関めぐみによる弟の皮をむく暗喩あり、映画『彩恋 sai-ren』

     飯塚健脚本・監督映画『彩恋 sai-ren』(2007年公開)を観た。前半は先が読めなくて牽引力あり。後半は割と普通。微妙だけど、見てもいいし見なくてもいい。かなあ。
     貫地谷しほり、関めぐみ、徳永えりの三人が女子高生役。ロケ地は銚子。電車の中は実写。銚子電気鉄道の協力もあって電車関係のショットは豊富。
     貫地谷の家が広瀬クリーニング店。母親役の奥貫薫が運転しているのがスバルサンバーのVWバス風改造車。邦画で見たのは初めて。
     貫地谷が細山田隆人と対決するのが風のアトリエというレストラン。
     EDになることを「男からリストラされた」など、セリフ回しは結構面白い。
     関の弟役松川尚瑠輝のセックス関係の話があからさま。スーパー銭湯で男性器の皮をむく努力をするショットを長々と撮ったり、応援する男どもの股間にぼかしが入ったり、と下半身ギャグが多めに出てくる。
     駅のホームでトックリセーターを着ている松川の襟を関が広げてあげるという近親相姦的ショットもある。性的イメージは暗くならず明るめ。
     小林且弥、遺体役。胸が動いている。シーツの下は何も着ていないようで身体の線が浮き出ている。律儀にちゃんとしている。
     ちなみに死体なのにお腹が動いている邦画は『犯人に告ぐ』(2015/4/26掲載)、『藪の中の黒猫』(2015/9/20)、『寝ずの番』(2016/1/17)、『秦・始皇帝』(2016/2/25)、『乱れからくり』(2016/5/20)、『少林老女』(2016/7/10)、『アキレスと亀』(2016/7/12)とまあ邦画あるある。
     貫地谷、キックボードに乗っている。キックボードが出てきた邦画は『ニンゲン合格』(2017/1/13)、『阿波DANCE』(2017/1/14)と少なめ。見逃している可能性もあるけど。
     夜間撮影はライトを落として、暗さが出ている。このあたりは映画的。
     邦画の悪癖。高校の屋上、出まくり。ここはマイナス。病院や学校の屋上は立ち入り禁止なんだよねえ。三人以外の高校生がほとんど出てこないのも不自然。
     映画ラストの海の見えるチャペルは犬吠埼京成ホテル。大団円のつもりだろうけど、見終わった後の感じは散漫。三人の中の一人にスポットを当てるべきだったように思われる。丁寧に作られているだけに残念。
     東進衛星予備校銚子駅前校、銚子市立第三中学校、銚子大洋自動車教習所、リストラドライブ、春風、梶本書店。

    映画というより歴史再現テレビドラマ、映画『学校をつくろう』

     神山征二郎監督映画『学校をつくろう』(2011年公開)を観た。映画というより歴史再現テレビドラマ。見てもいいし見なくてもいい。
     三浦貴大がふんどし姿でケツの穴を検査される。というエキセントリックな出だし。
     明治時代のアメリカでの留学生活が描かれていると思ってみていると、急に現在のアメリカのショットが挟み込まれる。いやはや、普通の映画だと思い込んで見ていたので面食らった。ほぼ、テレビの再現ドラマの手法で作られている。映画としてわざわざ見る価値はない。
     説明として女の声でナレーションが入る。後、基本、室内のみの会話劇がずーっと続く。かなり飽きる。
     アメリカなのに周りがすごくいい人ばかり。差別が描かれない。飽きる。
     馬車の中、車窓が合成。船の中、車窓が合成。こんな感じ。
     三浦が専修学校を設立するまでを描く。三浦と学校といえば『サムライフ』(2016/4/10掲載)が同じ設定だった。バリ島で幼稚園建設するのが『神様はバリにいる』(2015/8/11)、カンボジアで学校建設するのが『僕たちは世界を変えることができない。』(2015/9/12)がある。共通するのは、映画として大して面白いくない。
     アメリカロケ、日光東照宮、上田市、長野市、佐倉市、日本郵船氷川丸、専修大学創立130周年記念。
    プロフィール

    FC2USER172171IPA

    グブリー川平(かびら)
    おすすめ映画の紹介は
    毎月15日と末日
    【使用機材】
    プロジェクター BenQ HT2550M
    スクリーン ファーストスクリーン MB-80W(ビーズ)
    ヘッドフォン BOSE Quiet Comfort 25
    ビデオプレーヤー Amazon Fire TV(第3世代、4K Ultra HD(最大60fps)対応)
    YAMAHA電子ピアノ P-125aB
    ポータブル電源 BLUETTI EB3A、ALLPOWERS R600

    最新記事
    カテゴリ
    月別アーカイブ
    検索フォーム
    RSSリンクの表示