問われるでしょう。これまで邦画を2393本見てきたけど(『傷だらけの悪魔』を含む)、屋上の出入り口の鍵を借りて出入りする邦画は一本もなかった。
 聖太と書いて「さんた」と読むらしい。老婆心だけど、もしかしていじめの映画を作ったのは名前のせい?。
 いわし人間。

ヤクザを舞台にした童話、映画『勢揃い東海道』

 松田定次監督映画『勢揃い東海道』(1963年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 俳優たちの化粧がすごい。女優は普通に見れるけど、男優はまつげが長め。顔色もローラン色に頬がほんのり赤い。舞台剣劇のよう。演技もオーバーアクション。
 里見浩太朗、泣く時、両手のぐーを口元に持っていくしぐさ。オカマ設定なの?。よくわからない。
 荒神山のお祭りのシーン。股旅姿の一団。変だと指差して向かう先にむしろで囲われたような建造物。場面転換すると、果たし合いの現場。登場人物の説明がまだ済んでないので、何が何だから意味不明なフィルムのつなぎ。結局、荒神山の一団は果たし合いの応援に来た人たちでした。ここの見せ方、下手くそ。
 当たり前だけど、松方弘樹、北大路欣也、萬屋錦之助、めちゃくちゃ若い。美空ひばりが出ているけど歌うシーンなし、主題歌が使われているということもない。
 野外ロケとスタジオセットの映像の差が激しい。
 お話は清水の次郎長もの。あくどいことをするヤクザの仕打ちに我慢を重ねるけど、堪忍袋の緒が切れて、殴りこみをかけるというよくあるパターン。次郎長はベビーフェイスなので、人徳があり、殴りこみに行く途中の障害をこれまで出会った人たちが助けてくれる、情けは人の為ならずパターン。ある意味、ヤクザを舞台にした昔話のよう。
 ラストシーンの夫婦岩のロケ地はは三重県伊勢市の二見興玉神社か?。
 片岡千惠蔵、去り状、ガチャ目、長火鉢。

佐久間良子の金玉つかみ、映画『遺産相続』

 降旗康男監督映画『遺産相続』(1990年公開)を観た。俳優陣熱演。撮影もこっているし映像が元気、話も面白い。おすすめ。
 遺産相続映画は基本的に面白い。肉親の死から、心の傷も癒えぬうちにお金という金銭欲とどう向き合うか。本人の意志と無関係に関係者は遺産相続という渦に巻き込まれる。人間ドラマが発生する場面多発。脚本家の腕の見せ所。
 ちなみに遺産相続が出てくる邦画は『招かれざる客』(2014/9/13掲載)、『犬神家の一族』(2015/7/20)、『娘・妻・母』(2016/6/1)、『からみ合い』(2016/7/17)、『KOWABANA 憑神の館』の中の「憑神の館」(2016/12/10)、『後妻業の女』(2017/3/18)がある。
 野々村真が京都弁の超軽る〜い男として登場する。オーバーアクションで演技下手だけど、この作品に関してはそこが狙いになっている。後半になると、野々村が前フリになっていることがわかる。脚本よく出来ている。
 京都から浅草に出てくる野々村。セントラル工芸というマネキン製作会社に入社する。社長の竜雷太は知り合い。竜の内縁の妻が佐久間良子、長男の尾美としのり、次女の宮崎萬純がいる。家族全員で会社を切り盛りしている。で、異邦人の野々村が会社を引っ掻き回す物語かと思いきや、竜、滝から落ちて死にます。突然の遺産相続発生。本妻は小川真由美。
 会社を切り盛りする佐久間が最高。言葉遣いが男言葉。難癖をつけてくる同業者の社長の金玉を握って悶絶させる。本妻が離婚をしないため妾の地位に異常なコンプレックスがあり、ものすごく小川を憎んでいる。遺産相続の遺産となる会社の財産を徹底的に抵抗して守りぬこうとする。
 ここで登場するのが弁護士の風間杜夫。小川側の弁護士なんだけど、遺産相続とは何なのかを、丁寧に説明していく。ここすごくうまい。教育映画としての側面もあるので、後学のためにも必見。脱税防止のため、死亡届の情報が税務署にも転送されるのは知らんかった。
 法律的に妾には遺産相続の権利がないことに悔しい思いをする佐久間。会社が遺産相続の形に取られそうになり絶体絶命のピンチ。そこで繰り出された秘策が、、、。この後は作品を見てください。
 映像なかなか凝っている。マネキン工場は三層ぶちぬきビルを側面から撮しており、面白い映像。この中で尾美の妻、清水美砂がチェーンソーを振り回して暴れる。塗料を頭から浴びて洋画『キャリー』のパロディ風になったり、蛍光灯の列をバリバリ切り落としたりとホラーなアイディア満載。清水と佐久間の対決も熱演。非常に面白い。
 後、冷蔵庫の中からスモークが出てきて、冷蔵庫内部照明で佐久間と宮崎を逆光で撮る、というのも小技だけどうまいなあ。
 場面転換もうまい。宮崎のステレオ大音量からの清水のチェーンソー、野々村が書類にサインからの野々村の顔アップで佐久間からビンタ、と映画的なギャグになっていて楽しい。遺産分割協議の席でバトルになると和太鼓のSEが入るのも爆笑。
 佐久間もうまいけど、対抗する小川の演技もすごい。受話器を持っての独り言。一人芝居になっていて、部屋中所狭しと移動しながらの演技と撮影。素晴らしい。
 高樹陽子と思われる下着姿あり。透け透けで陰毛の形までわかる。86分頃、清水のパンチラあり。
 結婚披露宴の席でスライド写真(声、柳沢慎吾)で佐久間が自分の過去を振り返るシーンはベタだけど、ちょっとジーンと来た。
 気になるところは、妊婦の姿が雑。お腹の詰物がまるわかり。後、佐久間側も弁護士を雇えばいいだけの話なのでは?という物語上の大きな穴はある。
 父無し子の私生児、無認知、玉泉院、とりい忠雄、共同相続人、玉姫殿、勅使河原、勅使河瓦、妾(めかけ)。

映画『恋するナポリタン 世界で一番おいしい愛され方』

 村谷嘉則監督映画『恋するナポリタン 世界で一番おいしい愛され方』(2010年公開)を観た。作りはあっちこっち雑。カップルにならない点は潔い。見てもいいし見なくてもいい。
 音楽うるさい。塚本高史、走る走る。相武紗季に用事だと思うけど、電話すればいいだけ。後で言い訳のように回想映像があって、電話取らないけど、電話でいいならメールでもいいのでは?。
 眞木大輔と塚本にいわゆる入れ替わりが起こるんだけど、見せ方が下手くそ過ぎて何が起こっているのかわからない。致命的。何?その路上に寝そべっている眞木と塚本。これまた後で説明映像みたいなのがあるけど、それでも不自然すぎる。入れ替わりを信じさせるためにはこここだわらないと。眞木の演技力だけで入れ替わりを見せるの無理がありすぎるだろう。『転校生』(2014/1/28掲載)なんて名作もあるんだから、もう少しなんとかなるだろう。あまりにも手を抜きすぎ。
 真琴つばさ、いつみてもメイクが怖い。演技が上手ければ三輪ひとみの後釜になりそう。
 レストランの前に白いカウンタック?が置いてある。ここは赤いAlfa Romeo(アルファロメオ)を置くべきでしょう。
 市川知宏のキャラ設定が意味不明すぎ。人格が変わったおじさん(眞木)に対して驚きがない。美味しい料理を急に作れるようになったのに感動がない。それでいて美味しい料理が世界の人々を幸せにする、みたいな幼稚な御託を並べて料理を勉強したいらしい。眞木を支える登場人物なだけだよねえ。なんでこんなひねくれキャラにしたの?。
 ジャンルで分ければいわゆる恋愛映画であり料理映画。料理シーン、本人が調理している上半身と、手元は別撮り。多分吹き替え。眞木がピアノを弾くシーン。上半身と手元が別撮り。多分吹き替え。北大路欣也のピアノシーンに至っては、服装が似ているだけで、体型が全然違う。いくら何でもひどい。
 頭部外傷による逆行性健忘という話だったのに、二重人格になり、茂木健一郎の見立てだと、すでに死んでいてもおかしくないらしい。キャラ設定が複雑すぎて、眞木には無理。頭痛持ちで都合よく倒れる長髪のおっさんにしか見えない。
 眞木、髪触って手も洗わず調理を続ける。不潔。頭痛起こりすぎ。倒れて、床を触った後に、手を洗わず調理を続ける。記憶喪失とか以前に衛生観念喪失なのでは?。汚すぎ。
 20〜30人はいるだろう披露宴の料理を担当する調理人が眞木と市川の二人だけ。手抜きすぎ。予算ケチりすぎ。ここでも市川、キャラが意味不明すぎ。眞木が頭痛に襲われると、頑張れ。倒れると、無理すんな。おい、市川、どっちなんだよ。脚本、適当すぎるだろう。
 事件前の旧ドリカム状態の恋愛映画。設定は王道。結果は予想に反して眞木と相武がくっつかない潔さ。ここの設定でどうにか恋愛バカ映画からは逃れている。回想の中の秋月三佳がちょっとかわいい。
 ナポリ食堂 D'angelo、南紀白浜空港、月刊マンジャーレ。

映画『関西ジャニーズJr.の京都太秦行進曲!』

 本木克英監督映画『関西ジャニーズJr.の京都太秦行進曲!』(2013年公開)を観た。すごーくつまらない。見てもいいし見なくてもいい。
 リュウケンドーショーとタイトルが出ているヒーローショー。柳沢慎吾そっくりな桐山照史と下膨れ顔の重岡大毅がコスプレ。ここからアクション俳優を目指してGSG(GON ACTION GYM)入会への流れとなる。バイトしていたはずのヒーローショー、その後出てこない。尻切れトンボな感じ。
 ちなみにヒーローショーが出てくる邦画は『IN THE HERO』(2015/4/14掲載)、『ヒーローショー』(2015/7/3)がある。ヒーローショーの扱い、トレーニングの見せ方などを比べると『関西ジャニーズJr.の京都太秦行進曲!』は恐ろしく落ちる。
 帷子ノ辻駅、烏丸御池駅など、ロケ地は京都。
 重岡が新人として入会するGSG。最初はトイレ掃除、洗濯物、窓拭きなどの雑用。それから殺陣ビックスなどのトレーニングシーンになるんだけど、基礎体力のトレーニングなし。桐山が個人的に走ったり腕立てしたりしているくらい。アクション養成所の描き方が、すごーくなめた感じ。
 松竹STUDIOSでの時代劇撮影シーン。あのよく見る野外セットの橋の前。GSGからかり出された7人?が撮影は初めてということで殺陣撮影時(段取りとテスト)のダメ出しするんだけど、ここ少し面白い。相手を斬るときは寸止めしろ、カメラを見るな、セリフで動作を説明するな、など、撮影時にやってはいけないことが頻出して、なるほどと思わせる。
 桐山、一匹狼だったはずなのに急によくしゃべるようになる。話の進行が雑。THE ALFEEの高見沢俊彦にそっくりな浜中文一が急に説明しだす。話の進行が雑。
 寸止めの練習をしているのは映像を見ていればわかるのに、わざわざセリフで説明する(この行為は映画撮影時にやってはいけなかったのでは?)。かと思うと「すごい迫力だった」と言っているけど、映像はたいしたことない。時代劇なのに髪型、長髪のまま。急に中村獅童が語り出す。何の意味もない分身の術とか、まあ、映画の作りはだいたいこんな感じ。83分頃、ダンスと歌。配役ありきの映画は部外者にとってはただの時間の浪費。
 ちなみに斬られ役に焦点を当てた邦画は『太秦ライムライト』(2016/1/30掲載)がある。
 リストラ、伝説の端役、明治残侠伝、丹下左膳。

木村佳乃のモノボケコント、映画『全然大丈夫』

 藤田容介脚本・監督映画『全然大丈夫』(2008年公開)を観た。低予算は気になるけど、映画的ギャグは面白い。最後まで見れる。
 河原にいるホームレスと思われる唖の女(白石加代子)。廃品アートがしょぼい。木村佳乃が彼女を追いかける理由がわかりづらい。こういうところをちゃんと撮っておけば、非常に面白い作品になるはずなんだけどなあ。低予算がこういうところで顔を出す。
 木村が雨音のテープを再生する機材は、SONY(ソニー)のダブルカセットラジカセCFS-W80。木村が描く絵を実際に描いているのは悠久斎。
 木村、不器用な女という設定。岡田義徳のいる清掃会社デラックリンで働くことになるんだけど、面接の日からドジの連続。カメラ、テッシュの箱、手術室の床、段ボール箱、エレベーターとモノボケコントで見せる。
 ただし、気になったのはダンボールを組み立てるシーン。先に女の職員がダンボールを組み立ててみせるのだけど、これがかなり雑。ダンボールを組み立てるときにそんなテープの貼り方はしないし、ここでちゃんと組み立てないと木村のモノボケが薄まってしまう。ここは見せ方、下手くそ。
 きついのが、古本屋でのエロ本(変態奴隷志願)を買う客への対応。目を合わせない、袋破れる、珈琲こぼす、テッシュの箱をハサミで切り裂く、エロ本の表紙をテッシュで拭く、取り替えるためエロ本の山を漁る、一部始終を見ている女性客、とまあ、男だったら「やめてくれー!」と叫びだしたくなるシュチュエーション。ここ非常にうまい。
 荒川良々がホラーマニアのよう。自分の顔を使ったポスター、自分の顔を使ったフィギュア、ホラー系のグッズが部屋中に並ぶ。ベッドの上で友人に怖い話をする荒川。ベッドの中から岡田が飛び出してきた時はちょっとびっくりした。この監督、こういう小技がうまい。
 荒川、岡田も参加して映画?を撮影している友人。カメラ一台とノートパソコンが出てくるだけというのは、さすがにしょぼい。荒川がホラーマニアという設定だけに、落差が大きい。
 笑いは木村以外でも映画的。子どもが荒川の顔を見て「変な顔」という。荒川を見なおしたと言いつつ過去の性格の悪さをあげ続けるカメラマン。蟹江敬三の作った姫路城のプラモデルが、現代アートのようになっている。岡田の弟、顔に刺青とチェーンのピアス。と小さな笑いがばらまかれている。
 これでもう少し予算があって『桐島、部活やめるってよ』(2014/2/18掲載)みたいな映画製作の展開や収斂するラストがあったら、面白かったのになあ。残念。
 修復家、奈良ロケ、トラウマ、GRAY-PAS Specialist 85色。

蟹江敬ニって誰?、映画『無頼漢』

 篠田正浩監督映画『無頼漢』(1970年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 現代風の曲、時代劇が始まるとは思えない。そういった設定ですよという宣言でもある。棺桶屋の木槌の音が「たっ、とっ、とっ」とリズムを刻む。
 あきらかにスタジオセットと思われるライティングと美術。室内だとけばけばしい襖絵、大げさなセリフ回しと立ち居振る舞いと、舞台劇のパロディのような演技、演出。うーん、独特ではあるけど、成功しているとは思えない。試みたけど失敗している感じ。正直驚きはない。
 うわさ話をする端役は三人構成。街中のスキンヘッドの三人、城の中の腰元の三人。シンメトリーな画面構成と連動しているのかな。
 仲代達矢が死相封じとして渡辺文雄に犬の格好をさせ、周りはウケるんだけど、全然面白くない。こるのは構わないけど、映画の観客を楽しませて欲しい。
 女湯、吉原でのおっぱいポロリあり。市川翠扇のあまり嬉しくないおっぱいポロリもある。
 山寺と思われる場所で一揆を起こそうと騒ぐ集団がある。その中に蟹江敬三が出ているんだけど、映画冒頭の配役には「蟹江敬ニ」とクレジットされている。調べてみたけど、旧芸名でも双子でもないみたい。そもそも蟹江敬ニが検索にほぼ引っかからない。1970年代に劇場公開される映画でクレジットミス、表記ミスなんてことがありえたのか?。謎すぎ。
 仲代と岩下志麻、丹波哲郎と山本圭、殺し屋?の米倉斉加年、死に損ないの小沢昭一などが集まり、打倒水野越前守(芥川比呂志)のため一揆を起こす。までを描くんだけど、何か散漫な感じ。水野の政治を悪政だというけど、困っている感じが薄いので、カタルシスなし。「権力は交代するだけ」という芥川のセリフに納得。

石原裕次郎が売れっ子芸能人役、映画『憎いあンちくしょう』

 蔵原惟繕監督映画『憎いあンちくしょう』(1962年公開)を観た。マスコミ批判、擬似ドキュメンタリー、ロードムービーとちょっと変わっている。60年代日本の道路事情が写り込んでいて、歴史的価値が出ている。
 映画冒頭、ビッグバンドジャズ風の音楽に映像を止めてオープニングクレジット。ここなかなかモダンでかっこいい。
 石原裕次郎が北大作という芸能人、スター役。実際の石原と役柄がダブっている点が味噌。石原の乗る車はジャガーのKX140(と思われる)。運転シーンが実写。人混みの中に結構なスピードで突っ込んでいく。正直、怖い。ただし、車窓は一部合成。
 14分頃の夜間野外シーン。撮影者の影が写り込んでいる。
 石原のマネージャー兼恋人役が浅丘ルリ子。下着姿あり。乳首の部分が尖ったブラジャー。調べたらバレットブラという名らしい。1940〜1950年代に流行ったらしい。今、バレットブラでセーターガールやったら超面白いのになあ。
 石原、かりあげくんみたいな髪型、ぽっちゃり体型、白ブリーフ、それで「うわー」とか言っているしょうもない演技。正直、大根だと思う。なんで当時人気があったんだろう?。理解不能。ただし、この映画の石原の配役は大根だけど必然性はある。『太平洋ひとりぼっち』(2015/5/4掲載)はミスキャスト。
 石原と浅丘、いろいろ理由つけて目合シーンなし。白ける。その割に、びんたしたり、投げ飛ばしたり、髪つかんで振り回したり、女の扱いは(今見ると)ひどい(当時はこれで普通)。
 浅丘、部屋に一人しかいないのに、下着姿をシーツで隠している。すごく不自然な動作。
 ジープ?に乗って九州の無医地区、洗川村まで車を届けることになる石原。ここからロードムービーになる。
 1960年代と思われる道路のショットが出てくるけど、歴史フィルムを見ているみたい。舗装されてなくてぬかるんだり、土煙で前が見えなくなったり、今の目から見れば東南アジアを旅しているよう。
 さらに面白いのは、スターが日本を縦断するということで路上に人が集まっているという設定なんだけど、演じているのが石原なもんだから、本当に人だかりができている、野次馬も混ざりこんでいると思われる映像がセミドキュメンタリーのようで緊張感がある。
 祭シーン。博多祇園山笠と思われる山車、しめこみ姿、水かけの映像は迫力あり。洗川村(ロケ地不明)の茅葺屋根の並ぶ村の様子も日本とは思えなくて味わい深い。
 ジャガーとジープの牽引ショットはスタジオセット。だけど、ジャガーが崖から転落するシーンは実写。昔の邦画のこういう破壊とか爆発とかの実写は迫力あり。今じゃあ、国内では撮れないねえ。町山智浩が言っていた石原プロモーションが破壊し尽くした影響ですかねえ。
 長門裕之がヤラセで純粋愛を演出しようとするも、二つのカップルが演出に乗らない。マスコミ批判になっていて面白い。
 ソーダラップ、グリーンマンション、男冥利に尽きる、APOLO、宇高国道フェリー。

久しぶりのスキー映画、『疾風ロンド』

 吉田照幸監督映画『疾風ロンド』(2016年公開)を観た。人情話が邪魔、だけど雪上ライディングシーンはアガる。最後まで見れる。
 泰鵬大学医科学研究所から炭疽菌K-55が持ち出される。研究所の職員が持ちだしており、場所を特定する探知機が欲しいなら三億円払えと、所長?の柄本明を脅迫する。が、犯人が事故死、K-55の隠し場所の写真と方向探知受信機が出てくる。でまあ、職員の阿部寛と息子の濱田龍臣が野沢温泉スキー場に向かう。
 直近で、スキーが盛り上がったのは1980年代か。当時ヒットした邦画は『私をスキーに連れてって』(2014/11/8掲載)があった。その後は『銀色のシーズン』(2014/9/2)ぐらいかな。そういうことで、久しぶりのスキー場が舞台の邦画、ちょっと期待する。
 大島優子のスノーボードシーン。ゴーグルがスモーク。雪上ライディングシーンを吹き替えるためのファッションと思われる。バイクとかでもありがち。『THE MASKED GIRL 女子高生は改造人間』(2015/1/11掲載)、『MARS マース 〜ただ、君を愛してる〜』(2016/12/3)、『ウイニング・パス』(2017/3/12)では、バイク乗車中のヘルメットのシールドはスモークなのに、停車するとシールドが透明になる。あざとすぎて笑える。
 警察に連絡しないのは、職場のポストを守るためとか、無認可の薬なのでとか、一応、言い訳が用意されている。これで観客が普通は抱く、警察が動かない疑問を消している。
 軽トラによる長距離バスの追跡。うーん、日本国内だとカーアクションはこのくらいが限界かなあ。見せ方頑張っているけど残念。大倉忠義、インパルスの板倉に似ている。
 大島による震災の話とかいらない。キャラ設定もいらない。スキーうまいだけでいい。
 ムロツヨシと大島のスキーVSスノーボード。斜面での雪上ライディング撮影。正直アガる。動きのある映像は反射的についつい見てしまう。格闘やスノボーの欠点なども取り入れてあり、面白い。
 ただし音は下手くそ気味。スロー映像への声の入れ方とか、意図的なのはわかるけど、邪魔。後、映画冒頭のピアノ曲も邪魔。
 映画後半になると、穴が出始める。
 まず、食堂かっこうの息子がK-55を横取りしているんだけど、ポケットに入れて持ち運んでいる。あのー、瓶の蓋がエボナイト棒でできているので10度以上になると膨張して瓶が割れるのでは?。そういう設定だったよねえ。
 後、かっこう家族のお涙頂戴人情話が邪魔。娘を失ったシーンが描かれないので(久保田紗友による説明のみ)、全然感情移入できない。麻生祐未がただの精神病にしか見えない。
 後、K-55を堀内敬子に手渡すシーンが回想でしか見せないので、一見落着のカタルシスがない。ここの見せ方、ものすごく下手くそ。
 後、阿部のコメディ演技、いるかなあ。これで映画内のリアリティーライン下げてもオッケーみたいな免罪符にしてるわけじゃあないよねえ。
 久しぶりのスキー映画でアガる部分も確かにあるけど、物語の進行や見せ方に穴があって、白ける部分もあり。もっとシリアス寄りに撮って、サスペンス映画だったら面白かったのに。
 エンドロールを見るとドローンの記載はなく、空撮はヘリのよう。
 レベル4、GoPro4K、テディベア、TORYS、YAMAHAスノーモービル、RS Viking、UENOTAIRA STATION、板山中学校、三ッ葉食堂、野沢温泉村、長野県。

山内明の意見がまともに聞こえる、映画『風の視線』

 川頭義郎監督映画『風の視線』(1963年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 青森の雪景色(十三潟?)。園井啓介と岩下志麻が新婚旅行。雪の中に死体を発見する。もしかしてミステリーなのか?。と思ったけど、園井が写真家なので被写体になるだけ。死体、全然関係なし。なーんだ。
 松本清張が出てくるけど、単なる飾り。全然、物語に絡んでこない。当然だけど、ものすごく素人っぽい。
 飛行機が飛んでいるショットが模型。自動車の車窓は合成。豊後高田の熊野磨崖仏と思われるショットあり。
 料亭と思われる和室。佐田と新珠、電灯が消えるのに反応がない。なんで?。後、二人のキスシーン長いし不自然。いわゆる首なめ問題(目合シーンで男が女の首だけ舐める問題。目合シーンが何だかの理由で撮れないためと思われる)発生。
 東京の風景。道路に車線がない。なんで?。
 まあ、いわゆる不倫もの。メロドラマに毛の生えたようなもの。環境は恵まれているくせに、文句ばっかり言っているだけ。メインの不倫カップルを佐田啓二と新珠三千代が演じているけど、てめえらの都合だけだろう、バカ!としか言いようがない。
 三つのカップルが不倫しているので、映画はちょっと忙しい。写真家の園井は新珠が好きで思いを断ち切れないため、新婚生活に興味なし。その妻、岩下志麻は新珠の夫山内明と肉体関係があるもんで忘れられず、こちらも新婚生活に興味なし。だったら結婚するな、バカ。佐田は妻奈良岡朋子がいるのにバーのマダムとか新珠に手をだしているっぽい。
 映画は佐田と新珠、園井と岩下をお涙頂戴で描きたいみたいだけど、ヒール役の山内の言うことがいちいちごもっともという内容で腑に落ちる。
 食事中に園井を山内が説教するシーン。返答に困った園井、暴力に出る。うーん、園井、悪。山内のホテルを訪ねる岩下。何しに来たんだあ?。自ら足を運んでいる時点で、不倫の責任は五分五分なのでは?。とまあ、山内をヒール役として描きたいみたいだけど、意見はしごく全うで、山内の方に感情移入してしまう。
 結局、山内が密輸入で逮捕されたもんだから、それぞれの新しい生活が始まる映像でエンドマーク。うーん、山内に振り回されて主体性がないカップルばっかりに見えるんだけど。不倫に説得力がなくて、つまらん。
 望洋閣、STUDIO 杉の会、赤坂プリンスホテル、浅虫温泉、財産目録、クラウゼン。

持ち重りのするお人、映画『千年の恋 ひかる源氏物語』

 堀川とんこう監督映画『千年の恋 ひかる源氏物語』(2001年公開)を観た。色んな所が微妙で、珍作気味。
 紫式部役の吉永小百合が彰子(しょうし)役水橋貴己の家庭教師をしながら、源氏物語を語るという構造になっている。
 で、映画内の現実。吉永が教育した水橋が帝の子を妊娠するまでを描いたり、水橋の父親の渡辺謙から吉永が求愛されたりを描く。
 の間に、映画内虚構としての源氏物語が描かれる。光源氏役の天海祐希が高島礼子や常盤貴子や南野陽子や竹下恵子を食いまくる場面が挟まれる。
 まあ、ここまでは観客にわかりやすく、吉永による解説付きで、古代の源氏物語を描くのかなあ、と思いきや、映画自体が微妙に変。
 まず、急に松田聖子が歌い出す。計三回ぐらい出てきて歌うんだけど、全く物語に関係がない。空に浮かんだり、屋根の上で歌ったり、船の上で歌ったり、見ているこちらは目が点になる。
 後、光源氏役をやっている天海は女だから、見ている観客からすれば百合映画になっている。ちょっと『1999年の夏休み』(2014/6/14掲載)ぽいテイスト。だけど、男女の目合(まぐわい)自体は女同士だから迫力がない。という非常に微妙な状態。奥歯にものが挟まった感じ。かと思うと、竹下恵子の若干老化の見られるヌードがあったり、104分頃、細川ふみえの左おっぱいポロリがあったり、斉藤麻衣(撮影時12歳か?)のおっぱいポロリがあったり、玉鬘(女優名わからず)のオールヌードと、サービス映像はあったりする。うーん、何か微妙。
 でさらに、話が進むと、源氏物語の物語世界が描かれているのに語り手の吉永が登場する。この辺、大林宣彦ぽい演出。例、『野のなななのか』(2017/6/26掲載)、常盤貴子が回想の中に入り込んでいた。
 ホラーっぽい演出もあるけど、怪奇映画ではないので程々。女の情念を表現するならもっとやりたい放題、天海が虐げられるとか、したら面白くなっていたような気がする。
 雨の中、天海の口から緑色の液体が出てくる。なんですか?。天海、ゾンビなの?。意味不明ショット。
 太った女が出てこない。当時は白塗り、黒髪、ふくよかな女が美人の条件なのでは?。
 「持ち重りのするお人だった」という天海のセリフあり。持ち重り、初めて聞いた単語。持っているうちにだんだん重く感じること、らしい。へー知らんかった。邦画を見ると勉強になるねえ。
 京都の俯瞰映像、屋敷からの外の眺め、などなどVFX使いまくりで白ける。ただし、老化の特殊メイクは素晴らしい。中山忍(すごく綺麗)、風間トオル、天海の老け顔は異形にまでなっていて驚いた。
 鷲尾真知子(末摘花?)が赤鼻役。『源氏物語』(2017/6/21掲載)にも赤鼻が出ていたので、やっと気がついた。原作に出てくる役柄なんだあ。うーん、すまん、原作読んでないので知らんかった。浅学、お恥ずかしい限り。
 女優によって、おっぱいポロリありとなしの差が激しい。なしの女優は、例えば、水橋。お風呂に入っているのに、髪の毛で乳首隠したりもう大変。不自然すぎて笑える。
 天海、目合シーンなのに全然服脱がない、脱げない(男役なのにおっぱいあるからなあ)。烏帽子(えぼし)も脱がない。うーん、これまた、ものすごく不自然。
 帝の前での天海と風間トオルの踊り。演奏シーンの動きが音楽と同期していない。雑。
 どんどん後から後から新しい登場人物が出てくる。付き人の山本太郎とか前半で出しておかないと変。話運びがいまいち。
 常盤貴子、残念だけど和服に黒髪が似合わない。頬の骨格が出すぎている。天海、でくのぼうに見える。女遊びばかりしていたのに、急に権力欲を語り出す。このあたりの描き方も雑。
 細川、海で出産。当時からラマーズ法があったのか?。風間杜夫、目から出血。当時のエボラ出血熱か?。片岡鶴太郎の描く絵が今の画風。なんか、平安時代じゃなくて、現代っぽい。なんちゃって時代劇。
 音楽、冨田勲。HP24Pカメラ。

横浜のパンパン、メリーを追う、映画『ヨコハマメリー』

 中村高寛監督映画『ヨコハマメリー』(2006年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 横浜で高齢になっても売春婦をしていた通称ハマのメリーを追うドキュメンタリー映画。周辺関係者へのインタビューでメリーを浮き彫りにしていく。けどねえ、うーん、シャンソン歌手の永登元次郎(末期がん)の話が長い。ラストにメリーが出てくるので、多分、本人インタビューを拒否されたための全体の構成だと思うけど、何か本題からずれているような気がする。
 大衆酒場根岸屋の当時の様子が詳しく語られる。黒澤明監督作品『天国と地獄』(2015/11/13掲載)のロケ地でもあるらしい。
 インタビューを受ける人は、元GI専門ホステス木元よし子、バーテネシー店主藤原晃、舞踏家大野慶人、お座敷芸者五木田京子、三浦八重子、「横濱物語」語り手松葉好市、元愚連隊高見澤政雄、風俗ライター広岡敬一、野毛大道芸マネージャー大久保文香、アート宝飾六川勝仁、ルナ美容室湯田タツ、化粧品店柳屋福長恵美子、クリーニング店白新舎山崎きみ子、同じく山崎正直、作家団鬼六、作家山崎洋子、女優五大路子、「横浜ローザ」作・演出杉山義法、SEXカウンセラー清水節子、当時の映画プロデューサー福寿祁久雄、写真家森口出夫。
 舞踏家の大野、インタビューを受けている間も身振り手振りで説明。勝手に身体が動いている感じ。人に見られていると演じることから抜けられないのか、すごーく、不思議。
 これまで、新聞記事、モノクロ写真でしか登場しなかったメリーが、ラスト、養老院の中で動画として出てくる。挨拶のみ。やっぱりインタビュー拒否られたんだ。
 メリーの手紙、字が達筆でびっくり。
 ちなみに白塗りが出てくる邦画は『田園に死す』(2014/4/30掲載)、『舞妓はレディ』(2015/7/16)、『犬神家の一族』(2015/7/20)、『夢』(2015/9/7)、『呪怨』(2014/6/29)、『呪怨2』(2015/9/8)、など多数ある。
 ISEZAKI MALL、伊勢佐木町ブルース、渚ようこ、ゲイボーイ、シャノアール、男娼、皇后陛下、きんきらさん、にしおかゆきこ、どぶ板通り、SILK CENTER、大野一雄舞踏研究所、わかば町、有隣堂、啞パン(おしぱん、唖の売春婦)、強チン(ごうちん、強姦された被害者が男の場合の表現と思われる)、資生堂練白粉、エイズ、山手外国人墓地、根岸外国人墓地、「天使はブルースを歌う」、白塗り、父君、GMビル、五木田京子チャリティライブ。

縛りで監督の腕がわかる、映画『歌謡曲だよ、人生は』

 『歌謡曲だよ、人生は』(2007年公開)を観た。全十作+フィナーレのオムニバス作品。ちょっと変わっているのが、歌謡曲のタイトルと短編タイトルが一緒。さらにそのタイトルの歌謡曲を短編内で使う、というのが縛りのよう。縛りをどう処理するか、歌メインかセリフで物語を転がすか。で各監督の腕が見えて、面白い。

「僕は泣いちっち」歌・守屋洋、脚本・監督・磯村一路。
 歌の内容に映画の内容を合わせた感じ。この後、各作品を見ているとわかるんだけど、歌に縛られるのか、歌からはみ出すかで出来が変わってくる。大体、歌の内容に合わせると凡作。はみ出すと面白くなる傾向にある。「僕は泣いちっち」は凡作。セリフ少なめで頑張っているけど、車窓は合成だし、事故シーンは撮らないし、ありがちな感じ。

「これが青春だ」歌・布施明、脚本・監督・七字幸久。
 エアギター選手権が舞台になるという邦画では珍しい設定。セリフ少なめ、コメディタッチ。エアギターのはね方がもうひとつ。主人公がダイノジの大地洋輔だったらどうだったんだろう。

「小指の想い出」歌・伊東ゆかり、脚本・監督・タナカ・T。
 歌謡曲が流れている中、大杉漣が仕事場から帰宅の途につく。「ただいま」、部屋の中に若い女(高松いく)がいる。何気ない日常風景が描かれていると、高松、動かなくなる。大杉、高松のふくらはぎをさすりながら電源コードを刺す。思い出の中の恋人をアンドロイドにしているというSFでした。ワンアイディアだけど、短編ならでは。ありな感じ。

「ラブユー東京」歌・黒沢明とロス・プリモス、脚本・監督・片岡英子。
 面白い。原始時代?、ホモ、ヤクザと気質、片想い。と短い間にぶっこみ過ぎの内容なれど、ちゃんと面白くできている。歌から逸脱した自由な発想が成功している。おすすめ。

「女のみち」歌・宮史郎、脚本・監督・三原光尋。
 こちらは徹底的に歌にこだわった作品。宮史郎が出てきてサウナで久野雅弘と歌詞について寸劇を始める。脱衣所で本格的に歌う。というどうということはない作品。ただものすごく気になるのは、久野の頭髪。水に濡れた髪の毛がすでに薄くなっている。

「ざんげの値打ちもない」歌・北原ミレイ、脚本・監督・水谷俊之。
 吉高由里子が出ているのと、余貴美子のシミーズ姿が見れるくらい。特に無し。吉高や余がバイクに乗っているとフルフェイスのシールドがスモークなのに、降りると透明になっている。まあ、邦画にありがち。

「いとしのマックス/マックス・ア・ゴーゴー」歌・荒木一郎、脚本・監督・蛭子能収。
 久保麻衣子がビルの屋上と思われる場所でインリン・オブ・ジョイトイ、矢沢心、希和からいじめを受けている。下着姿になる。公園で下着になっている。脱がしたいだけ。ある意味、面白い。公園で会議。ありえない。けど、その後、武田真治がバイオレンス。ここ面白いんだけど、見せ方は稚拙。非常に残念。歌詞に縛られない、世間のルールも無視で展開が面白く、短編としてはあり。最後のダンスに笑った。これで撮影監督が付けば、いい作品になっていたかも。蛭子、意外な才能。

「乙女のワルツ」歌・伊藤咲子、脚本・監督・宮島竜治。
 バンドモノ、若い頃の回想。歌詞に縛られてありきたりな感じ。可もなく不可もなし。

「逢いたくて逢いたくて」歌・園まり、脚本・監督・矢口史靖。
 別格。他の作品とはランクが違う。映画作りがめちゃくちゃうまい。監督の腕の差とはこういうことだと思い知らされる。
 明るいキャラの妻夫木聡、うまい。伊藤歩との若いカップル関係もうまい。拾った机から、スロー映像が効果的なラストの展開まで一気に雪崩れ込む。いやはや手練手管。ラジオを膝の裏に挟むとか、小技だけど、アイディアだよねえ。こういうのを映像として見せられるかどうかで監督になれるかどうかが決まるのかなあ。映画は簡単そうで難しいねえ。

「みんな夢の中」歌・高田恭子、脚本・監督・おさだたつや。
 ピエロ、木造校舎に集まる中年。タイムカプセルの8mmフィルム。上映会。自分の過去映像が出てきているはずなのに、9人の中年、静か。うーん、見せ方、下手くそ。どう考えても盛り上がるだろう。ピエロとかわかりづらいし、ラストも夢オチ風。有名俳優、無駄遣い。

ラストに瀬戸朝香がバスガイド役の短編がつく。この短編の前に使った楽曲のレコード紹介がある。

デスノートじゃなくデス日記、映画『DEATH NOTE』

 金子修介監督映画『DEATH NOTE(デスノート)』(2006年公開)を観た。後半になると話が後付ばっかり。見てもいいし見なくてもいい。
 すでに路上にノートが落ちているのに空を見上げる藤原竜也。そこだけ雨が落ちてこないから見上げているのか?。乾いていることに驚くとかのショット入れてからじゃないと不自然。若干、見せ方、下手くそ気味。
 ノートへ書く時が字が大きすぎ。邦画にありがち。手紙の文字もすごく大きかったりする邦画あるある。
 藤原、警視庁のデータベースに侵入する。事件前ならまあわからんでもないけど(簡単すぎるけど、親のコネとか?)、事件が起こっても藤原、接続を繰り返す。うーん、バカすぎ。そこからすぐ足がつくだろう。捜査本部も身内に犯人がいるとか言っている暇があるなら、IPアドレスから藤原をたどれ。話が雑過ぎ。
 関東のみに放送しているだって。これまた後付。こんなんばっかり。
 皆川猿時と細川茂樹の殺人から、話がすべて後付。デスノートじゃなくてデス日記。起こった殺人をあれはああでしたこうでしたとデスノートの文章で説明する。それさあ、未来を想定しいるように見せかけているけど、ただ起こった出来事を説明している日記だよねえ。美術館の監視カメラを先に見せておくとか、先に殺人内容を書いておくとか、前フリしているところもあるけど、全体的には後付ばかりで飽きる。
 細川に上司からメールが届くの、どうして藤原が知っているの?。意味不明なんだけど。藤原、この時点まで上司の名前知らないから、デスノートから指示はできないはずだけど。
 瀬戸朝香、美人ですなあ。黒の皮の上下がセクシー。
 デュークとの会話は合成ながらそれほど違和感はない。
 細川と藤原、電車の中でそんな大きな声で無線使ってしゃべっていたら相当不審者と思われるはずだけど。
 デスノートの機能、別の人が書いてもいい、本名じゃなきゃダメ(誰が判断するんだ?。戸籍係?)、切り離しても使える、など、どんどんそんなんでいいのか?と思わせる設定が出てくる。
 ポテトチップスの袋の中に小型テレビとデスノートの切れ端を仕組んでいたみたい。その小型テレビとノートの切れ端は「いつ」仕込んだのかな?。隅々までカメラで監視されているのでは?。
 さらに監視カメラ本体が全く出てこない。部屋の中にピンホールカメラの穴が開いていたりとかするショットがまるでない。それなのにデュークが天井裏を覗いて、監視カメラは取り除かれていると断言する。うーん、設定が雑で適当。
 美術館の監視カメラの映像がホテルの部屋で見れてしまう。カメラの角度も変わるし。警視庁のデータベースといい、ネット関係楽だねえ。
 香椎由宇が射殺される場面。どうして撃たれたかがわかりづらい。後付の説明で藤原の盾になったとあるけど、動作が小さくてそういう風に見えない。ここも微妙に下手くそ気味。
 デスノート、人の行動まで細かく操作できるらしい。バカすぎる。だったら証拠に近い人、証拠隠滅させて全部殺せばいいだけなのでは。なんでわざわざ、バレないようにする必要があるんだろう。FBIはまとめて殺せるのに、日本人は殺せないのかなあ?。人種差別?。
 ALTA VISION、正規分布、大数の法則、misa misa、カトリック南青山教会、エクスーゾ・ケナッタ、仮面と死神、福岡市地下鉄、栃木県立美術館、北九州市立美術館。

腕はあるのに宝の持ち腐れ、映画『カリスマ』

 黒沢清脚本・監督映画『カリスマ(Charisma)』(1999年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 黒沢にありがちな意味不明で思わせぶりなシーン多め。犯人を撃たないとか、草むらの中でちょうど足元に携帯電話が落ちているとか、飽きる。
 これまたありがちな車の走行シーン。車窓が合成。白ける。
 風吹ジュンの住む山荘?で、窓のカーテンが無意味にひらひら。黒沢映画を多く見ている人ならここで苦笑い。ワンパターン。こればっかり。こんなことしか思いつかないのだろうか。こんなことが映画の味なんだろうか。そうだとすると邦画は安いねえ。
 山奥の設定なのに、役所広司が罠のトラバサミにかかると風吹が車で通りかかる。あちこち都合が良すぎて飽きる。
 風吹の山荘にボンダイブルー(かな?)の初代iMacが置いてある(使うシーンなし)。
 木の周りでの殺陣、ひどい。これが味なんですかねえ。理解不能。
 レフ板で光を当てているのがわかる。多分わざと。これが味なんですかねえ。わざわざ。
 植物関係の作業が取ってつけたよう。何かをしている、という記号でしかない。作業自体を見せる気がない。本当につまらない。
 とまあ、黒沢にありがちな独りよがりの駄作なんだけど、撮影の腕はあるようで光るショットもある。
 大型のハンマーで人の頭を叩くシーン。遠目で撮っている。多分発泡スチロール製のフェイクハンマーだと思うけど、動作と音で本物ぽく見える。
 後、空に浮かぶ、巨大キノコ。イメージ映像として面白い。後、籐椅子に座る洞口依子を池内博之が日本刀で貫くショット。前置き無しの殺陣がここでは効果を上げている。刀が貫通する感じもいい。
 とまあ、いつもの黒沢作品に共通することなんだけど、腕はあるのに自分の趣味趣向にこだわりすぎて、恐ろしくつまらなくなっている。個人の趣味として続ける分には文句はないけど、映画館で見せられる観客の立場になると迷惑なだけ。これで金が集まることがすごいと思う。
 津山峠、大人(たいじん)、パラボラアンテナ二基。

みんなすぐ病気になる、映画『僕等がいた』

 三木孝浩監督映画『僕等がいた』(2012年公開)を観た。多分後編だと思う。作品内に表示がないので前編と後編の区別ができない。そのくらいは書いておけ。手抜きすな。見てもいいし見なくてもいい。。
 就職活動をしている吉高由里子。大学生らしい。やっと歳相応の役で話が始まるのだな、と期待していると。生田斗真の回想になり、なんとまた高校生活の話になる。もう本当に老けた高校生なんか見たくないから。これから120分も見せられるのかと思うと地獄。
 遠距離恋愛の電話の内容が本当につまらない。まあ、所詮、他人のカップルの会話なんてつまんないんだから、それでいいのか。
 生田の母親役麻生祐未、病気になります。ガンらしい。病室、大部屋みたいだけど他の患者がいない。邦画にありがち。急に家に帰ってきたと思ったら精神病みたい。がん患者で抗癌剤治療を行っているようだけど、頭髪が抜けてない。『僕と妻の1778の物語』(2017/7/2掲載)の竹内結子と同じ。本当にさあ、『おにいちゃんのハナビ』(2016/12/2)の山本美月の丸坊主姿見習ったらどうなんだろう。やる気のない女優の起用、配役が多いねえ最近の邦画は。金もらった分は働け。麻生、飛び降り自殺。がん患者にしては元気過ぎ。
 玄関側からの団地外観のショット。生田がドアを開けて出て行くんだけど、ドアの開け方が全開。普通さあ、そうやって開けないよねえ。これまでもそんなドアの開け方しなかったよねえ。ドアの中が写るように開けているのがまるわかり。見せ方、下手くそすぎ。
 平たい板状の墓石が埋められている西洋っぽい墓地が出てくる。調べてみるとロケ地は相模メモリアルパークっぽい。
 生田の元彼女が事故死。生田の母親がガンで精神病で飛び降り自殺。本仮屋ユイカの母親は倒れるし、さらに生田がパニック障害なんだって。いいねえ、都合よく病気になったりして、話が雑で適当すぎ。
 生田、高岡蒼甫に殴られる。のに、顔の傷なし。バカすぎる。その傷で、エピソード作れるのにもったいない。病気とか後付の不自然な話付け加えるより、こういうまともな流れ繋いでいこうよ。
 東京なのに周りに人がいない。北海道の草原を生田と吉高が二人で走るという設定。なんだけど、多分吹き替え。その上、ドタドタ走りで絵的に良くない。見せ方、下手かなあ。
 せっかく、北海道という設定が映画を最後まで見てもそれほどいかされていない。例えば、冬のシーンとかちょびっとしか出てこない。雪も合成だし。何かロケ地、宝の持ち腐れっぽい。
 恋愛映画なのに目合(まぐわい)シーンがほぼない。大人になっている設定なのにヌードもおっぱいポロリもまるでない。高岡が夕飯を作っておいく仲なのに、話がおこちゃますぎ。いつまでも高校の話ばっかり。ただただ飽きる。
 結局、後編は生田が遠距離恋愛で別れたことを言い訳しているだけ。浮気の理由を意味ありげに見せているけど、浮気した生田が吉高のところに戻ってきたというだけ。吉高も高岡といい感じになっているわけだからお互い様、ヒロイン風に泣いてごまかすな。高校三年から22歳?まで、みんなよろしくやっていたという話。

邦画にありがちな高校生が老けすぎ、映画『僕等がいた』

 三木孝浩監督映画『僕等がいた』(2012年公開)を観た。本当に見てもいいし見なくてもいい。
 北海道ロケ。セーラ服が屋上。もう何度も何度も邦画でこすり倒され見飽きた場面。だからさあ、何度も何度も何度も書くけど、学校や病院の屋上は立入禁止だから。駄作の必要十分条件。屋上が出てくる。映画冒頭から当てはまる。
 セーラー型制服の吉高由里子。老けている、けどかわいい。生田斗真、いくら何でも老け過ぎだろう。『ストロボ・エッジ』(2015/9/17掲載)の福祉蒼汰とか。配役ありきで映画を作っているのがみえみえ。これまた駄作の必要十分条件。
 生田が「パンツ見えているよ」と言うので、期待するよねえ。なんと、吉高、ぱんちらしてない。バカすぎる。セリフの必要性もないし、そのセリフを入れるなら実際の映像を撮れ。
 吉高の後ろから生田が現れるショットが二回続く。もう少し変化つけた演出したらどうか。
 合唱コンクールのエピソードがまるまる無駄。生田が音痴であるキャラ設定と昔の友人の柄本佑を見せるだけ。わざわざそんなに時間割くほどの事柄か?。
 屋上出し過ぎ。ちゃんと野外で許可撮って撮影しろ。手抜きばっかりするな。
 恋愛映画の基本、事件前の旧ドリカム状態。生田と吉高の間に高岡蒼甫が割って入る感じ。生田に死に別れた彼女がいたとか、その妹の本仮屋ユイカと肉体関係があるとか、オプションがついている。
 高岡のキャラ設定はなかなかいい。陰で支える感じが切ない。それに比べ、生田はひどい。自分のさじ加減で解決できることをうじうじ悩んでいるだけ。
 恋愛映画が面白くなるかどうかは、乗り越えるべきハードルが高くて厚い壁として立ちはだかっていること。それを乗り越えた時の喜びがエクスタシーとして観客に伝わるわけ。生田の悩みの小さいこと。恋のハードルになっていないんですけど。
 そういった点で考えると、昔の映画は楽だったかも。人種差別、身分差別、地理的距離、戦争、歴史、病気、貧困、自然災害、人災、などなど恋をする上でのハードルがごまんとある。その上、乗り越えるべきハードルが高くて厚い。携帯電話もないしね。そりゃあ、話が面白くなるわなあ。
 ラスト近く、駅のホームでの別れ。「矢野!」「高橋っ」。あのー、わざわざ名前呼ぶ必要ないよねえ。観客が登場人物の名前、もう忘れているとでも思っているのかなあ。観客はみんな認知症だと思って映画作りしているのかな?。小学生向けに映画作っていて面白いのかなあ、製作者陣は。
 吉高「彼を守ってください」だって。生田は母子家庭なだけ。後は五体満足な老けた高校生なだけ。セリフ、バカすぎる。これで後編があるんだって。
 釧路厳島神社、白百合女子大学、北海道釧路湖陵高等学校、六所神社、北海道釧路芸術館、釧路市、厚岸町、白糠町。

ヤクザと映画出資詐欺、映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』

 小林聖太郎監督映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』(2017年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 フィルム&ウェーブという映画制作会社の代表が橋爪功、部下に橋本マナミ、実は橋爪の彼女。ヤクザ関係の金融会社(ミネルバ?)から借金してしまった橋爪。返済のために映画制作のために集めた金を持ち逃げしてしまう。
 でまあ、フィルム&ウェーブに出資してしまった國村隼。お金を取り戻すため部下の佐々木蔵之介、父親がヤクザだったけど気質の横山裕が橋爪を追いかける。
 という話。脚本は割とねられている。お話自体に破綻はあまりないので普通に見れる。映画制作会社が関係しているので映画の話題が所々に出てくる。邦画でお金は集まらない、と言い切っているあたりは自虐的で面白い。
 横山、ヘタレキャラ、うまい。二宮企画というサバキ(建設工事に絡む暴力団対策)を生業にしている建設コンサルタント。珍しいけど、ただねえ、仕事周りの見せ方が良くない。事務所でだらだらしているだけ。仕事をしているシーンが一度も出てこない。最近の邦画、こういうのが多い。主人公なんだからちゃんと映像で描こう。
 関連することだけど、二宮企画でアルバイトで働く北川景子。これまたほとんど物語に関係せず。電話一本取るシーンがない。この辺、すごーく雑。
 佐々木蔵之介が口は悪いが義理堅いヤクザ役。強面演技、めんたまひん剥き演技はあるけど、顔が優しすぎる。ミスキャストかも。通常から顔が怖い俳優を起用しないと、優しい場面が生きてこない。
 佐々木の車はBMW 745i。車窓はほとんど合成と思われる。特にマカオロケまでしているのに合成だとかなりがっかり。
 大阪弁は軽妙で多弁で雰囲気は出ている。
 暴力シーンは、うーん、今ひとつかなあ。橋爪の太ももにペンを刺す、ヤクザの頬に箸を刺す、などあるけど、割とライトな感じ。エグさはない。ここは三池崇史っぽく撮りたいところ。残酷さと優しさのギャップが今ひとつ出ていない感じ。
 服を着たまま湯船に浸かる横山。なんで?。意味不明なんだけど。男優まで裸禁止なの?。邦画って終わったのでは?。
 出資契約書の受け渡し場所があべのハルカスの展望台。なんでそんなめんどくさい方法を取るのかと思っていると、地下駐車場だと弾かれる可能性があるから、と一応セリフで説明がある。このあたり、脚本、ねられてはいる。部下を先に見せてから、本格的に物語に登場させたり、おもちゃの拳銃を前フリで見せたり、遡って検討している。
 二回目の大同銀行窓口。何故か免許証の確認がない。ここは雑。
 CATHAY PACIFIC、カラオケキャンディーズ、暴排条例、ほりじゅう?の霜降り、宗右衛門町、留袖、カジノカード、渡世人、府警四課○暴の刑事、出し子、段取り破門。

北川景子がさくらんぼを煮詰めるだけ、映画『Cherry Pie』

 井上春生原案・脚本・編集・監督映画『Cherry Pie(チェリーパイ)』(2006年公開)を観た。つまらん。見てもいいし見なくてもいい。
 厨房で北川景子、チェリーパイに使うジャムづくり。ずーっと煮詰めているショットが延々と続く。ここですでに相当飽きる。調理シーンの見せ方も可もなく不可もなし。お菓子作りがメインの映画なのに。
 急に衆議院議員の選挙広報のような字幕が入る。意味不明。映画に何の関係があるんだ?。
 回想の中。厨房で、北川がココアを飲もうとすると岡田浩輝が「雷が落ちたらどうするんだ」だって。こいつらバカなのかなあ?。なんでココア飲むことと雷が関係あるの?。意味不明すぎて頭が痛い。
 ランニングしている北川。原田夏希が駐車場?で座り込んでペットボトルの水?を飲んでいる。同じ時間帯、同じ時制のショットなのに北川の方は雨、原田の方は晴れている。うーん、意味不明すぎて、映画を見ながら混乱する。
 過去の回想の中に、さらに過去の時制のショットが入り込む。ショットを見ただけだと、何時の時代の話をしているのかわからなくなる。こんなに素人な監督も珍しい。腕なさすぎ。
 厨房に置いてあるラジカセ。同軸っぽいスピーカーに上面操作部にVUメーターがついている。なかなか変わったデザインで探してみたけどメーカー名、機種名ともにわからず。
 木下果樹園というさくらんぼ園が出てくる。ロケ地はかねしめ農園か?。
 北川、新しいさくらんぼでチェリーパイを作り、品川徹の家に発送。届いた箱を開けると、中身、ちっちゃ。
 ストロークとか復活のポーズとか本当にいらない。
 江口のりこ、原田、北川の三人の話を80分に収めるのは無理。さくらんぼが変わると美味しいチェリーパイができるのなら、北川の努力は意味がない。北川の成長物語になっていない。料理映画、恋愛映画、女の成長映画、どれも中途半端。
 久那土駅、甲斐市、スィーツフォレスト、自由が丘商店街、アマノ・パーク敷島店、千塚北団地、甲府湯田高等学校、株式会社内外ビル、いきものがかり。

松田翔太がうろうろしているだけ、映画『DIRTY YELLOW BOYS』

 熊切和嘉監督映画『DIRTY YELLOW BOYS(ディアスポリス)』(2010年公開)を観た。つまらないし駄作気味、だけどガンアクションはちょっといい。見てもいいし見なくてもいい。
 パーティーをやっている狭い部屋。流れている中東風の音楽がかっこいい。
 誘拐犯人を追う松田翔太、狭い通路を追跡する。疾走感はある。ちなみに追跡シーンに特徴がある邦画は『犬走る DOG RACE』(2014/10/7掲載)、『予告犯』(2015/12/4)がある。
 須賀健太とNOZOMUが中国人役。言葉が平板な感じ。なんちゃって中国語なのか?。明るい南米系の外人役にOMSB、後、木原勝利と悪役側は面白い。
 でまあ、問答無用で発砲するガンアクションがなかなか良くて面白くなるのかなあ、と思えども。
 松田のキャラ設定がひどい。ひどすぎる。なんとほぼ最後まで何もしていない。事件に関わっていない。さらになぜ中国人を助けるのか動機がわからない。さらに警察みたいだけどなんで単独行動しているの?。なんで外人たちと仲良くしているの?。他の警察が全然出てこないけど、遊んでいるのかな?。六人殺されたんだよねえ。なんていうのか、バカ設定だし、物語にかかわらないし、何のための主人公であり松田の起用なのか、映画関係者の意図が全くわからない。
 分割画面が頻繁に出てくるけど、いらないなあ。
 中国製の八五式消音短機関銃という珍しい銃器が出てくる。後、十四年式拳銃。
 警察を出すと製作費がかかるためか、中国人牧師が怪我しても救急車呼びません。一応セリフで言い訳みたいなのはあるけど。なんか適当。
 真木蔵人、ロマンスグレーのいい男になっている。びっくりした。暴力団の親分みたいだけど、松田とどういう関係なのかさっぱりわからない。だからこの二人がなぜ中国人たちを追うのかがさっぱりわからない。だから、とことん白ける。
 手榴弾一発の爆発だけなのに、地下銀行事務所の中、めちゃくちゃ。ありえない。やり過ぎ。
 何故か金庫へたどり着く裏口を知っている松田。そんな通路、わざわざ残しておくかなあ。もう脚本が雑すぎて呆れる。それになぜ本当になぜ、松田が須賀健太とNOZOMUを命がけで助けるの?。本当に教えて欲しい。
 そういえば『アンフェア the movie』(2015/5/25掲載)で病院の地下に急に地下鉄が走っていたなあ。みんな適当だねえ。
 なんで松田たちの車の居所わかった?。待ち伏せていたんだよねえ。真木が最後須賀を殺しちゃうし、ただただ意味不明。松田、クラクション鳴らすだけ。ギャグにしか見えない。
 後、映画タイトル統一して。外国に売るためなのか知らないけど、タイトルが二つあってめんどくさい邦画が増えているんだけど。
 赤羽一番街商店街、りっかさい沖縄。

変人というより気狂いに見える、映画『僕と妻の1778の物語』

 星護監督映画『僕と妻の1778の物語』(2011年公開)を観た。前半は現実と虚構の行き来で魅せるけど、後半だら下がり。ラストはひどい。見てもいいし見なくてもいい。
 映画冒頭から歴史を感じる建築物、ロケ地が興味深い。
 三つの塔のような建築物、ロケ地は根岸森林公園らしい。その後、横浜市内の映像多数。関東中央銀行の看板が出ているのは損保ジャパン日本興亜横浜馬車道ビル(旧川崎銀行横浜支店)かな。谷原章介がシトロエンを駐車する月刊SFのビルは万国橋ビル(株式会社ユニエックスビル)、なんだけど現在は取り壊されて存在しないらしい。竹内結子が入院する病院設定の建物が北区中央公園文化センター。第744話「メッセージを吹き込む」の再現映像でスパイごっこをする竹内、横浜赤レンガ倉庫が印象的。とまあ、建築物だけを見ていても楽しい。名曲ライオンという名の喫茶店はロケ地、特定できず。
 草彅剛と竹内のやり取りはセリフ少なめ、表情の見せ方などうまい。草彅はちょっと変人キャラで、浮世離れした感じは出ている。草彅の妄想なのか現実なのか、微妙な狭間の映像はそこそこ面白い。
 竹内、美人すぎ。ガンで衰弱していく映像は今ひとつ。抗癌剤の副作用で頭髪が抜けないこともあるのだろうか?。『おにいちゃんのハナビ』(2016/12/2掲載)で谷村美月は丸坊主になっていたぞ。
 北海道に旅行という設定(撮影は北海道ではなさそう。秋元牧場か?)、トラクター、排気ガス出し過ぎ。♪「そのー木なんの木気になる気になる木」的な広場の一本の大きな木。どうも国営昭和記念公園の映像を加工したもののよう。
 竹内が入院するとかなりつまらなくなる。病院の建物は古いのに設備が現代的。時代設定はいつなの?。危篤となる竹内。病室に関係者、出たり入ったり、動きがすごく不自然。
 竹内死ぬ。草彅、別にすがりついたり泣いたりしない。原稿拾うだけ。家に帰り親戚縁者友人たち(谷原、吉瀬美智子、風吹ジュンなど)が葬式の準備をしていると「うるさい」と怒鳴り散らす。もうなんか、変人というより気狂いに見える。原稿を書き始めるんだけど、死んだ竹内に「読める書き方」として、エアー原稿書き。原稿用紙の上を万年筆でなぞるだけ、文字を書かない。うーん、バカすぎる。根岸森林公園でその原稿を空に投げて終わり。やっぱり妻の死で気が狂れたようにしか見えない。
 東京海洋大学、コスモワールド、横浜市情報文化センター、日本丸メモリアルパーク、川崎市。

ギニョールがうろうろするだけ、映画『猫ラーメン大将』

 河崎実監督映画『猫ラーメン大将』(2008年公開)を観た。劇場で見たなら暴れたかも。劇場公開レベルではない。
 ギニョール(指人形)やぬいぐるみの猫(キャットアイドル)がCM撮影をしているという体で始まる。なぜ猫が人と同じ扱いなのか、なぜ実写の猫ではなくぬいぐるみなのかなど説明は一切無し。結局、最後まで人が操演している作りの荒いぬいぐるみにしか見えず、設定に納得できないし、感情移入などは程遠い。
 親子関係の葛藤、断絶みたいなものを描きたいみたいで、父親猫の声を加藤精三、息子猫を古谷徹が当てている。テレビアニメ「巨人の星」のパロディになっている。ここで笑える観客はかなり絞られる。
 これまで普通に社会の中でぬいぐるみ猫が受け入れられていたのに、病院の中で、手術の執刀がぬいぐるみ猫だと驚いて患者が逃げるシーンがある。うーん、映画内のロジックにブレがある。ぬいぐるみ猫の扱いが適当。
 観客にとってぬいぐるみ猫すら受け入れるの大変なんだから、こういうところちゃんと作らないと。まあ、そんなこと気にするようなら、こういうのに手を出さないか。
 実際の猫(和歌山のたま駅長など)とぬいぐるみ猫が絡むシーン。猫、嫌がっている。
 黒沢年雄が出てきて「時には娼婦のように」の替え歌を歌っている。エンディング曲も黒沢。
 後、映画のタイトルね。猫肉が入っているようで、初見はかなりひく。
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グブリー川平(かびら)
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