2016年09月後半観たおすすめ邦画

2016年09月後半観たおすすめ邦画
 2016年09月観た邦画は30本。

【次点】

『ちはやふる 上の句』監督小泉徳宏、2016年公開、2016/9/22掲載。
 競技かるたの説明や見せ方、和歌の内容をとり込んだり、ファッションを制服だけにしぼらなかったり、脇役の方にハラハラドキドキ展開を持ち込んだり、といやはやとにかく細かい部分まで丁寧に作られている。広瀬すずの前評判がすごかったけど、意外に大したことなかった。

『蛇イチゴ』監督西村美和、2003年公開、2016/9/23掲載。
 一見すると平和な家庭、だけど、みんな裏の顔を持っている。すごいいいやつもすごく悪い奴もいなくて、少しづつ崩壊していく家庭。ちょっと表現を変えればサスペンスやホラーにも見える。俳優みんな熱演だけど、やっぱりつみきみほかなあ。

【次点の次点】

『グミ・チョコレート・パイン』監督ケラリーノ・サンドロヴィッチ、2007年公開、2016/9/17掲載。
 青春映画としてちょっと面白い。映画研究会やバンドの描き方はそこそこ。石田卓也のオナニーばかりしている日常が明るめで救われる。ケラリーノ、昔は真面目に映画撮っていたんだねえ。

『監督失格』監督平野勝之、2011年公開、2016/9/17掲載。
 AV女優林由美香とAV監督平野勝之が自転車で北海道まで旅する前半はかなりつまらない。正直、二人共ガキ。けど、月日が過ぎて再び仕事を再開する場面はちょっとすごい。死体発見時の緊張感は伝わる。で、もうひとつの特徴は林の母親小栗冨美代の個性がありすぎ。男にしか見えない外観。死体発見時も超多弁。なんか、ドキュメンタリーを緩和している感じ。

アニメ映画『星を追う子ども』監督新海誠、2011年公開、2016/9/18掲載。
 木漏れ日の光、逆光など、光源を意識した描き方が印象的。小学生の主人公の趣味が鉱石ラジオを聴くこと(BCL)だということに、まあおじさんは痛く感動。宮崎駿をパクリまくりだけど、ちゃんとできてしまうのは腕があるんだろうなあ。

『クヒオ大佐』監督吉田大八、2009年公開、2016/9/27掲載。
 日米関係を絡めた変なアクセントの日本語、鼻を高くした微妙に変な顔。結婚詐欺で騙すつもりが三人の女に嘘を見破られている。詐欺のはずが虚言癖のようでもあり、精神異常者の妄想のようでもあり。映画も虚構と現実が入り交ざるラスト。

『博士の愛した数式』監督小泉堯史、2006年公開、2016/9/28掲載。
 回想のドラマ部分と現実の授業風景をシンクロさせて数学を楽しく魅せる工夫に驚いた。浅丘ルリ子の関係がぐちゃぐちゃしているのだから、映像もおっぱいポロリくらいあっても良かったのに。

【駄作】『メサイア -漆黒ノ章-』

【駄作かつ珍作かつ笑える】『クレヴァニ、愛のトンネル』

高畑淳子が味わい深い、映画『犬とあなたの物語 いぬのえいが』

 『犬とあなたの物語 いぬのえいが』(2011年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 全六作のオムニバス形式。各短編ごとのタイトルは出ない。エンドロールに出るだけ。だから最初はちょっと混乱する。タイトルは出したほうが親切。

『あきら!』監督水落豊。
 中尾彬本人の名前とキャラを全面に押し出したコメディ。一応つかみとして、可もなく不かも無し。

『愛犬家をたずねて。』監督中西尚人。
 犬に興味がない人からみれば、愛犬家が変わっているように見えるところがポイント。過剰が笑いを生む、という映画的笑いにはなっている。これまた見てもいいし見なくてもいい。

『DOG NAP』脚本・監督川西純。
 犬好きならば分かり合えるという設定。このあたりからドラマ性や作りが凝った感じになる。

『おかあさんは心配性』監督石井聡一。
 たぶん時期的に一番見るべき作品かも。今が旬。
 結婚披露宴。高畑淳子、新郎の母親、落ち着かない。なぜかというと、家に残してきた犬のことが心配なだけ。だけど周りは結婚に対して反対なのではないかと勘ぐっている。で、犬のことを考えると妄想が暴走し、高畑、奇声をあげたり、いろいろなことを口走ったりする。一応、ギャグとしてもそこそこおもしろいんだけど、やっぱり、最近いろいろと騒がれる高畑だから、もしかして本当にそういう人なのかな?という現実と虚構が入り乱れて、高畑を見ているだけでも楽しい。今が見頃。

『犬の名前』監督長崎俊一。
 この映画の中で最もシリアスでドラマチック。
 セリフに頼らない見せ方、例えば玄関を出るときに首輪を見ることで、犬と散歩に出るかどうかの迷いを映像で表現する。このあたりはちゃんとしている。
 大森南朋が若年性アルツハイマー症。病気が進行していく大森と、介護する松嶋菜々子と、犬との生活が描かれる。途中、話がすごく深刻になると松嶋、顔にくまができる。これがホラーぽくて、松嶋、ぐっと物語に入り込んでくる。やっぱり『リング』(2015/2/1掲載)の記憶があるからねえ、松嶋が深刻な顔すると、映画全体が怖くなる。

『バニラのかけら』監督江藤尚志。
 北乃きいと芦田愛菜が出ているとしか言いようがない。

仲里依紗がエロくない、映画『ZEBRAMAN2 ゼブラシティの逆襲』

 三池崇史監督映画『ZEBRAMAN2 ゼブラシティの逆襲』(2010年公開)を観た。つまらない。見てもいいし見なくてもいい。
 オープニングロールに「現場監督」三池崇史と出る。まあ、最初からおちゃらけですよ、という逃げの予防線を張る作戦のよう。この時点でこの映画はないなとわかる。
 ガダルカナル・タカ。化粧をするとジュリーこと沢田研二に似ている。太っているところなどもそっくり。
 仲里依紗。黒ゼブラーマン。ダンスシーンが出てくる。露出多めなのにエロくない。レディー・ガガのパロディなのか。目を隠す化粧が野暮ったく見える。仲はミスキャストかな。まあ、この映画にキャストのマッチングなんか考える必要はないんだけど。誰がやっても同じ。あ、永野芽郁はちょっと目立つ。
 ギャグに逃げる演出に白ける。こんなの誰が喜ぶんだろう。
 洗濯機。蓋を開けても洗濯槽が回転している。チャイルドロックがあるはずだから、運転中は蓋は開かないはずなんだけど。それとも古い機種か?
 哀川翔。生まれるシーン。どこかで見たなあ、と思ったら『極道恐怖大劇場 牛頭 GOZU』(2016/5/29掲載)ですごいシーンを熱演してましたねえ。みるならこっち。
 まあ、邦画にありがちだけど、戦うシーン少なめ。棒立ちで会話ばっかしている。戦隊物を大げさにした感じ。
 エンドロール、関係者の名前が多すぎて仲の歌がおわり、男のナレでつなぐ。やっとけ映画らしい。監督才能の浪費。

みんな鼻血ブーになる、映画『しあわせになれない悲しい花』

 山本淳一脚本・編集・監督映画『しあわせになれない悲しい花』(2010年公開)を観た。作りはひどい。けど、一部面白い部分もある。
 とにかく登場人物のオーバーアクションがひどい。何時の時代の演技だよと思うほど、古風というか舞台劇のような大仰な演技。みんな大根に見える。
 グローバルという名前の中古車店を経営している大沢樹生。郊外の道路沿いにありそうで、雰囲気はいい。車両運搬車がちゃんと出てきて車を回収する。このあたり意外にちゃんとしている。ただし、部下の社員役園田シンジもいるのに、大沢一人で買い取りに行くのは不自然。一人っきりで別れた女と電話したりするところを撮りたいためだけというのがまるわかり。このあたりはいまいち。
 ちなみに中古車店が出てくる邦画は『誰がために』(2015/8/25掲載)がある。外車の中古車店だったはず。
 時計店内の客がものすごくつまらない。とにかく大仰で白ける。
 警察の服装がひどい。茶髪風の若者。警備員にしか見えない。松鶴家千とせが出てくる。ひえー、ものすごく懐かしい。昔のギャグも飛び出す。
 車椅子を押している看護婦。青いカマロを見ると鼻血が出る。これが鼻から鼻水が垂れるように血が唇までたら〜。綺麗な女優の顔がマヌケ顔になる。爆笑。いやはや、笑わせるつもりなのかなあ。この破壊力すごい。
 で、車椅子がトラックに轢かれるんだけど、アクション、スピーディで魅せる。車椅子破壊シーンもちゃんとあり、頭が踏み潰されて、車椅子のパイプが飛んで看護婦に刺さり、看護婦仰向けに倒れ、胸に刺さったパイプの先から血液がプシューと飛び散る。いやはや、さくさく進んで先を読ませない展開。短いけど、演出、編集ともに非常にうまい。さらに、ダンプの運転手が飛び散った肉片をかき集める。アイディアが豊富。この監督、一応、腕はありそう。
 と、ちょっと面白くなりそうな感じなんだけど、最後まで見ても全然面白くならない。なぜか?
 時制がぐちゃぐちゃ。路上で尋ね人のチラシを配る中年夫婦。加藤冴子を探しているらしい。で、時計店にびっこの女(白須慶子)がいて、加藤時計店での生活が描かれるんだけど、これが探している加藤冴子で、なおかつ中年夫婦はこの店の白須の両親なわけ。映画見ていてしばらく気が付かなかった。というのも、チラシ配りのシーンが未来の出来事であることが一切説明されない。それにチラシの写真もわかりづらい。だから、映画を見ているこちらは、なんでこの意味不明なショットが時々はさまれるのか気になって、ただのノイズでしかない。
 でまた、この行方不明で探しているというけど、理由が警察が取り合ってもらえないかららしい。あのさあ、行方不明になる前に誰と合っているのかはっきりしているよねえ。犯人明白だよねえ。
 愛川ゆず季がカマロ(2ドア)の中の人を助けるシーンもひどい。ドアを開けるとわざわざ助手席に乗り込む。後部座席の人を助けるならドア開けたら助手席に乗り込むんじゃなくて、シートを前に移動させるべきだよねえ。愛川が車の中に閉じ込められるシーンを撮りたいだけなのがまるわかり。この辺は下手だねえ。さらに出ました鼻血ブー。ひどい。女優たち、よくこんな仕事受けたなあ。絶対笑かしているとしか思えない。
 吉岡という髭面の男が買い取ったはずなのに、どういうわけかスーツでインナーヘッドフォン男(三浦佑介)の車になっている。吉岡はどうなった?このあたりも話の進め方雑。
 三浦の告白も辻褄が合わなくてひどい。三浦、白須をカマロの後部座席でレイプしたらしい。あのさあ、後部座席に二人、どうやって移動したの?そんなことする?女性がそれオッケーしたということは和姦だよねえ。ここも話が雑。とにかく人の動きが不自然すぎて飽きる。
 69分頃、やっとカマロの走行シーン。と思ったらちょっとだけ走って事故。大沢まで鼻血ブー。ひどい、ひどすぎる。絶対、笑かそうとしている。
 三浦、目玉がなくなったはずなのに、普通の姿で登場。また、時制が遡っている。とにかく、こういう出来事の前後関係の見せ方がいくら何でも下手すぎる。致命的。

唇の荒れた前田綾花、映画『自殺マニュアル』

 福谷修監督映画『自殺マニュアル(THE SUICIDE MANUAL)』(2003年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 水橋研二、AXテレビというテレビ局の社員らしい。三菱パジェロディーゼルに乗ってビデオカメラCANON LX1を担いで取材で駆けずり回る。で、ADとして森下千里がついていく。森下、前半部は何もしない。本当に仕事を手伝うショットが全く無い。演出が下手くそだし、設定として無駄。ただし、後半は一応、役目はある。結構つまんないけど。
 でまあ、集団自殺を取材するうちに女子高生?に出会い、DVDを入手、リッキーと呼ばれる女性カリスマが集団自殺の張本人であると目星をつけるのだけど。という話。
 これが、見事につまらない。
 まず水橋のキャラ設定。まあ、映画冒頭から悩んでいますオーラ出しまくり。だけど何に悩んでいるのかがさっぱりわからない。携帯電話に返済の催促みたいなものが一度あるので、生活苦なのか?と思うけど、二人の女にホテル代だしたり、別に金に困っているシーンはない。自殺マニアだったみたいなセリフもあるけど、ただ性格が暗いだけではないのか?と思えて、全然感情移入できない。
 更に、つまらない理由が、集団自殺の理由というか映画としてのオチ。リッキーを調べていくと、実在の映像制作会社?にいた女性社員だとわかる。で、すでに自殺していてこの世にいない。すると、映画は自殺霊というお化けの話になりはじめる。あのー、ものすごく白けるんですけど。
 取材に水橋と森下が出かけるシーン。本当に森下、何もしない。車に乗り込むショットすらない。見せ方、下手くそ。
 集団自殺の現場に水橋と森下、勝手に入り込んで取材する。違法に撮影したビデオ素材って放送に使えるの?
 ビルの屋上、コンクリート塀の上に登る女子高生(前田綾花)。水橋と森下、見ているだけ。無言で棒立ち。ものすごーく不自然。前田は集団自殺に参加しようとしていたよねえ。コンクリート塀の上に上がった瞬間に「何するんだよ」とか「危ないから降りろ」とか言わない?普通。いちいち人の行動が不自然で、飽きる。こんな邦画、多いなあ。
 水橋の携帯電話の着信音にまったく反応しない森下。「早く出なさいよ」とか「あんた、借金しているの?」とかの会話が全く無い。あのさあ、まだ、森下、亡霊になってないよねえ。もうなんか、下手くそ過ぎていらいらする。
 歩道橋の上の前田、唇が荒れている。なんで?意味不明。
 見ていて感じるのはとにかく編集テンポが悪い。無駄にショットの尺が長い。不気味な感じを出したいのかどうかわからんけど、ただ下手くそなだけ。
 水橋と森下、棒立ちシーン多め。集団自殺のために集まった二人の女が意味不明。水橋がホテル代を出すのも話としておかしい(自殺はひやかしだったということ?)。さらに、悲鳴の後、木の上で血を流してぐったりしている。手抜きで悲鳴の瞬間は撮らないので、うーん、なんかモンスターとか怪物とかにやられたのかなあ?意味不明すぎてただただ飽きる。それと、このシーンでスモーク多すぎ、スモークの出し方雑過ぎ。
 水橋と森下は付き合っているらしいのに、そういうシーンが一切ない。シャワーシーンがちらっと映るのみ。当然、おっぱいポロリなし。サービス悪いねえ。
 自殺マニュアルのDVDは少しいい。自殺の方法を具体的に提示。首吊り、クスリ、飛び込み、飛び降り、樹海、と具体例を上げながら、自殺できる確率などで特徴を説明。クスリは量により、効能、中毒、致死と作用が変わる。だから「どんなクスリで死ねないことはない」など、薬物と人体との関係を言い当てていたりして、ちょっとびっくり。このあたりは非常に面白い。
 けどねえ、その自殺の方法の中に出てくる自殺マシーンがしょぼい。CGな上、ものすごくあってけない。なんでそんなの持ち出してくるのか疑問に思えるレベル。
 でまあ、一応理由があってラストに水橋が自殺マシーンDに入ることになる。けど、これまた機械の説明が一切ないから、機械が作動しても何が起こっているのかもわからない。だから恐怖心もわかない。水橋もわかりづらいキャラだし、感情移入もできない。つまり、つまらない。
 SHARP DV-NC55、Mini DV。

数学の授業体験映画『博士の愛した数式』

 小泉堯史脚本・監督映画『博士の愛した数式』(2006年公開)を観た。ドラマ+数学の授業のひと粒で二度美味しい。最後まで見れる。
 吉岡秀隆が授業を行う高校?の教室。窓の外に海が見えるけど、若干、合成風。校舎の間近に海がある学校ってあるのかなあ。まあ、ラストに使うための前フリなんだけど、もう少し自然な感じで撮って欲しいところ。後で出てくる滝も。
 寺尾聰が記憶障害。80分しか記憶できない。洋画だと『メメント』、邦画だと『ガチ☆ボーイ』(2016/7/2掲載)がある。この手の映画はリセットされる仕組みをどう活かすかがポイント。『メメント』『ガチ☆ボーイ』共に記憶障害の主人公が右往左往しながら現状を打破する物語なんだけど、『博士の愛した数式』の寺尾はそういう行動はしない。どちらかというと、周りの人間の状況が変わる。
 吉岡が数学の授業をしながら寺尾と母親役深津絵里の話をする形式になっている。これがなかなかうまい。寺尾が説明する数学の話もわかりやすいんだけど、さらに吉岡が説明を補完する関係になっている。階乗、約数、友愛数、虚数、完全数、サイクロイド曲線、ネイピア数、無理数、オイラーの公式、など、数学の説明はわかりやすく面白い。映画を見終わると数学の授業を受けたような満足感がある。こういう観後感を持つ映画は珍しい。
 それに比べ同じ数学の授業のようなことをしている『蛇の道』(2016/9/25掲載)はひどかった。授業風景が全く物語に絡まないし、無意味な記号を羅列する映像を延々と見せられるだけ。ほんと、黒沢には爪の垢でも煎じて飲んでほしいところ。
 びっこで厚化粧の浅丘ルリ子が怖い。『マルサの女』(2014/11/10掲載)、『ユージュアルサスペクツ』など、びっこは一癖ある登場人物の象徴。ここでも当てはまっている。
 とまあ面白いんだけどねえ、気になる点も。会話が硬い。数学の部分はわかりやすいのに、日常会話が固め。若干、ちぐはぐな感じ。深津が優等生すぎ。記憶障害でも性欲はねえ、あるでしょう。浅丘は義弟(ぎてい)とやっちゃったわけでしょう。もうすこしなんかねえ、あるでしょう。起こるでしょう。

未来穂香の血だらけダンス、映画『クレヴァニ、愛のトンネル』

 今関あきよし企画・原案・監督映画『クレヴァニ、愛のトンネル』(2015年公開)を観た。久々の恋愛バカ映画。駄作かつ珍作。笑える。
 交通事故で死んだ女子高生のことで悩んでいる先生(水野勝)。それも20年後の今も。というまあ感情移入しづらい男(小山田将)が主人公(水野は若い頃、年取ると小山田)。だらだらしている小山田が外国(それもウクライナ)に行ったり来たりするだけ、という映画。
 水野、ちょっときもい。こんな先生がいたら完全にアウト。そのおにぎり、何が入っているかわからんぞ。未来穂香、よく平気で食べるなあ。
 川沿いのシーン。声オンすぎ。不自然。
 そんな自己中でナルシストで過去のことを毎日悔やんでいるような小山田の部屋の壁に洋画『2001年宇宙の旅』のポスターが貼ってある。こんなぐずぐずしている男が映画の金字塔『2001年宇宙の旅』が好きなの?性格描写として外してない?
 頻繁に出てくる8mmフィルムカメラはFUJICA Single-8 Z2。そういえば『海と夕陽と彼女の涙 ストロベリーフィールズ』(2016/9/26掲載)でも8mmフィルムカメラが大活躍していた。
 愛のトンネルの説明サイト。小山田が音読する。内容がお馬鹿すぎ。
 水野と未来、黒板に筆談して会話。必要性なし。
 小山田の勤務先はダンボール工場。邦画の中で、初めて出てきた職業。
 ウクライナロケ(リブネ州?)。急にコマ送り風の静止画。なんの効果があるのか意味不明。後々わかるんだけど、なんかこの監督、腕見せたいだけみたい。名所のようだけど近所は閑散としているし、緑のトンネルに人っ子一人いない。枝にメモ書きが刺してあるだけ。もうバカすぎる。こんな世界的な名所があるかあ?
 未来が事故に合うシーン。乗っている車がドアミラー。FUJICA Single-8 Z2の発売は1966年くらいか。ドアミラー解禁は1983年。うーん、結局、水野は映像を撮ることが趣味なのではなく8mmフィルムカメラが趣味ということなのかな。
 ウクライナのシーン。街中の風景。小山田、道を訊いている。けど、会話は一切撮らない。そういえば、駅や空港のシーンもない。まあ、手抜きがすごい。人がいない。小山田しか歩いていない道。これでネットで紹介される名所なの?
 更に酷いのは、貨物列車が通過する、という話なのに、通過するのがディーゼル?電気?の牽引する先頭部分だけ。貨物列車と言っているのに貨物部分がない。ものすごくしょぼい映像。あのさあ、少なくとも映画内のロジックはあわせようよ。最低限、そのくらいの努力はしようよ。おじさんからのお願い。
 事故シーン、は撮らない。手抜き映画にありがち。車が路肩に落ちただけにしか見えないのに、死亡事故。どんな事故なんでしょう?見せ方、適当。
 で、急に線路の上に死んだはずの未来が登場するんだけど、大爆笑。怪我しているはずなずなのに、へんてこりんな舞を披露。これが長い。出血している血が左腕全面に血管が浮き出たようなデザインなもんだから、なんか悪い病気に感染しているようで、ゾンビにも見える。笑かしているとしか思えない。それとも『震える舌』(2014/4/5掲載)へのオマージュとか。この監督、才能、ないなあ。
 未来、急にセーラー服姿。名前の発音を教える小山田。未来は異星人なの?もう本当にどうでもいい。作りが適当すぎ。
 8mmフィルムカメラのファインダー覗いたら、8mmフィルムのような粒子の粗い画になって未来が映っている。バカすぎる。フィルムは現像しないと見れないよねえ。ビデオカメラなら画面の中にRECとかの文字入れてビデオカメラ風の映像作るけど、8mmフィルムカメラは覗いてもファインダーの映像が見えるだけだよねえ。こいつら映画なめている。
 まあ、映画冒頭からロシアの線路の上までずーっと意味もなく未来がうろちょろしている映像が垂れ流される。もしかして岩井俊二風をやりたいのかな。そんなとこ目指す前にやるべきこと山積みだと思うけど。大きなお世話かな。
 小山田、死ぬしかないらしい。好きにすれば。みんなバカにしか見えない。
 モノクロにしたり、コマ送りの静止画にしたり、手持ち映像風にカメラ動かしたり、まあ、邪魔でしょうがない。自己顕示欲が強すぎ。まあ、そんなやつじゃないと、こんなつまらない原案は思いつかないか。つまらない脚本とつまらない撮影技術は別な意味でシンクロしている。納得。
 FUJICA Single-8 Z2、フィルムが切れるとファインダー内部が見えなくなる。えー、そんな機能あるの?すごいねえ。知らんかった〜。もうバカすぎて、書き続けるのがつらい。
 ラスト、病床の女が目覚める。もしかして未来、とか?死んだじゃないの?死んだと思い込んでいる水野と小山田が本当にバカにしか見えない。バカで正解なんだあ。

手塚眞って女を監禁したいのか?映画『ザ・バースデイ』

 映画『ザ・バースデイ』(2006年公開)を観た。全六篇のオムニバス形式。劇場公開時とは収録時間が違うので、公開時とは別物として見たほうがいいかも。まあ、見てもいいし見なくてもいいレベルだけど。

獅子座「獅子座の怪人」脚本・撮影・監督手塚眞。
 短編の前に星座名が出て映画タイトルが出て、短編タイトルが出る。いちいち、鬱陶しい。ここだけ見ても、映画全体のコンセプトがつまらないのがわかる。普通のオムニバスでいいじゃねえ?
 映画冒頭で主人公の女が出てくる。で、その女が自己紹介を独白でする。水着、セパレートのトレーニングウェア、胸元のあいたドレス、など、露出度の高い服装。魔人?ZODIACの説明。これらが踏襲すべき一応のお約束のよう。後、低予算。
 でまあ、この「獅子座の怪人」。
 松嶋初音、顔に癖がある。記憶には残るけど、主人公張るべき女優かどうか。森の中での叫び声がひどい。ガラガラ声。酒焼け?
 別荘の建物脇にサマーベッドを出して水着で寝ている松嶋と橋本彩。ものすごーく不自然。木に隠れて日光浴になってないし、蚊に食われるだろう。海いけ海。海での撮影を手抜き(またはコストカット)しているのがまるわかり。
 夢の中で左手を怪我する松嶋。目覚めて左手を見ると血。松嶋、普通。うーん、バカなのかな。人の行動として変だろう。驚け!もしかして手塚って映画の才能ないのかあ?
 携帯電話がつながらないとか、固定電話がないとか、後付。こういうのを最初に出しておくのが前フリだよねえ。脚本、遡って推敲してないのかなあ。
 「すごい変態なの」と見たこともない男(堀井宇宙)を決めつける。後でわかるんだけど、堀井、精神科の医者で松嶋を診ているらしい。あのさあ、だけどさあ、この逃げている時点では、多重人格の普通の方なんだよねえ。なんで自分の主治医から逃げるの?別人格になっているなら逃げるのわかるんだけど。意味不明すぎ。それに堀井、何しに来たんだあ?とにかく辻褄が合わない。ただただ飽きる。
 橋本を捕まえてから「待てよ、話を聞いてくれよ」。あのさあ、追いかける前に言え。人の行動としておかしいだろう。怖がらせるためだけ、松嶋が襲撃する場面を作るためだけに設定されているのが、まるわかり。うーん、まあ下手くそだねえ。映画の才能、ないんだねえ。
 この映画全般に言えることだけど、アクション、ひどい。もっさりしているのはいい方。何しているのかわからないショットもあり。

乙女座「乙女の呪い」編集・監督伍藤征彦。
 方向指示器を入れずに右折する。ひどい。乙女湖。佐藤唯、車をバックできないらしい。バカすぎる。どうやって運転免許取ったんだあ。
 立花彩野、逃げるとすぐアスファルト道路。車で狭い道入ってきたよねえ。徒歩なのに早いねえ。端折り過ぎなのでは?せっかく怖がらせる設定なのに。
 スバル、レオーネが通りかかる。そういえば『×(バツ)ゲーム2』(2016/9/25掲載)でユキリョウイチが乗っていましたねえ。恐怖映画とレオーネって合うのかなあ。トンネルの中を走ると急に夜になっている。なんでだろう?まあ、どうでもいいけど。

天秤座「恐怖のダイエット」脚本・編集・監督伍藤征彦。
 電話をかけてきている佐伯俊の声が普通の声。電話風に加工するとかはしていない。うーん、ちゃんと手抜き。
 ダイエットで精神的に追い込まれていく木下あゆ美。時計や雑誌記事が体重計の目盛りに見えるとか、うーん、なんかいまいち。
 急に匍匐前進。体重計に乗りたくないから?わかりづらい。それ以前にさあ、体重計に追われてもたいして怖くないんですけど。

蠍座「ブラック・ドクター」脚本・監督手塚眞。
 原史奈、黒いドレス。胸元の揺れもあって見栄えはいいのだけど、歩き方ひどい。かっこいいシーン、セクシーショット撮ってあげたら。それなのにいたぶられるから面白いんでしょう。うーん、手塚、親の七光だけみたい。
 アクションひどすぎ。手塚も伍藤も下手だというのがすごい。
 原、ストレッチャーの上で縛られている。縛っているのがカテーテルのチューブ。口は口枷がちゃんとはめられているのにアンバランス。
 また、匍匐前進。「恐怖のダイエット」にも出てきたよねえ。演出がワンパターン。

射手座、エピソード5「殺人アート」脚本・編集・監督金森永奈。
 何故かこの作品だけタイトルの出方が変。エピソード5という他の作品と一貫性のない表示が出る。これだけ寄せ集めなのか?
 絵の中から発射される矢が全く怖くない。射ったのかどうかすらわかりづらい映像と効果音。なぜこれほどまでにアクションシーンが酷いのか。不思議なほど。
 おばさん役速水今日子。死んでいる設定なのに瞬き。その後、動き出すんだけど、余計に瞬きしちゃダメだよねえ。死んだふりしないと。もう、なんか雑というか稚拙というか、何を意図しているのか理解しづらい映像が多い。

山羊座「クリスマスの悪魔」脚本・撮影・監督手塚眞。
 「ブラック・ドクター」に続いてまた女を監禁する話。脚本、手塚だよね。うーん、もしかして、願望の現れとか?そういう風に見ると怖いかも。
 秋山莉奈が監禁される部屋。内側、監禁される側に施錠、解錠のノブがある。外側が一瞬映るけど、ドアに特別な仕掛けはない。つまり、監禁されている秋山は自由にドアを開け閉めできる。なのに、ドアを触るだけの演技。うーん、なんかひどいなあ。邦画って、観客なめているんだろうなあ。
 また、目が覚めるパターン。本当に脚本と演出、ワンパターン。
 手塚眞、映画の才能ない。手塚治虫なんて父に持つと大変だねえ。

結婚詐欺師から精神病へ、映画『クヒオ大佐』

 吉田大八監督映画『クヒオ大佐』(2009年公開)を観た。結婚詐欺と日米関係をブレンド、最後まで見れる。
 映画冒頭、内野聖陽が電話を壊すシーン。会社などにある事務用電話機。床に投げつけると破壊音と共に金属製ベルの音がする。このSEは間違い。黒電話なら床に投げつけるとベルの音がするけど、今の電話機はスピーカーから発する電子音。まあ、それらしく聴かせるためのオーディオ的工夫とも言えるけど。
 これとは逆に『トリック劇場版』(2016/2/24掲載)では金属ベルが内蔵されている電話機なのに着信音が電子音に吹き替えられていた。まあ、このように映画というのは全て嘘とも言えるわけで、そういう風に見えればいいだけの話。
 堺雅人の結婚詐欺師としての性格描写がうまい。満島ひかりがきのこの説明をする。それを小耳に挟む堺。すぐに自分が体験した話としてきのこの話題を挟み込んで話す。取ってつけたような性格の描写がその後も出てくる。鼻が作り物っぽいのも、しゃべり方もわかりやすく偽物っぽいのも笑える。
 満島、小田山自然科学館の学芸員のよう。そういえば『北のカナリアたち』(2016/2/18掲載)で野生動物の調査みたいなことやっていたはず。
 ナカノ弁当の車の中。車窓風景が一部合成風。
 ラジカセからホワイトノイズ?を出しながら電話を使う。なんか微笑ましい。
 堺、自然科学館の中で激昂しながら対米批判、日本人批判を始める。こういう日米関係や憲法九条と軍事力などをちょいちょい絡めてくる。それを主張するのが結婚詐欺師の堺だから苦笑が起こる。このパターン、結構ツボ。
 後半になると松雪泰子、満島、中村優子と女全員に詐欺が見ぬかれている。このあたりから堺が可哀想に見えてくる。立場の逆転はうまい。
 松雪に自分の子供の頃を話し始めると、過去まで改変していることがわかる。結婚詐欺というより虚言癖の様相。さらに逮捕シーンでは、妄想まで入り込んできて、現実と虚構が入り混じり始める。ここまで来ると精神病。映画的にはギャグとして終わらせているけど、精神病患者の映画とも言える。
 エンドロールにLOS ANGELES UNITとある。ロスでロケしたのか?そんな場面あったっけ?

女出せ女!映画『メサイア -漆黒ノ章-』

 山口ヒロヤ編集・監督映画『メサイア -漆黒ノ章-』(2013年公開)を観た。設定適当すぎ。なのに男色風味。駄作。
 チャーチと呼ばれる場所でサクラと呼ばれるスパイを養成しているらしい。もう一度書くけど、スパイだよ。それなのに町中をサクラであることを示すロングコートのような制服を着て活動している。こいつらバカなのかな?この時点で間抜けすぎ。まあ駄作。
 メトロ・アウトソーシング・システムズのビル。暗証番号を入力するキーが一応それらしく見える。『奴隷区 僕と23人の奴隷』(2016/8/7掲載)では出入り口の壁にパソコン用のテンキーを貼り付けただけだったからなあ。邦画見ていると時々こちらが惨めになる時がある。
 網膜認証は目をレーザー光が攻撃しているみたい。もう少しスキャンしいる感じ出せないのかなあ。
 投影型キーボードが出てくる。赤色のキーボードを机などに写して入力するやつね。そういえば『劇場版 ATARU THE FIRST LOVE & THE LAST KILL』(2014/9/6掲載)にも出てきていたなあ。駄作は似るのかな。
 短いショットの連続、編集でかなりごまかしているけど、アクションはしょぼい。ところどころ、動作が止まっている。更にひどいのが、銃を持っているのにほとんど撃たない。こいつら頭が悪いのかなあ、と思えるほど、撃たない。撃たない理由が映画を最後まで見てもわからない。意味不明すぎ。
 ビルの中、爆弾が仕掛けられているのに、手を繋いで綱引きしている。もう本当に小学生レベル。
 チャーチのエレベーターの仕組みがよくわからない。チャーチは地下にあるようで、地上の中華料理生駒軒につながっている。んだけど、地下では普通のエレベーターなのに生駒軒につくとトイレになっている。便器とかはどこから出てきたのかなあ?設定が適当。
 テロ組織の一人、男なのに山口紗弥加に似ている。生駒軒で働く砂嵐のテレビ画面を見ている男、面白い。この映画で面白いのは生駒軒だけ。
 生駒軒で飲み食いした陳内将。ショットが変わると上司に文句。メサイアと呼ばれる相方に選ばれた浜尾京介は部屋にいるよと上司にいわれる。うーん、この場面変じゃねえ?陳内が制服に着替えているということは部屋に入ったということだよねえ。だって映画冒頭、部屋で着替えていたよねえ。なのになんで部屋にいる浜尾と出会わないんですかねえ。二人部屋のワンルームだからどう考えても物理的に会うよねえ。前後関係のつじつまがあっていない。作りが適当すぎる。
 コンタクトレンズ型のカメラとか、無線機の作りが適当。そんなに小型である必要もないし、小型化できた説得力もない。まあ、本当に飽きる。
 スナイパーは水平に銃をかまえているのに、スコープ映像は俯瞰映像。これまた前後の画がつながっていない。作りが適当。飽き飽き。
 尾行がめちゃくちゃ不自然。もうひどすぎる。子供を守りたいとかの話が付け足し。
 投影式キーボード、自室でも使っている。普通のキーボードでよくねえ。紙幣にIDが書かれている。あのさあ、暗号で書いてあるとはいえ、一番まずいよねえ。だって買い物で間違って使う可能性あるよねえ。こいつら、スパイって言うより、ただのバカ。
 浜尾京介、O脚に見える。O脚なのか、撮り方が下手なのか。
 機密情報の入っているHDDがテーブルに裸のままで置いてある。バカすぎる。普通、何か包装するよねえ。精密機械なんだから。さらにHDDの中身、解読されたよねえ。なんでそのHDDだけを狙うんですかねえ。コピーされている可能性、おおありだよねえ。サクラとテロリストはバカなのか?
 アクションシーン、また、銃を撃たないでにらみ合い。スナイパーも撃たない。さらに説明ゼリフが長い。後、棒立ち。ひどすぎる。拳法の見得だけはいっちょまえ。そんなの見て誰が喜ぶんだあ。
 「合図、わかってもらってよかったよ」。胸叩いているんだから誰でもわかるだろう。サクラって幼稚園生なのか?洋画『アイ、ロボット』のウインク演出ぐらいできないのかなあ。学ぶべき作品、たくさんあると思うけど。映画関係者もみんなバカなのかな?
 パトカーの音がして逃げているはずなのに、倉庫の横を四人で歩いている。緊張感なし。前後の辻褄もあっていない。
 男色演出ばっかり考えていると、頭がバカになる見本のような作品。

映画『海と夕陽と彼女の涙 ストロベリーフィールズ』

 太田隆文脚本・編集・監督映画『海と夕陽と彼女の涙 ストロベリーフィールズ』(2006年公開)を観た。意外な展開はあるも撮影は雑。頑張ればいい作品になっていたのに、残念。
 女の独白。過去を回想する形になる。木造校舎(ロケ地は田辺市東陽中学校か?)、佐津川愛美、8mmカメラ。1970年代という設定か?
 VWのビートルが出てくる。海沿い、細い道で事故を起こす。ただ、事故シーンは撮らない。VWのワンボックスも出てくる。なんか変なこだわりがありそう。
 急に佐津川以外の三人(谷村美月、芳賀優里亜、東亜優)が死ぬ。結構びっくり。予想できない展開にぐっと引き込まれる。さらに三人が亡霊?になって現れる。佐津川と三船美佳には見える設定。このあたりどんどん話が転がって面白い。
 死神が現れる。うーっと唸っているだけなんだけど、何故か四人が通訳する。うーん、なんかよくわからん設定。亡霊でいられる時間は24時間。それぞれ死んだ時間が違うので、消える時間も違うらしい。残り時間、東19h、芳賀約21h、谷村約33h。でまあ、ポケットに砂時計が入っている。うーん、カウントダウンが砂時計でいいのか?だって逆さまにしたら戻るよねえ、砂時計。VWにこる暇があるならガジェットをもう少し考えてほしいところ。
 三船、きつそうな性格で和服の喪服。更に松葉杖。いやはや役にぴったり。配役ドンピシャ。
 佐津川、東、芳賀のセーラー服のスカート丈はヒザ下数センチという感じ。時代考察はちゃんとしている。谷村はずーっと体育着。
 各個人で町の中を徘徊するシーンはセリフがなく映像のみで見せる。心象風景ぽくて、ここはなかなかうまい。
 イチゴが何度も出てくる。田辺市の名産なのか?
 海岸沿いの岩場。男たちが多数下を向いて作業。潮干狩りでもしているのかと思ったら、8mmカメラを探していたらしい。うーん、見せ方ひどい。まず、8mmカメラをなくしているという前フリがない。さらにそんなでかい落とし物をそんなに密集して探すかあ?画としておかしいだろう。手抜きというより、なんか、映像センスなさそう。
 波岡一喜の友人たちが邪魔。岩場でも多すぎるし、8mm上映会では座っているだけ。全く物語に絡んでこない。
 VWのワンボックス走行シーン。走っていない。うーん、うまくないなあ。
 佐津川、他人の家の前でカッターで自殺しようとする。ひえー、大迷惑。その後、急に泥だらけ。映像として前後がつながってない感じ。
 谷村、急に母親の前で教育論をぶつ。手紙もみんなに配ったらしい(そのシーンはない。セリフのみで説明)。手紙を読みながら泣いている関係者。ものすごく白けるショットの連続。
 日本の古い町並みを舞台とした、死者が死を受け入れるまでを描く。いかにも大林映画風で、映画の導入部は面白い。だけどねえ、大林とは雲泥の差。腕がないので、右肩下がりで急降下。ラストは教育論まで出てきて陳腐。

多田愛佳、ひげが濃い?映画『×(バツ)ゲーム2』

 山田雅史監督映画『×(バツ)ゲーム2』(2012年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 『×ゲーム』(2016/9/24掲載)との共通点。拉致シーンはほとんど撮らない。結束バンド、教室、監視カメラ、警棒風スタンガンなどが共通。違いは、ゲームから授業形式へ。まあ、やることは同じだけど。後、同級生から世代の違う人が集められている。そこが味噌でもある。
 残酷描写は前回同様痛々しいけど、グロい感じは後退。金属製?のげんこつとか、若干ふざけている。ゴキブリがCG。こういうのは白ける。鉛筆削りならぬ指削りは痛そう。
 最初のバツで、バケツを持つというのがある。バケツのそこに釘が埋め込まれている。で、女がボーリングの球を見つけてバケツに入れる。するとバケツを持つ男、ものすごく重そうにする。で、耐え切れずバケツを落とす。
 ここのシーン、ものすごく変。だって女が普通に持ってこれるボーリングの球だよ。なんで男は重さに耐えられないの?見せ方というか設定がいい加減。
 付け爪のことネイルチップって言うんだあ。へー、映画をみると勉強になるなあ。
 この音楽にヒントがある、とか強引で意味不明な部分もあり。
 週刊太陽記者尾藤(ユキリョウイチ)と多田愛佳家族との関係は面白い。この映画の中で唯一ドラマちっくな設定。朝加真由美など演技も力入っている。
 多田を平嶋夏海が抱き起こすシーン。多田が自ら起き上がっている。うーん、なんか見せ方が下手くそ気味。
 おしりに釘は第一作にも出てきた。抱き石が出てくる。『HK 変態仮面 Abnormal Crisis』(2016/9/24掲載)にも出てきたなあ。
 瀬戸カトリーヌ、口がでかい。多田愛佳、口元のアップでひげの痕がわかる。
 ラスト、瀬戸から多田にバトンタッチ。うーん、まだ続編作るのかなあ。流石にもういいでしょう。

意味不明な数式に白ける、映画『蛇の道』

 黒沢清監督映画『蛇の道』(1998年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 映画冒頭、拉致シーン、うまくない。哀川翔が先に押し入ってから香川照之がスタンガンで気絶させる。すぐスタンガンで倒せば騒がれる必要もない。哀川の行動が無駄。
 倉庫の中。哀川が防音だからとセリフで言うんだけど、別に倉庫、防音ではない。普通の使ってない倉庫なだけ。
 最もこの映画の中で白けるのが哀川による授業風景。黒板に意味不明な数式を描き続けているだけ。これが全然物語に絡んでこない。普通に学習塾とかの設定でよくない?この設定がノイズ過ぎて、映画全体を壊しているし、映画全体をフェイクっぽく見せていて白ける。
 車の走行シーン。室内になると車窓風景がない。手抜きにしか見えない。
 どうもヤクザ関係の男を監禁しているのに、倉庫の出入り口に鍵をかけていない。外も普通に出歩いている。緊張感なし。ゴルフ場(ロケ地は美野里ゴルフクラブか?)で逃げるシーンもひどい。
 監禁した男に対する暴行はゴミを投げつけるだけ。うーん、しょぼい。
 廃墟の中で発砲すると残響多め。低くくぐもったような心音のSEなど、音響関係は独特で面白い。
 ラストは、脱出したのか、回想なのか、意味不明な終わり方。そもそも、哀川が単独犯で恨みを返せばいいだけの話。香川の設定がまったくいらない。てっきり香川が児童レイプ犯で自作自演を演じていると思った。観客の予想を裏切るような展開してよ。
 コメットさん役の砂田薫は阿木燿子を細したような外見。びっこで仕込杖を持っている。ちょっとおもしろい。

グロ描写はうまい、映画『×ゲーム』

 福田陽平監督映画『×ゲーム』(2010年公開)を観た。グロ描写はかなり痛そう。一応最後まで見れる。
 女子高生(と思われる)が横断歩道。手鏡でビルの屋上に人が立っているのを見つける。けど、ずーっと手鏡を見たまま。うーん、普通さあ、振り返って確認するよねえ。周りの友人に確認するようねえ。人の行動が不自然。なんか最近の邦画はこんなんばっか。なんでこんな基本的なところをちゃんと描かないのだろう。映像が不自然と感じるセンスもないのか。
 ビルからの飛び降り自殺。血糊、肉片の飛び散りもあり、現場の表現はかなりグロい。このあたりはうまい。『マンゴーと赤い車椅子』(2016/9/23掲載)とか、見習うべきなのでは?
 荒木宏文のキャラ設定が最初は意味不明。小学校の回想で徐々に説明されていくので、映画後半になるとまあ納得はできるけど、おどおど演技に最初はかなり違和感あり。
 投函された封筒の中身がわかりづらい。赤い×印だけとか小学生レベル。見せ方下手くそ。
 すでに四人が捕まえられたことになっていて、その過程は見せない。こういう閉鎖空間モノに多い形。『人狼ゲーム』(2015/3/29掲載)とかもすでに施設の中に運び込まれたという設定だった。
 ここで痛々しい描写が続く。ゲームは小学生レベルだけど追い詰められる感じに、感情移入してしまう。残酷描写に楽しい音楽をかけるのも悪趣味。
 荒木の首を絞めるシーン。紐がゆるゆる。緊張感なし。ちなみに首絞めシーンがうまいのは『誰がために』(2015/8/25掲載)がある。
 荒木が解放されて、焼きごてを手にするシーン。寝返ったと思わせて手を縛っている手錠(結束バンド?)を焼ききる。ここの表現はうまい。
 爆発シーンがCG。邦画の低予算。しょうがないか。
 三上真史、小学校からの同級生ということになっている。そうなの?作品見返して確認する暇ないけど、後出しジャンケンっぽい。
 荒木は菊地と幼な馴染みと知らずに付き合っていたということ。ありえない。いくら何でもな脚本。後、菊地の癖が手を洗っていることだけ。エピソードが弱すぎる。
 病院の大部屋描写。大部屋なのに他の患者いませーん。映画的省略という手抜き。
 ラスト、急に菊地の物語風にすり替わる。続編作る気まんまん。閉鎖空間モノにしては、外の世界も描いていて空間的な狭さを感じない点は良いのだけど、続編を作るほどの出来ではない。

続編にありがち、映画『HK 変態仮面 Abnormal Crisis』

 福田雄一脚本・監督映画『HK 変態仮面 Abnormal Crisis』(2016年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 映画冒頭、ピザ屋内部。鈴木亮平と新井浩文との会話がつまらない。つかみのシーンなのに室内のみで動きなし。野外のカースタント。閑散とした郊外の道に何故かトラックからダンボールを下ろしている。ものすごーく不自然。車がダンボールの壁に突入。カラーボールが散らかるだけ。カースタントがものすごく陳腐。ここだけで、この映画はないなとわかる。
 鈴木の変身シーン。CG風。せっかく肉体美を見せて印象づける大切な場面なのに、CG処理。鈴木が鍛えている意味がない。
 アクションシーン。決めポーズのためにアクションの流れが止まり、すごくもっさりしているように見える。最後に見えを切る程度に抑えるべきでは?
 急にビルの屋上のシーンがはさまれる。前後の脈絡がなく、意味不明なショット。ロープによる洋画『スパイダーマン』のパクリのシーンを見せたかっただけと思われる。うーん、なんかはずしているなあ。
 変態仙人(安田顕)の場面もひどい。仙人が洋服。すごく期待はずれ。石抱きのショット。三角形の木片を並べた台の上に自分で乗るのはいいけど、抱く石までも自分で持ち上げて、ももの上に乗せる。うーん、人の行動として変だし、鈴木に手伝わせるほうが面白くなる。見せ方、意外に下手くそ。
 見せ方といえば、清水富美加がパンティーをはいて、脱ぐシーン。ワンショットで連続性を持たせるのはいいけど、もう少しエロく撮れないかなあ。
 物語の進行、敵味方の能力、などがすべて後出しジャンケン。その上、能力が飽和して、飽きるしどうでもいい感じ。まあ、映画の続編にはありがちな結果。『HK 変態仮面』(2014/8/5掲載)で充分。
 東京工科大学、日本工学院八王子専門学校、江戸川大学。

自業自得で反省のない秋元才加、映画『マンゴーと赤い車椅子』

 仲倉重郎監督映画『マンゴーと赤い車椅子』(2015年公開)を観た。雑な部分と丁寧な部分が混交。見てもいいし見なくてもいい。
 恒心会おぐら病院の病室。大部屋で他の患者もいる。まあ、病院が舞台の映画なので病室はちゃんとしている。当然といえば当然。ストレッチャーからの病院のベッドへの移動など、細かく描いている。
 喫茶室で食事をしている。へー、今は病室でなくてもいいんだあ。まあ、病院のランクでいろいろなんだろうなあ。
 九州の出身という設定のよう。秋元才加関係者はみんな訛っている。ネイテイブな感じがするのは榎木孝明のみ。ほかはそこそこ。
 秋元の診察シーン。医者がお腹を触るだけなのにタオルでかくしてお腹を見せない。ひえー、秋元、やる気なし。事務所NGとか?これで女優で食っていくつもりなんだろうか。その後、入浴シーンがある。濡れたバスタオルで胸を隠しているんだけど、乳首の形が出ない。いやはや守りがすごい。女優って楽なんだねえ。「綺麗な身体ねえ」だって。セリフじゃなくて映像で見せろ、バカ。
 秋元、何度か顔のアップがあるけど、美人じゃない。女優に向いてないように思うけど。まあ、大きなお世話か。
 秋元、すごくひねくれた性格で、病院に入ってくる。過去が少しづつ明らかになるんだけど、ひねくれている理由がわからない。はっきり言って、すべて自業自得。映画最後まで見ても、その反省すらない。なんでこんなわがまま女の言うことを病院のみんなが聞くんだろう。かなり不自然。
 何故か体育館がある。車椅子バスケットをしている。『パラレル』(2016/4/29掲載)でも体育館が出てきて車椅子バスケしていた。あのさあ、東京の病院って体育館が併設されているんですか?地価が高額なのに体育館まで病院にあるの?位置関係の説明と設定が雑。
 ところがリハビリ関係のシーンになると急に詳しくなる。車椅子による段差の乗り越え方のトレーニング(キャスター上げ)。車椅子の種類。入浴シーンで半自動で湯につかれる(仰臥位入浴)Almeriaというバスタブが出てくる。
 三田佳子が火事を巻き込まれそうになるシーンはひどい。台風が近づいているというニュース。三田、レコードを聴いている。停電、で、真っ暗。になるはずが、ローソクがついている。なんで?おかしくねえ?まだ停電していないのになんでローソクがついているんだ?設定がひどすぎる。
 更に、無人の部屋でローソクが倒れる。なんで?別に窓が開いていたわけでもないし。何が原因でローソクが倒れるの?前後関係に脈絡がなさすぎて呆れる。作りが適当すぎ。
 夜、無人のベッドを見た秋元「千尋がいない」。うーん、見ればわかるよねえ。セリフにする必要ないよねえ。それにさあ、秋元、なんでわざわざ車椅子に乗っているの?カーテン開ければいいだけだよねえ。人の動作として可怪しいだろう。下手だねえ。
 この映画の中で最もひどいのが、46分頃。病院玄関前の秋元。トラックのショット、秋元のショットが交互に連続して、急にNAOTOが路上に転がっている。え?何が起こっているのかすらわからない。ゆっくりとNAOTOが自力で車椅子に戻って、ワンボックスが走り去る。
 なんか、その後の二人の会話から判断するに、どうも秋元が自殺しようとして車の前に飛び出したみたいなんだ。それを止めようとしてNAOTOが飛び出したということらしい。
 けどさあ、おかしいよねえ。飛び出すの止めるんだったら車椅子つかめばいいだけだよねえ。NAOTOはなんで路上に転がっているの?何をしようとしたらそうなるんだあ?更にお前、どこにいた?ワンボックスの運転手が乗ったままというのもおかしいだろう。とまあ、判断に苦しむ映像。この監督、アクションシーンを撮る才能、ない。
 さらに、映画の中盤で秋元がどうもビルから飛び降りたことを匂わす映像ああるんだけど、ここでも飛び降りシーンもなければ、前後の動作も撮らない。だからしばらく何が起こったのか観客にはわからない。というもうなんか、才能がない上に手抜きまでするという、酷さ。
 休憩室で、秋元とNAOTO、タオルの投げ合い。小学生レベルで、見ているこちらが赤面する。だんだん恋愛バカ映画っぽくなる。
 急にコンサートいかないとか、急にホテルに入ってベッドインとか、三田死んだのに連絡しないとか(葬儀シーンを撮らないための手抜きか?)、もうなんか雑すぎてどうでもいい感じ。
 NAOTOのコンサートシーン。バンドも歌もちゃんと演奏し歌っているっぽい。調べてみると一応歌手なんだ。まあ、当然といえば当然か。
 秋元が車に乗り込むシーン。ここは細かく撮っている。ハンドルに障害者用旋回グリップがついている。このタイプの車が出てきたのは『ばかもの』(2016/5/23掲載)。内田有紀が片腕という設定だった。
 エンドロールをみると大隅、木崎町、鹿児島などの文字が。いわゆる地元宣伝映画に障害者ネタを加えただけのあざとい商法。リハビリシーンを細かく描いているのでギリギリ駄作ではないけど、それにしても地元宣伝映画は基本的にひどい映画が多い。
 音楽はなんと難波弘之。ご健在で嬉しい限り。歌は米良美一。
 脊椎損傷、理学療法士、起立性低血圧、看護師、自走用車椅子、モジュールタイプ、不倫、赤い戦車、進行性脊髄腫瘍。

仮面家族、映画『蛇イチゴ』

 西村美和脚本・監督映画『蛇イチゴ』(2003年公開)を観た。仮面家族の描き方がうまい。おすすめ。
 笑福亭松之助。ボケ老人役。深刻になり過ぎない、暗くなり過ぎないキャスティングと演技。バランスが取れている感じ。
 手塚とおるが加わっての五人の食事風景。意図的に、笑福亭が見きれる画面構成。非常に面白い。四人の気まずい雰囲気だけで、笑福亭の行動を想像させてしまう。ここは、腕あるなあ。
 平泉成、快活明朗な父親役。と、思わせておいて、人がいなくなってから陰口を叩く。昔の会社関係者から借金を重ねている。会社を首になったことを家族に伝えてない。など、裏側の顔が徐々に見えてくる。
 家族のために甲斐甲斐しく働く大谷直子。けど、実は、不満を腹に溜め込んでいて頭にハゲができている。笑福亭の死にも関係していて。とまあ、家族団欒のはずが、それは表面的であることが徐々に明かされていく。ここが、味付け次第でホラーにもサスペンスにもなる感じで、実に手練。
 で、この家族と並行しながら、告別式に紛れ込んでは香典を盗んでいく宮迫博之が描かれる。一癖ありそうな感じや口八丁な感じなど無難にこなしている。
 で、平泉の家と宮迫は実は関係があって、その出会い方も実に自然でうまい。いやはや、このあたり、脚本がよく練りこまれている。
 笑福亭の葬式シーン。棺桶の中の笑福亭、目が薄目を開けている。喪服姿のつみきみほ、手で笑福亭の目を閉じさせる。また開く。また閉じさせる。ちゃんと映画的な笑いになっている。その後、ドタバタが起きて、棺桶落ちる。松之助の顔がお棺からはみ出す。不謹慎ギャグでここも笑える。笑福亭を起用した意味がここでわかる。
 総福亭が死んで後、喪服の大谷が多弁になっている。それを見てつみきが「どうしてそんなに生き生きしているの?」。うーん、結構怖いセリフ。
 つみきみほ、これまで見た映画の中で最も役にあっている感じ。宮迫を信じるべきかどうかに揺れている感じを非常にうまく演じている。
 映画ラストは、一応、希望があり信頼をつなぎとめるエピソードにはなっている。けど、映画全体としては、普通の家族の中の裏表が実に丹念に描かれていて、怖い映画として見ることもできる。

幸運のベッキー?、映画『ボクたちの交換日記』

 内村光良脚本・監督映画『ボクたちの交換日記』(2013年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 玄関ドアを開けると冷蔵庫の中とか、場面転換はちょっと面白い。
 交換日記の内容がいちいち独白、ずーっと独白、更に字幕にも出てくる。恐ろしくつまらない。映画冒頭で飽きる。全く映画的でない表現。なんのために映画にしているのかがわからない。映画的なセンスはない。
 伊藤淳史と小出恵介のコントが全く面白くない。映画内の芸術問題が発生。全然克服できていない。
 廊下を歩くベッキーが出てくる。ベッキーに会うと幸運らしい。今ではどうなんだろう。時代の移ろいは恐ろしい。邦画でベッキーといえば、『MAKOTO』(2016/2/14掲載)がある。悪ベッキーが出ていて、こちらの方が現実のベッキーに近いかも。
 小出の娘役、川口春奈。顔に力があり記憶に残る。車いすを押すミニスカートの後ろ姿がエロい。
 伊藤、ゴミ、広げすぎ。『星ガ丘ワンダーランド』(2016/9/20掲載)でゴミ処理場で傘広げすぎていたし。清掃員のこと、もう少し考えろ。
 コーヒー太郎、TSUTAYA三軒茶屋店、所沢航空記念公園、プライヴブルー東京。

実はかるたは聴覚系、映画『ちはやふる 上の句』

 小泉徳宏脚本・監督映画『ちはやふる 上の句』(2016年公開)を観た。非常に丁寧な作り。おすすめ。
 橋沢高校の女子と思われる。顔は撮らない。スマホが歌をゆっくり詠み上げる。二回読んだ後、次の歌の冒頭で急にかるたを取るアクションシーンになる。静から動への落差があり、非常にうまい見せ方。後で出てくるけど、ふすまに札が刺さったりする。手裏剣か。
 屋上。邦画の屋上問題の呪縛からは解き放たれていないよう。ただし、屋上側に面したドアのドアノブがない設定はいい。屋上に閉じ込められるという必然性が生まれる。だけどねえ、屋上への閉じ込めが発生するということは、余計に屋上への出入りは制限されるし、普通は立入禁止だよねえ。この辺は映画内で矛盾している。
 場面展開はうまい。野村周平が分梅(ぶんばい)神社の境内にいる。振り向くと小学生。何かを投げつけられ倒れる野村。場面転換すると小学生が雪合戦で雪を投げつけられ倒れるショットになる。成長した野村のところに過去の小学生が現れるのは可怪しいけど、過去が現実の方へはみ出してからの回想というちょっと新しい場面転換が使われている。後、富士山の映像の後に、富士山を読んだ歌を取る競技場への場面転換。観客の集中力を切らさない工夫が巧妙に仕掛けられている。小泉、腕、ありますなあ。
 広瀬すずがかるたを取るのが早いのは実は耳がいいからという設定は面白い。髪を描き上げるしぐさが、スイッチが入るきっかけ映像になっているし、無音が逆に映像の美しさ(広瀬の凛々しさ)を盛り上げていたり、と非常に効果的。Fの音を先に聞き分けたり、読手(どくしゅ)の読みの癖に慣れるとかるた取りが早くなるなど、オーディオ的にへーな解説もある。
 かるた関係の設定も細かい。広瀬の左足の甲が赤く腫れている。畳に擦るから。練習場や試合会場の出入り口に座布団などでかるたが出ないようにバリケード。歌を再生する装置。部室ではちゃんとジャージ姿。普通、女子高生のミニスカート姿を撮りたがるもんだろうけど、ちゃんと競技かるたであることを示している。その後、袴ショットあり。実に、実に、丁寧。
 広瀬と野村が駅のホームにいるショット。二人の後ろに止まっている電車が貨物列車風。クレーンもついている。KEIO D-20と読み取れる。目立つけど、何か意味があるのか?
 競技かるたの説明が細かい。かるたというゲームとしての解説以外に、上白石萌音を古典フェチにして、和歌の中にある精神性も掘り下げていく。更に和歌に絡めて広瀬と野村の恋愛模様も描いたりしたりなんかして、いやはやうまいのなんの。ちなみの恋の形態は事件前の旧ドリカム状態。女一人に男二人。恋の定番ですな。
 東京大会までのカウントダウンも、黒板の数字を減らしていく姿をコマ送りで撮っている。いやはや、本当に地道で丁寧な作り。この監督、本当に真面目。
 東京大会、門からグラウンドへ人々が集まっている。徐々にカメラが上昇しグラウンドの俯瞰になる。エンドロールをみるとドローンカメラのクレジットあり。映画にもどんどん使われてますなあ。VFXで畳の下から見せたり、逆光でソフトフォーカス気味にボケたり(最近の邦画の特徴。デジタルカメラの特性なのか?)と、現代的な映像テクニックも見える。
 机くんこと森永悠希の動向が、ちょっとグッとくる。エアーKの矢本悠馬とか呉服屋の娘上白石とか、キャラもきちんと描き分けられているしムダがない。
 ラスト、野村の試合。盛り上げておいての相手のお手つきで勝つという予想外の展開。野村の性格描写に合わせた、違和感のない展開。いやはや、本当に丁寧に作られていて驚く。
 まあ、後、どうしても書いておかないといけないのは広瀬すず。非常に評判がいい女優みたいだし、この映画での演技も評価されているようだけど、個人的にはあまり引っかかってこない。まあ、これは好みの問題かもしれない。競技直後に爆睡するために「死んでいる!」と間違われるショットの天丼は、たしかに笑える。
 かるた部、白波かるた会、決まり字、別れ札、運命戦。

邦画のクオリティ低下がわかる、映画『犬神家の一族』

 市川崑監督映画『犬神家の一族』(2006年公開)を観た。リメイクの必要性が全く無い。わざわざ見る必要なし。
 那須市の町中を歩いている石坂浩二(VFXが使われているらしい)。那須ホテルの前に来ると急にスタジオ内での撮影と思われる作り物感満載の映像になる。うーん、なんかしょぼい。そのホテルという名ばかりの旅館から湖が見える設定になっているけど、当然、別撮り。オリジナル1976年公開『犬神家の一族』(2015/7/20掲載)に比べ、この冒頭だけ見ても完全にクオリティダウン。
 菊人形にのせた生首がものすごく作り物。オリジナルから30年経過しているんだよねえ。ここくらい進歩させたらどうだろうか?
 佐藤武が署長になっている。そうだったっけ?
 シンセ風の音楽がちょっと目新しいかなあ。
 屋根裏部屋に上がる奥菜恵。登ってきた理由をセリフで説明。ものすごくわざとらしい。
 おっぱいポロリもあるけど、村社会の怖さ、性的などろどろ感はものすごく後退している。
 オリジナルの高峰三枝子が鬼気迫るすさまじい演技をしていたのに比べ、富司純子は軽い感じ。「佐清に会わせてくださ〜い」がギャグに聞こえる。
 なぜ、港で青沼静馬は富司を見つけることができたのか?殺人現場に証拠残しすぎとか。冷静に見ると、いろいろほころびはある。
 富司がタバコで自殺した後、石坂の説明が非常にわざとらしい。
 ラスト、古館法律事務所内部、ものすごくスタジオっぽい。うーん、最後まで、クオリティ低下が激しい。なにもどこもオリジナルを上回る点がない。邦画のリメイクはなんのためにやるの?

角川アイドルフォーマット、映画『結婚案内ミステリー』

 松永好訓監督映画『結婚案内ミステリー』(1985年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 殺人現場と思われる場所。女の足を持って引きずっていく。外、雪。スコップで雪を掘る。のどかな音楽が不気味。雪のアップになると作り物風。せっかくのオープニングなのに、残念な仕上がり。
 結婚相談のシーンが大掛かりな割に、特別、物語に関係しない。今の目から見ると、ディスプレイの表示や、記録用の磁気テープなど、歴史的意味はあるけど。
 雪に閉ざされた屋敷の感じはいい。閉鎖空間的な雰囲気もあって、自然な感じ。最近の邦画のあざとい閉鎖空間モノは見習うべきでは。
 屋敷内に入ると大広間。舞台劇風の動きになる。
 渡辺謙の替え玉結婚相手として演じることになる渡辺典子。ゲレンデで謎の女(一色彩子)から忠告を受ける。けど、最後まで見てもなんでこの女がわざわざ忠告するのかがわからない。後、なんで渡辺典子を殺しに来るのかもわからない。ミステリー部分は種明かし後も納得しづらい。
 死体発見シーンはいくら何でも。子供が雪を掘り返す。それもピンポイントで死体を埋めた場所の上。広大な庭なんだから、他にも掘るところあるだろう。偶然すぎ。
 長山藍子、ピアノを弾くシーン。手元を全く見せない。弾きまね。
 渡辺謙も替え玉だということが発覚するシーンまでは結構面白い。どいうこと?という期待が最高潮。ただし、この後はだら下がり。
 死んだはずの一色を偶然、渡辺謙の働いているスキー場で見かける渡辺典子。驚いてフェンスに駆け寄る演技。結構うまい。
 渡辺謙、トランペット吹くシーン長すぎ。指の動きに不自然な感じはない。二役している渡辺謙が閉じ込められている部屋。トランペット、でかいスピーカー、シンセが二台ある。型番は確認できない。エンドロールに河合楽器製作所のクレジットあり。
 谷隼人が裏で動いているみたいだけど、何が目的なのかわかりづらい。長山は渡辺謙と共にスイスへ高飛びするらしいけど、会社経営はどうするんだろう?まあ、そんなことよりも息子と息子の結婚相手を替え玉にしたのに気づかない周りもバカすぎる。あと、基本的な疑問なんだけど、渡辺謙が二役でいいのなら、渡辺典子も二役でいいのでは?
 渡辺典子の歌う「野ばらのレクイエム」が流れてエンド。いかにも角川アイドル映画という作り。

水着と香川県が見たいなら、映画『グラキン クイーン』

 松本卓也脚本・監督映画『グラキン クイーン』(2010年公開)を観た。自主制作映画に毛が生えた程度。劇場で見るのは辛かったはず。
 とにかく、女子高生(という設定)を出して水着にさせて、香川ロケだから風景とうどんを出せばいいんだろう、的な一品。
 物語を最後まで紡げない監督がやりがちな手口が頻出してすぐに飽きる。イメージ映像に逃げるか、ギャグに逃げるか。当然どちらをやっても面白い映画にはならない。なぜなら、もともと腕がないから。そういうのが如実に目立つ作品。
 登場人物多め。ほとんど知らない俳優。名前の確認すらできない。個性的にしたいのはわかるけど、人物説明映像が下手くそ。それに物語に絡んでこないし。
 学校の屋上から見える海の風景が素晴らしい。この映画の見どころはここくらいかな。
 場面転換するときに、「はいはいはあ〜い」という男の声の効果音が入る。なんのためなのか、最後までわからないし、最後になると入らなくなる。一体なんなんだあ。意味不明すぎ。
 小豆島で、水着姿の西田麻衣と松本光司(オトノ葉Entertainment)の二人に向かって、写真を撮ってこいと山本紀彦が送り出すんだけど、空、曇っている。うーん、撮影日程が押していたのかな。
 写真家役で篠山輝信が出てくる。西田の母親役は高橋かおり。顎の短い感じの飯田里穂は印象的。芸能事務所を作るという友人の女は声が独特。
 『UDON』(2016/4/18掲載)と同じロケ地、瀬戸大橋記念公園マリンドームが出てくる。

性格の悪い駅員中村倫也、映画『星ガ丘ワンダーランド』

 柳沢翔監督映画『星ガ丘ワンダーランド』(2016年公開)を観た。ダラダラしていて飽きる。見てもいいし見なくてもいい。
 雪の中の走行シーン。後ろの席から松重豊のいる運転席側を撮している。ハンドルの動きが不自然で運転しているように見えない。
 駅(ロケ地は小湊鉄道か?)、落とし物預かり所の雰囲気は悪くない。ファンタジー風。ただし、中村倫也の住んでいる場所がわかりづらい。仕事を終えると着替えて吉田という同僚と外に出ている。ショットが変わると預かり所内部と思われる建物の中で着替えたり歯を磨いたりしている。映画内の地理関係の見せ方下手くそ。
 市原隼人、ゴミ焼却場で働いている。中村が傘を探しにくる。傘広げすぎ。
 39分頃、子供の頃の回想。車の中に白い埃。雪のつもりなのか?画としてひどい。
 線路近くでのタップダンス。逆光。本当に最近の邦画は逆光シーンが多い。
 中村、市原に嫌味言ったり、落とし物が届いていないと嘘を言ったり、かなり性格が悪い。
 中村、木村佳乃のことを「あの人」と呼んでいるけど、意味不明。母親だよねえ。もしかして離婚してからあの人と呼んでいるとか。そんな描写ないけど。最後まで見ても特別そう呼ぶ必要性がない。うーん、なんかいろいろ下手くそ。
 佐々木希の家、クリーニング店。家族は三人しかいないけど、500Lくらいの冷蔵庫が二台ある。なんで?
 菅田将暉が暴力をふるうシーン。手持ちカメラ風で、菅田を追いかける。ここは動きがあってちょっといい。
 林檎スープの蒸気がCGっぽい。
 最後まで、映画冒頭でひつこく見せていた中村の忘れ物から持ち主を類推する力、イラストの才能が全く物語に関係ない。一体、なんなんだこのキャラ設定。必要ある?
 この映画、普通に見せているようだけど、見せ方ははひつこいというか、くどいというか、小学生に向けて作られているのかと思うほど、説明映像、イメージ映像がはさまれる。
 例えば、中村と佐々木が夜道を歩いていて子供の頃の話をする。すると、佐々木だけが子供の姿になり中村と歩く。一瞬、何が起こったのか理解できなかったんだけど、つまり中村には子供の頃の佐々木が見えているらしい。理由は子供の頃の話をしたから。うーん、バカなのかな。
 見ている観客はわかっているよねえ。佐々木がセリフで説明しているんだから。回想シーンを挟むならわかるけど、子供の頃のはなししたら子供になる必要あるのか?見せ方の手法がバカすぎる。観客をなめすぎ。
 ラストも、中村、雪道で木村が見える。当然、観客は、ああ、中村は子供の頃を思い出しているんだろうなあ、と考えるよねえ。次のショットで中村、子供になっている。うーん、見せ方、幼稚すぎ。大きなお世話。蛇足。観客なめすぎ。
 それにさあ、木村も年老いた木村出さないと、中村が成長したことにならないよねえ。なんで回想の中の若い木村しか出てこないの?結局、最後まで思い出の中の母親に逃げ込んでいるだけに見えるんですけど。脚本も、見せ方も、下手くそだなあ。
 ジオラマ、棒振り、桐生が岡遊園地、市原市、桐生市。

NEC PC-MY30A/E-8へビデオカード取り付け


MSI VD5932 GT710 1GD3H LP

 NEC PC-MY30A/E-8の動画再生で若干、動きにスムーズさが足りないような気がしたので、ビデオカードの装着を考えてみた。
 取り付けられるビデオカードの条件はPCI Express、Low Profile。後、筐体内部が非常に狭いのでヒートシンクの形と厚みにも注意しなくてはならない。で、実際装着してみた結果を示すと、

MSI R5450-MD1GD3H/LP
 取り付け可。ただし、D-Sub端子と基盤をつないでいるコードが非常に短いため、D-Sub端子を筐体に取り付けるのはかなり無理がある。HDMI、DVIのみの使用なら問題ない。

玄人志向 RH5450-LE1GB/D3/H5
 取り付け不可。ヒートシンクが出力端子側まで伸びている独特な形。これが筐体の排熱ファンにぶつかる。後、メモリーにもぶつかる。物理的に取り付けできない。

MSI GT710 1GD3H LP
 取り付け可。全く問題なし。Xubuntu 16.04(LTS)で起動してみたけど、最初から認識する。

司葉子、美人ですなあ、映画『乱れ雲』

 成瀬巳喜男監督映画『乱れ雲』(1967年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 夫に通商産業省アメリカ合衆国大使館付け一等書記官の辞令出る。アメリカへ旅立つことになる司葉子。妊娠もしているらしい。けど、夫、交通事故で死亡。事故の加害者が加山雄三。裁判で無罪になるも加山、遺族への賠償金の送金を続ける。でまあ、青森で再会してからは、憎い男が転じて好きになるパターン。夫の敵なれど、ひかれていく気持ちに嘘がつけない司。というお話。
 加山の勤務している会社内の風景。和文タイプライターがちらっと映る。いやはや、今では絶滅種ですなあ。
 加山の部屋。浜美枝が来ている。浜が窓を閉めてカーテンをひく。当然、目合オッケーのサイン、なんだけど、加山、カーテンを開ける。アホか!加山、押し倒せ、浜とのラブシーン見せろ。なんていっても成瀬だからそんな不躾なシーンはございません。がまんがまん。
 窓口での退職金の計算が細かい。へーっと思わせる内容。戸籍から抜けると遺族じゃあないらしい。
 妊娠していたはずなのに妊娠シーンなし。病院に行くけど、出産もない。意味不明。司の妊娠はどうなったの?そういえば、夫の死んだ交通事故シーンも無し。当時はこんな手抜きでよかったのか?
 手紙、長い和紙に縦書きの毛筆。すごい達筆。これも今時の邦画では絶滅危惧種かな。
 パチンコが手打ち。これ絶滅種。軽食喫茶マスコット店内にて「圭子の夢は夜ひらく」のインストルメンタルが流れている。
 加山の忘れたライターを届ける司。これまで憎んでいたのに急に軟化。どうしたのだろう?若干、ここの心変わりがわかりにくい。
 加山の下宿先で環境ノイズが船の汽笛。うーん、海なんて出てこないんだけど。地理関係がよくわからない。
 司、山菜採り。なんか似合わない。いかにも今着替えました、今、山に着きましたという感じ。美人だからしょうがないか。
 加山と司のキスシーン、何度も出てくるけど、唇自体を撮らない。奥ゆかしいですなあ、成瀬の映画は。
 未亡人、十和田湖、西パキスタン、ラホール、津軽民謡。

「皇居をぶっ飛ばす」、映画『恋人たち』

 橋口亮輔原案・脚本・監督映画『恋人たち』(2015年公開)を観た。面白くはないけど、腕はありそう。
 家の中。台所。木野花が使いふるしのサランラップをタイルの壁に貼り付けてある。新しいラップを使わずに、壁から剥がして食品を包む。うーん、生活感の見せ方、うまい。
 成嶋瞳子の肩を叩く男。成嶋、コンドームを買いに家を出る。このあたりのセリフに頼らない見せ方はうまい。ただ、目合シーンになって、男の男根にすぐコンドームを装着するのは、いまいち。もう勃起しているということ?ここは手抜きというかおざなりな感じ。
 映画前半、かなりわかりにくい。というのも、どういうジャンルか、どういう人間関係か、などの説明映像が殆ど無いし、提示もしない。後、俳優が初見の人ばかり。だからかなり観客はまごつく。
 無口でふてくされたような男(篠原篤)。橋梁点検(株)太陽に勤めていて、コンクリートをハンマーで叩いた音だけでコンクリート内部の劣化を知ることができる耳を持っている。後々わかるのだけど、妻を通り魔に殺されて塞ぎこんでいる状態からようやく脱したという経緯があるよう。現在、民事裁判を起こそうとして活動中。
 男、木野と三人ぐらしの成嶋。顔、大島美幸と蛭子能収に似ている。弁当屋で働いている。そこへ光石研が現れて、いい中になる。おっぱいポロリ、野外での小便シーンあり。
 池田良、弁護士でゲイ。後に篠原が相談している弁護士だとわかる。
 とまあ、この三人の生活が個別に描かれていくわけだけど、池田と篠原に接点がある以外は関係のない三人。物語も別に収斂するわけでもない。そういう意味でお話はかなり散漫。
 役所での保険料納付と保険証のやり取りは役所あるある。こういう役人いそう〜。こういう社会の切り取り方はうまい。
 池田は山中聡のことが好きだということを示すシーン。山中が窓際に立つと影ができる。池田、松葉杖で影の輪郭をなぞる。映像だけで気持ちを表現している、うまいシーン。腕あるねえ。
 篠原、だんだん何がしたいのか意味不明な感じになる。ただの自堕落にも見えて、感情移入しづらい。仏壇に妻の写真がないのはなぜ?最近、九州弁の邦画多い。
 片腕の先輩役黒田大輔が記憶に残る。不思議な存在感。
 意志の疎通の乖離みたいなものが延々と描かれてからの、ラストで、篠原が会社の同僚と楽しくやったり、成嶋は日常の家庭生活に戻ったり、池田は離婚裁判のお客に感謝されたり、とまあ成長みたいに描かれる。けど、うーん、成長したかどうかは微妙。
 エンドロールの曲かっこいい。音楽は明星/Akeboshi。
 小和田雅子、コンドームの自販機、ねずみ講、皇族詐欺、VAIO、左翼。

明日菜の趣味はBCL、アニメ映画『星を追う子ども』

 新海誠監督アニメ映画『星を追う子ども』(2011年公開)を観た。パクリ多数なれど、最後まで見れる。
 映画冒頭、オープニングクレジットの背景。定点カメラ風の固定された風景が季節の移ろいのように様子を変えていく。うーん、腕ありますなあ。
 望遠カメラ風のショット。人物が大きく写されると、背景が陽炎のように揺れる。いやはや、すごーく仕事が細かい。
 明日菜の趣味が鉱石ラジオを聴くこと。いやはや、こんなところにBCLが出てくるなんて。おじさん、泣いちゃうよ。
 攻撃ヘリ。押井守に比べるとメカニック描写は今ひとつ。
 ヴィータクアという液体。肺に入っても呼吸ができる。洋画『アビス』と同じ設定。クラヴィスという石、光る。力を持っているみたい。『天空の城ラピュタ』の飛行石と雰囲気似ている。二足歩行のケツァルト、ラピュタに残されたロボットに似ている。明日菜の肩に乗るねこのみみ。『風の谷のナウシカ』(2015/11/18掲載)の設定とそっくり。めくらの老婆、村には風車(ただし縦軸)まである。目の光る四足歩行は『もののけ姫』かな。ケツァルトが飲み込むシーンは『千と千尋の神隠し』と表現が似ている。宮崎駿の影響、受けすぎ。というか、パクリを隠さないのがすごい。
 光と影に気を使ったいい仕事をしている。ただし、キャラが個性的か、画が個性的か、と問われると、今ひとつ薄い感じ。没個性。宮崎ほどのインパクトはない。
 地表世界の日常風景から、地下洞窟、水の中、山間の村、オーロラ舞う湖、巨大な窪地、草原、廃墟、などなど、世界の広がりは多彩で、狭苦しさはない。アガルタ、アルカンジェリ、シャクナ・ヴィマーナなど、独特な単語も散りばめられ雰囲気を高めている。
 お話は微妙。生と死を扱って大きそうだけど、明日菜は所詮小学生の女の子。自力で解決というより、巻き込まれ型で、成長したかどうかは判断がつかない。ラストの先生を抱きしめるシーンは大人の女になりすぎ。新海の願望が出すぎ。エンドロールを見ると新海の監督以外の担当多すぎ。一人でやれちゃう人なんだ。

脚本とか美術とか適当、映画『ドクムシ』

 朝倉加葉子監督映画『ドクムシ』(2016年公開)を観た。ありがちな低予算。見てもいいし見なくてもいい。
 映画冒頭、教室風の部屋で目覚める村井良大。引き戸が開いて武田梨奈、秋山真太郎、水上京香、宇治清高、野口真緒、駒木根隆介の六人が入ってくる。で、簡単な経緯説明の後、急に車座で自己紹介。すぐに立ち上がって建物探訪。全然車座の必要性なし。歩きながらでもセリフで済ませられる。演出、下手くそ。
 後、「こんな窓の部屋」というセリフの後に窓のショット。窓が黒くなっているだけ。どう閉鎖されているのかがわかりづらい。さらに、映画後半に謎解きがあって防御システムが作動したらしいけど、そのショットではサッシの外側に自動で雨戸シャッターがおりている。うーん、映画前半と後半で窓の構造が全然違うんですけど。美術、適当。設定、雑。
 教室のライトは天井の蛍光灯がついているのに、廊下や階段は工事用のライトがぶら下げられたり廊下に置かれたりしている。謎解きで非常用電源が作動しているという説明がある。だったら普通に部屋の照明はつくはず。これまた設定が適当。
 水が出る階と出ない階がある。なんで?説明もないし。その後、その設定、物語に関わってこないんですけど。あちこちつくりが適当。
 秋山が蠱毒(こどく)の説明。蠱毒は『陰陽師』(2015/7/5掲載)にも出てきたような。
 何度も書くけど、こういう閉鎖空間モノは、最初に観客に閉鎖空間を見せて、建物内に意識を集中させることができるかどうかがキモ。で、この作品はというと、まあ、邦画にありがちなんだけど、イマイチ。シャッターや窓をバンバン叩くだけ。後、屋上への階段を登る。ドア開かない。邦画だと学校の屋上は行き来自由なのに、急に鍵がかかっている。本当に、邦画って適当。
 その後、電話を探さない、脱出しようと試みない。などなど、人の行動としておかしい。実に納得しづらい展開に。
 レイプシーン、目合シーンは撮るけど、ヌードもおっぱいポロリなし。サービス悪すぎ。その割に、スプラッターシーンでは血糊がドバドバ。
 ブラジャーで首吊りはいくら何でも。水上が階段で死んでいるけど、死ぬシーンは見せない。どうやって死んだ?うーん、手抜き。
 DAY 6になると一応やつれたメイクになる。けどさあ、なんで食欲への葛藤がないの?食欲に関心があるのは駒木根だけ。人肉食への葛藤とか欲望との戦いとか、ないんですかねえ。映画が最も描くべき人間性を問われる原点だよねえ。うーん、なんか基本的なところをはずしているというか、お話のセンスがないというか。思慮がないというのか。
 野口がかつらというのは面白い。けど、なんでカミソリもっているの?ちゃんとこういうところは前フリしようよ。脚本を遡って推敲していないのがまるわかり。手抜きしすぎ。
 肉きり包丁の刃が全然尖ってない。本当に美術が適当。手抜きしすぎ。映画のレベル低すぎ。
 映画ラストの謎解きがひどい。地震だって。どこも壊れていないのに。負傷者の受け入れ場所だって。床に寝かせるわけ、負傷者を?ありえない。いくら何でもバカすぎる。地震災害の緊急隊員が二人だけ。少ない人数で活動しているんだねえ。自治体も映画も低予算過ぎて涙がちょちょぎれそう。
 病院の中の病室が適当。ベットとカーテンをひいいただけの普通の部屋だとまるわかり。本当に美術に手抜きが多い。
 この映画の最大のつまらない点。殺しあう理由が全く無い。ただのマッチポンプで、白けるだけ。
 後さあ、配役、二回出す必要ある?

ドキュメンタリー失格?映画『監督失格』

 平野勝之監督ドキュメンタリー映画『監督失格』(2011年公開)を見た。中盤に見るべきシーンあり。
 林由美香、26歳、AV女優。平野勝之、32歳、AV監督。この二人の東京から北海道礼文島までの自転車旅が描かれる。前半はドキュメンタリーのロードムービー。
 これがねえ、林、頭悪そうなんだなあ。後、平野、分裂症っぽい。優しく声をかけるんだけど、ビンタをしたり、カメラを蹴ったりする。切れると後先考えないタイプなのかな?
 この二人がなんか旅するんだけど、はっきり言えばガキ。30分も見れば飽きる。
 けど、ここへ救世主。林の母親(小栗冨美代)というのがすごい。どこからどう見ても男にしか見えない。よく喋るし、不思議すぎ。
 でまあ、業界関係者たちの、気持ち悪い会話とか、気持ち悪いインタビューとかが続いて、2005年、久しぶりに平野が林にカメラを向けることになる。
 林、死んでいる。
 約束の日に電話もチャイムにも応答なし。翌日、小栗が合鍵を持って部屋の中へ。その間、ずっーとカメラが回っている。犬が騒いで、変な臭がして、暗い奥のバスルームに平野が行くと「警察呼んで」。でまあ、警察を呼ぶまでの過程が、廊下に投げ置かれたカメラに写り込んでいるんだけど、まあ、小栗、よくしゃべること。後、警察って電話が長い。すぐこないんだあ。こういう現場シーン、邦画で初めて見た。
 ここが終わると、また、ねちっこい映像が続くことに。告別式で小栗はダブルのスーツ。なぜ男装なんだろう。不思議。平野の弟子が二人共女。テープは封印が解かれ、陽の目を見たよう。
 泣きながら自転車に乗る平野。ねちっこくて見ていられない。監督失格というより、ドキュメンタリー失格かな。
 腰痛、不倫、由美香の発情期、流れ者図鑑、カンパニー松尾、合意書、矢野顕子。

オナニーが大問題、映画『グミ・チョコレート・パイン』

 ケラリーノ・サンドロヴィッチ脚本・監督映画『グミ・チョコレート・パイン』(2007年公開)を観た。手抜き部分があるも、最後まで見れる。
 編集は意図的にぶつ切りにしたり、同じショットを連続させたりと、技を見せびらかす感じもある。
 『罪とか罰とか』(2014/9/26掲載)でケラリーノには辟易していたので警戒しながら見たけど、ギャグは意外なことに映画的で、笑える部分もある。石田卓也が部屋でオナニーしていると必ず後ろに母親役の高橋ひとみが現れる。ここはうまい。昔のほうが映画的な腕はあったんだあ。
 コクボ電気の部屋。スリーウェイスピーカーなどのオーディオセットが頻繁に映るけど、型番わからず。ADプレーヤーはTechnics SL-1700。
 顔が腫れている黒川芽以、白シャツにたすき掛けのバッグの紐が胸の割れ目を強調している。このファッションはうまい。更に雨が降って透けブラ。サービスショットとして大合格。ケラリーノ、昔のほうが腕あったんだあ。
 黒川のブルマを被ってオナニーする石田。『すんドめ』(2015/2/22)で二宮敦、『アンテナ』(2016/5/17掲載)で加瀬亮が、『映画 みんな!エスパーだよ!』(2016/5/27)で染谷将太、『共喰い』(2016/8/24)で菅田将暉、『みなさん、さようなら』(2016/8/31)で濱田岳がオナニーしていた。俳優業も楽じゃない。
 石田がオナニーするときに使うおかずの雑誌。開くと必ず宇宙人の記事のページが開く。これが前フリになっている。このあたり、ちゃんと脚本を遡ってチェックしている証拠。まあ、当たり前のことなんだけど、そういうことすらしない手抜き邦画が最近多いから。
 校舎内の廊下で中越典子を押し倒すアクションシーン、なかなかいい。立ち去る映像、中越の後ろ姿つながりの場面転換も印象的。ケラリーノ、昔は腕あったんだあ。
 映画、バンド、オナニーの三要素を描く青春映画。映画関係は映画館の中で映画を見たり、デートに使われたり、映画談義をしたりと割と頻繁に出てくる。オナニーは黒川を理想化したりして、思春期の精神の乖離がコミカルに描かれていて、そこそこ面白い。けどねえ、バンドが、いまいち。
 レコード、楽器、ライブ演奏など一応描かれてはいるんだけど、仲間四人練習したり、ライブしたりする映像がほぼ、ない。だべっているだけ。楽器練習の暇がなかったのか知らんけど、他の要素に比べてバンド関係が非常に薄っぺらい。だから四人による達成感はゼロ。
 後、高校時代と現代が交互に描かれるんだけど、柄本佑のみどちらの時代も本人が演じている。幅広い年齢を演じれるというのは俳優の大切な才能の一つだけど、他の三人は別人が演じているのに柄本だけ同じだと、なんか別な意図があるのか?と訝りながら映画を見てしまう。ノイズになっている。
 自分BOXのヴォーカル、ジャイガ役犬山イヌコが独特で目立つ。
 エンディング曲、電気グルーヴの「少年ヤング」。なかなかいい曲。
 ノイズバンド、gibbon、addris、8mmフィルム、自分BOX、石井聰亙オールナイト、ATG、スコラ。
プロフィール

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グブリー川平(かびら)
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