2016年02月後半観たおすすめ邦画

2016年02月後半観たおすすめ邦画
 2016年02月後半観た邦画は28本。

【次点】

『セックス・チェック 第二の性』監督増村保造、1968年公開、2016/2/17掲載
 スポ根、師弟愛とみせかけて半陰陽という境界線にいる人物を描きながら、半陰陽との恋という純愛。性描写はスポーツの反復運動のように撮るという独特なもの。いやはや異色作。安田道代がスプリンターぽくないのが残念。

『受験のシンデレラ』監督和田秀樹、2008年公開、2016/2/22掲載
 豊原功補の死が、受験が過程に過ぎないことを示していて、お涙頂戴になっていないのは素晴らしい。浅田美代子が最後までダメ母親のヒール役を押し通しているのも素晴らしい。ラストで、寺島咲がケバくなっているのが残念無念。

【次点の次点】

『この国の空』監督荒井晴彦、2015年公開、2016/2/16掲載
 戦争映画かと思いきやエロエロ。二階堂ふみが全裸(背中の立ち姿)になっているし、長谷川博己から突かれると畳の上をどんどんずり上がっていくし、夏は暑そうだし、セックスしたくて眠れないし、といやはや女の性がムンムンしている。工藤夕貴の脇毛もある。

『ダイナマイトどんどん』監督岡本喜八、1978年公開、2016/2/23掲載
 まず菅原文太と北大路欣也の顔芸がすごい。この二人の顔だけで画面が持つ。ヤクザが野球したらこうなるよね、野球って乱闘ありだよねえ、という開き直りが笑える。ラストはおっぱいポロリのおねえちゃん、アメリカ軍のMP、ヤクザ、警察が入り乱れての大乱闘。期待しなければ楽しく最後まで見れる。

【残念】

『ARCANA(アルカナ)』監督山口義高、2013年公開、2016/2/21掲載
 かましの映像もスタイリッシュ、あまりみない俳優陣(中河内雅貴、植原卓也)もなかなかいい芝居しているし、土屋太鳳の一人二役も別人に見えるしと映画としての作りはちゃんとしてる。最後の強引な展開も許せる範囲で面白い。だけどねえ、ガジェット類が安っぽすぎるのと、分身の設定が中途半端のがいまいち。もう少し細部を頑張っていたら、面白い作品なのに非常に残念。

【珍作】

『シロメ』監督白石晃士、2010年公開、2016/2/29掲載
 ホラー映画らしいけど大爆笑できる。廃校内でのももいろクローバーによるツッコミやボケは秀逸、天才的。祭壇前の歌と踊りはもうカオス状態。珍作としてならおすすめ。

【駄作】
『ぶどうのなみだ』
『猫侍 南の島へ行く』
『Mr.マックスマン』

心霊スポットなのに大爆笑、映画『シロメ』

 白石晃士脚本・編集・監督映画『シロメ』(2010年公開)を観た。駄作なんだけど、廃墟となっている学校に入ると爆笑の連続。珍作。
 前半は駄作の定石をトレースしているのかと思わせるほど、ちゃんとした駄作ペース。
 スタジオのような部屋の中。怪談師?を名乗る吉田という人物がももいろクローバーの前で廃墟の中で起こった出来事を語っているシーン。単調な語りが続く。停電?して暗くなると泣き叫ぶ女たち。ションベン臭い女がギャーギャー騒いでいるだけで飽き飽き。怖がっている映像を見せるんじゃなくて、観客を怖がらせろ、馬鹿!
 BS放送でお蔵入りになった映像の再編集という前置きがあったのに、映像の中にマイクやカメラが「わざとらしく」入り込む。あのさあ、何台かカメラ使っていたかもしれないけど、基本、機材が映り込むのはダメだよねえ。なんでテレビ放送用編集で切るべき映像をわざわざ使うのかな?別に問題の箇所を切れば放送できるよねえ。
 ももいろクローバーメンバー一人づつのコメント撮り。また、停電。この後も怖がらせの演出がワンパターン。停電、足音、ガラス窓がガタガタ。こんなんばっかり。怖がらせの技術がかなり低いし引き出しが少ない。
 目隠しされて連れて行かれたのが廃校。アイマスクを外し初見「なにこれ?」とすごく驚く。うーん、別にただの廃校だけど。設定が馬鹿すぎる。
 中庭で関係者の顔合わせ。そこへ、あの吉田が再び来る。するとももいろクローバーみんな大騒ぎで逃げ出す。ここ大爆笑。だって吉田、喋りながら吐くんだもん。そりゃあももいろクローバー汚くて逃げるわ。霊能者の女からは「波長が合わない」とか浄霊師からは「憑依体質」と難癖散々な言われよう。吉田、かわいそう。みんなのいじめが原因なのか吉田白目を向いて暴れだす。もしかして吉田、てんかん持ちか?それを見てももいろクローバー、またもや泣き叫んで騒ぎ出す。もうカオス過ぎて大爆笑!
 問題の教室は二階の端の教室らしいけど、どこかはわからない。あのさあ、人が死んで新聞記事にもなったんだから、関係者に取材すればすぐわかるよねえ。設定、バカすぎ。
 夜、校舎の中へ入ることに。その前にももいろクローバー各人へのインタビュー。小便我慢しているのか怖がっているのかわからない表情と仕草。もしかして、この映画はももいろクローバーへのプレイということ?それならすごい。
 浄霊師「うーん、こっちの方が強い」←別に根拠なし。「私達を誘ってます」←これまた根拠なし。「ラップ音です」←断定、だけど、ももいろクローバーは「風だよ」と言っている、爆笑。さらにすごい発言、「原因を探っても無駄でしょ」←取材する必要無し!爆笑。
 暗い教室の中に入るももいろクローバー。明かりで照らすと白いヌルヌルした液体が。もう絶対、ザーメン、精液にしか見えない。そりゃあ、ももいろクローバーに取材させちゃあダメでしょう。お蔵入りになった原因はこれだね。爆笑。
 階段の上に机や紐やゴミのようなもので通せんぼ。バリケードがあるねえ、と除霊師が言うと、ももいろクローバーが「バリケードって何?」。大爆笑。ももいろクローバー、ボケが秀逸すぎる。これセリフなのか?アドリブなら天才的。
 二階の廊下。これ以上は行けないと拒否する霊能者と除霊師。ももいろクローバー「おかしいよ」。爆笑。ももいろクローバーの小言が観客の声を代弁していて面白すぎ。ホラー映画に出演者が突っ込むという新しい形かもしれない。
 ついにシロメ様が祀られている教室を発見。なんと、ももいろクローバーが歌い踊りだす。心霊スポットバカにしすぎ。大爆笑。
 ラスト、ももいろクローバーのライブ映像。観客が吐いている。あのー、観客は心霊スポット行ってないよねえ。映画内ロジックが雑。
 廊下でディレクター倒れる。ももいろクローバーの一人(ハーフぽい女)がてんかんの発作のように倒れる。ここで急に演技が下手くそになる。なんで?
 エンドロールはドッキリだったという落ちに。金魚の糞のようにつまらない映像。泣いているももいろクローバーのメンバーの一人をずーっと抱きしめている除霊師が怖い。こいつスケコマシロメなのか?

腕毛ふさふさ三島由紀夫、映画『憂國』

 三島由紀夫原作・脚本・監督映画『憂國』(1966年公開)を観た。割腹シーンはグロい。意外。
 至誠と書かれた掛け軸のある部屋というのか舞台。出てくる場所はほぼそこだけ。モノクロ、セリフはなく、巻物に英語で書かれている配役やクレジット、Chapterの説明などが映される。
 合成技術は稚拙。鶴岡淑子の妄想のようなもので始まるけど、最初は軍服を着た幽霊に取り憑かれているのかと勘違いしたほど。
 三島由紀夫、裸になると背中の筋肉がすごい。巻物を開く役も三島がやっているのか腕毛がすごい。全裸での目合シーンはあるけど、ソフト。遠景のおっぱいポロリはある。
 ハラキリシーン、ちょっとえぐい。三島自身、後に割腹自殺を実行するので、賛美した表現をするのかと思っていた。
 腹に短刀を刺した後の出血、大量の汗、口から泡を吹き始めて、苦しむ様を長めに撮っている。
 ちなみに切腹、割腹が出てくる邦画といえば『一命』(2014/3/7掲載)、『切腹』(2014/3/7)、『日本のいちばん長い日』(2014/3/8)、『壬生義士伝』(2014/4/15)、『花のあと』(2014/7/15)、『徳川セックス禁止令 色情大名』(2014/7/16)、『武士道残酷物語』(2014/11/23)、『あゝ決戦航空隊』(2014/12/11)、『嗚呼!!花の応援団』(2015/2/25)、『戦場のメリークリスマス』(2015/3/3)、『柘榴坂の仇討』(2015/8/26)、『日本のいちばん長い日』(2016/1/11)がある。『蜩ノ記』(2015/9/24)は切腹がテーマになっているけど切腹シーンは出てこない。

おんぶ紐の香椎由宇がエロい、映画『黄色い涙』

 犬童一心監督映画『黄色い涙』(2007年公開)を観た。設定はかなり適当ですぐ飽きる。見てもいいし見なくてもいい。
 映画冒頭、1963年の字幕。二宮和也の母親(松原智恵子)がガンのため大学病院に入院させるんだけど、これが意味不明。
 二宮、櫻井翔、大野智、相葉雅紀の四人で松原を電車から大学病院まで運ぶことになる。これが詐欺というのか、二宮以外の三人は白衣を着て大学関係者だと名乗り、救急車を呼んで運ぶことになる。
 うーん、あのさあ、なんでそんな犯罪行為までして運ぶ必要があるの?それにどうして知らない患者を病院は受け入れるの?普通に、電車内で体調不良で救急車を呼べばいいだけなのでは?
 その後、結局、松原は末期がんで助からないことになる。なぜその病院にこだわるかの説明も必然性もない。ただ単に、嵐のメンバーが四人集まる理由を作りたいだけの脚本。てきとー。
 その後描かれる二宮を除いた三人の設定が実に適当。
 まず、二宮のアパートに転がり込むことになるんだけど、大家の菅井きんが何も言わない。味噌と塩を貰いに来た二宮に小言をいうだけ。雑すぎる。
 大野。画家志望。部屋や公園で絵を描いているのはまあいいよ。あのさあ、絵を質屋に入れて金ができたって、何?質草として金になるなら、その前に絵を売れ!設定が馬鹿すぎて、行動が意味不明すぎ。
 次にひどいのが、歌手志望の相葉。アパートで歌うんだけどこれがものすごく下手。なんでこれで歌手志望なの?さらにアパートでしか歌わない。映画ラストにラジオに出ていると思ったらのど自慢。どこが歌手志望なんでしょうか。しょぼすぎて見続けるのが哀れ。
 最悪なのが、櫻井。小説家志望なのに一文字も書かない。アパートで小説読んでいるか、喫茶店SHIPで小説の書き真似しているか(原稿は白紙)のどちらか。映画ラスト近くの二宮に手渡す手紙は大野が書いているくらい。小説家志望なら手紙くらい書かせろ、馬鹿!
 二年後の各々の姿がひどい。とっつぁん坊や。こんな映画見て喜んでいるファンがいるんだあ。まあ、趣味は人それぞれ。
 良い点は。
 漫画家役二宮の漫画を描くシーンは多め。他の漫画事務所や出版社とのやり取りとかもあり、一応、見れる。
 後は、香椎由宇。結婚直前だと思うけど、グラマーでしかんだ。おんぶ紐で胸をクロスに締め上げている姿はさらにグラマラスでエロい。
 ちなみに漫画家が出てくる邦画は、『トキワ荘の青春』(2014/6/13掲載)、『俺はまだ本気出してないだけ』(2014/8/12)、『ゲゲゲの女房』(2014/9/21)、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(2014/10/25)、『女の子ものがたり』(2015/5/8)、『苺の破片 イチゴノカケラ』(2015/8/16)、『ツレがうつになりまして。』(2015/10/2)、『でーれーガールズ』(2016/1/28)、『アイドルを探せ』(2016/2/27)がある。マンガオタクが出てくるのは『ぼんとリンちゃん』(2015/8/8)。

ガムテ大活躍、映画『ソレダケ that's it』

 石井岳龍監督映画『ソレダケ that's it』(2015年公開)を観た。なんちゃって銃撃戦で飽きる。駄作気味。見てもいいし見なくてもいい。
 逃走シーンの撮り方は独特。コマ送り画面分割、手持ちカメラ風、後、俳優の身体にカメラを固定して俳優のバストショットを撮る。ずーっと俳優の正面映像なんだけど背景が右に左に動くやつ。ヘルメットマウントカメラで自撮りしたのと同じ効果。モノクロ。音楽がものすごくうるさい、と、一応、なんだ?と思わせるつかみの映像としてはあり。
 染谷将太の世の中の底辺で歪んで生きている感じは悪くない。渋川清彦の多弁でヘラヘラしている感じも許せる範囲。水野絵梨奈のダラっとした大きめのTシャツが透けているのは非常にGood!
 綾野剛によるリンチシーンは結構痛そう。万力で右手を潰される染谷。左手の指の爪を剥がされる水野。この映画で一番盛り上がる場面。
 けどねえ、ここまで。ここからだら下がり。
 まず、二人は海に遺棄されたはずなのに、生きている。脱出できたからくりの説明は一切無し。このへんから、適当に作っているのが見え始める。
 銃撃戦はひどい。まず、なんで施設に侵入したり、銃撃で相手を倒すことができるのかの説得力がまるでない。侵入前の準備も唐突過ぎ。お前たちは特殊部隊にいたのか?水野は映画前半の脱走シーンで足手まといになるような役作りだったのに、施設内では後ろ回し蹴りを決めたりする。どうした?なんで急に強くなった?
 銃撃戦にかっこいいシーンが全くない。走りながら染谷が撃つんだけど、相手は倒れるのに、染谷と水野には一発も当たらない。で、カメラワークは映画冒頭の使われているのと同じ手法が繰り返される。なんかワンパターン。途中、マンガとの合成がある。染谷の読んでいるマンガの前フリはあるけど、銃撃戦をコミカルにしてまともに撮らないことへの免罪符としか思えない。決着は五人棒立ちでの同士討ち。何じゃそりゃ。
 ラストは更に悲惨。撃たれたはずの五人のうち、染谷だけが植物状態で、他の四人は普通にぴんぴんしている。この映画、こういうところ本当に適当。
 で、染谷の心臓が止まった瞬間に、映画の中で何度も出てきた悪夢にうなされて起き上がるやつ。あの動作が出て、染谷の身体が起き上がる。その動作に跳ね飛ばされた綾野剛が後ろに倒れて、そこにはドリルが。綾野の死んでいるショット、間抜けすぎ。あのーもしかして、この映画はコメディーなのかな。

菊池桃子にツンツンしてほしい、映画『アイドルを探せ』

 長尾啓司監督映画『アイドルを探せ』(1987年公開)を観た。菊池桃子のアイドル映画という以外に言いようがない。見てもいいし見なくてもいい。
 グアム島、ここが出会いの場で、登場人物の説明がある。ビーチで青のワンピースタイプの菊池とハイレグの武田久美子の水着が見れる。
 まあ、作りやつなぎは雑。朝まで飲むと言っているのに飲むシーンは一切無し。菊池にみんなが惚れる関係性とかの説明場面として使えると思うけど。
 日本に帰ると偶然、武田、伊藤かずえ、菊池が同じアパート。設定、雑すぎる。
 「いやだあ、ツンツン」と相手を突く菊池。おじさんにもツンツンしてほしいー、とみんな思うはず。
 職業大工の男。仕事のシーン一切無し。人物を掘り下げる気はさらさらないよう。アイドル映画だからなあ。
 杉山清貴が菊池の兄貴役で出ているけど、なんか変な感じ。一人だけハードボイルド。
 森口瑤子が若くて垢抜けない感じ。いやー、女優って変わるもんだねえ。
 プレイボーイ役の池田政典の部屋に女がいてショックを受ける菊池。その時の効果音が、ピアノのジャーン。今聴くとベタすぎてギャグにしか受け取れない。
 雨の中、ノーヘル、バスローブ姿で傘を届けにカワサキの750?に乗る池田。邦画の中でもかなり珍しいバイクシーン。停車するとエンジン部分から水蒸気が立ち上る。なんか、リアル。
 ちなみに漫画家が出てくる邦画は、『トキワ荘の青春』(2014/6/13掲載)、『俺はまだ本気出してないだけ』(2014/8/12)、『ゲゲゲの女房』(2014/9/21)、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(2014/10/25)、『女の子ものがたり』(2015/5/8)、『苺の破片 イチゴノカケラ』(2015/8/16)、『ツレがうつになりまして。』(2015/10/2)、『でーれーガールズ』(2016/1/28)がある。マンガオタクが出てくるのは『ぼんとリンちゃん』(2015/8/8)。

沖縄県辺野古沖にジュゴンのじゅんちゃん出現!

 アメリカ軍普天間飛行場移設先の辺野古沖の海にジュゴンが現れました。身体の大きさや特徴(体表面の傷跡)からじゅんちゃんと呼ばれている個体に間違いない模様です。地元テレビ局はみうらじゅん、稲川淳二、有村架純などをリポーターに特番を放送する予定。
 とまあ、あのへんの海をもっと賑やかにしてくれないかなあ。所詮、こんな対決なんてかました方が勝つんだから。人に慣れているジュゴンをこっそり放流してさあ。餌付けしてさあ。みんなで可愛がれば、全国のテレビ局が殺到、観光客も殺到、朝の連続テレビドラマになったり、グッズの販売、映画化、右翼とシーシェパードに金を握らせて抱き込む、などなど、どんどん米軍弾圧商売で金儲けしていこうよ。沖縄県民。
 とまあ、映画化あたりからアイディアが出てきたことがばればれ。原作は『Twelve Y. O.』の福井晴敏あたりが書いてさあ、日本で起こる局地戦なら押井守、人類が滅びてジュゴンが生き残るなら宮崎駿がアニメ化。中国あたりが対米映画と勘違いして共産党推薦がクレジットできるんじゃね。

詐欺に近い学芸会、映画『Mr.マックスマン』

 増田哲英監督映画『Mr.マックスマン』(2015年公開)を観た。手抜きや雑な部分多め。久しぶりに出てきた学芸会レベル。
 隕石の穴。CG?、ショットが変わるともう穴の中にいる千葉雄大。隕石を見せようとする努力も無し。なぜかというと、隕石設定がなんの意味もないただの思いつきだから。その後、隕石なんにも物語に絡まない。
 登場人物は字幕で説明。楽だねえ。いちいち映像やセリフで名前呼ばせる必要ないし。楽々。
 会社の同僚山本美月の家が千葉の家の隣。隣同士で放送局に入社したわけ?ものすごーくまれな確率。着替えシーンのためだけに隣同士にしただけ。脚本が恐ろしく杜撰。
 アクションシーンになると、さらにひどいことに。基本、周り棒立ち。更に何をしているのかわからないショットがいくつかある。これで劇場公開されたとは。邦画界は平和だねえ。
 大和田伸也の前にわざわざ自ら名乗り出る千葉。質問するだけ。これまた納得しづらいというか取ってつけたというのか、そんな場面が多数。
 山本、暴漢に襲われる拉致監禁。ロープで縛られ床に転がされているんだけど、ロープの結びがゆるゆる。かつ、周りの暴漢棒立ち。緊張感がなさすぎて、本当に何をしているか疑いたくなる画面が多い。
 車の中、髙田延彦と大和田の秘書?の会話が馬鹿すぎる。日記に秘密が書いてあったと髙田が秘書に紙切れのようなものを渡す。それが写真なのか日記を破ったものなのか判然としないんだけど、なぜか秘書納得。
 あのさあ、髙田、千葉の日記を知っているということは、部屋に侵入して手に入れたということだよねえ。なぜ侵入シーンは撮らないの?手抜き改め映画的省略なのかな。
 それにさあ、コピーして元に戻すとか、写真に撮って読めるぐらいに拡大するとかしろ、馬鹿。ちっちゃな紙片を手渡して、何が日記なんだよ、何がそれからわかるんだ?秘書も納得するな。お前ら映画製作者手抜きし過ぎだろう。
 千葉の間抜けな設定を見せられた後は、被り物。トホホ。なんでこんなもんわざわざ劇場公開しないといけないんでしょうか。それも62分。ほとんど詐欺。

猥褻な言葉を吐く高島礼子、映画『ショムニ』

 渡邉孝好監督映画『ショムニ』(1998年公開)を観た。めちゃくちゃだがそこそこ見れる。はっちゃけ方が足りない感じ。残念。
 ザ・キングトーンズが登場しての歌が映画の中で使われる。映画の中に溶け込んでいて悪くない。クルーザーの中で演奏しているバンドは夜想会バンド、遠藤と高島が「アンパンマンのマーチ」を歌ったりと、音楽のレベルは高い。
 ヘルプのため遠藤久美子が庶務二課(通称ショムニ)にヘルプに向かう場面。エレベーターの箱が落ちていくショット。奈落の底のような雰囲気が出ていて、出だしからうまい。暗い廊下、火花、スモーク、影、滴る水、とまあホラーテイストの映像ですごく盛り上がるんだけど、音がねえ。音楽が明るくコメディ。ここは絶対、ホラー調で押し通すべき。その後も、こういう惜しいショットが多々ある。
 バスの暴走シーン。車窓風景が合成。ここはちゃんと撮りたいところ。
 高島礼子、足を高く掲げたポーズから吐き出される猥褻な単語の数々。フェラチオ回数券、「膣に風穴開けて、子宮で考えろ」「NHK見てないよ」「違うものでシートを濡らしてしまうかもしれない」「股間が潜望鏡みたい」など、啖呵を切るように言い放つ態度がかっこいい。もしかして、『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(2014/6/15掲載)の佐渡先生の配役って坪井千夏からきている?
 裸の男をベランダに閉じ込めるシーンは『病院へ行こう』(2016/1/31掲載)にも出てくる。男女間ではあるあるなのかな。
 遠藤は袴田吉彦に処女を奪われ壊れた感じは爆笑。バスのライトに照らされ傘を小道具に歌い踊る様は、はつらつとしていて良い。後、バスの中で、一晩で東京湾に流れこむ精液の量を計算する姿も男としてのあるあるネタ。それを遠藤に言わせるところがいいんだなあ。
 佐藤允のSMキャラ。縄でぐるぐる巻でベッドの上に放置。設定として悪くないんだけど、もっと傷めつけてほしいところ。この辺の手加減が映像に見えてしまうのが、この映画最大の弱点。三池崇史だったらもっと露悪的に表現するはず。そこまでいくと、爆笑映画として成立するのに。実に惜しい。

太田千晶のセーラー服、映画『Bridge 〜この橋の向こうに〜』

 加納周典監督映画『Bridge 〜この橋の向こうに〜』(2004年公開)を観た。テレビドラマレベル。見てもいいし見なくてもいい。
 市瀬秀和、藤真美穂、川端麻祐子の三人の短いショットが連続する映画冒頭。画面は変わるも音楽は同じものが垂れ流し。この時点で雑な感じを受ける。
 電車の中。車窓から電車が停車していることがわかるのに、SEはガタンゴトンと走行音が流れ続ける。今時、作りが雑で適当すぎ。
 忘れた携帯電話、二階?から紐で結わえてぶら下げて渡す。そんな渡し方するかなあ。部屋を出たタイミングとか、声をかける距離とか、いかにも予定調和でした、という特殊な状況。作り物感満載。
 途中の駅で出会う女子高生(太田千晶)が老け過ぎ。ボディーはしっかりしているのでコスプレを見ているよう。好事家の方にはナイスな設定かも。
 演技は基本オーバーアクション。カメラはエンドロールにパナソニックAJ-DVX100の記載がある。画質はいかにもDV風というのか、テレビカメラ風の画。光をまんべんなく当てる照明。とまあ、色んな意味でテレビドラマに毛の生えた程度。
 市瀬の恋人を探す旅に出て、どんどん仲間が増えていくまでは、まあ、なんとか見ていられたけど、トンネルの中での恋愛話になってからが長い。動きがなくて完全に停滞。飽きる。
 急に教室になったり、急に旅館になったり、外に出たら急に昼になっていたり、と、つなぎも雑。
 ヒッチハイクした車内での会話でおっ!と思わせるものがあるけど、映画を最後まで見ても回収は無し。風呂敷を広げただけ。途中で出会った人たちも、特別何も意味はなくて、ただ偶然、一緒になっただけ。ゲイと女二人の三人旅だけでは画面が持たなかっただけ。うーん、もうどうでもいい感じ。ラストはゲイギャグ。

始皇帝の話なのに日本人で日本語、映画『秦・始皇帝』

 田中重雄監督映画『秦・始皇帝』(1962年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 合戦シーン。東野英治郎のアクションシーンを初めて見た。水戸黄門の印象しかないから。
 基本、アクションシーンは今の目からするとみんな棒立ちだったりでゆるゆる。ただし、人と馬の物量はすごい。勝新太郎と宇津井健の一騎打ちは一部合成。大掛かりなセットや台湾ロケ?など、今の邦画ではもう無理だろうねえ。
 山田五十鈴、回想で若い頃に戻るんだけど、全然若くない。そのまんま。急に勝新太郎の父親の話をする。あの、今問題なのは山田の浮気だと思うんだけど。
 市川雷蔵、ここでも剣士役。額の桃を真っ二つにしたり、中村玉緒の筑にあわせて歌いながら(声は別人?)剣の舞なんか見せます。だけど、勝を暗殺しようとするも、女の言葉でためらい、暗殺未遂。逆に殺されます。うーん、市川、すごーくダメ剣士。『眠狂四郎 女妖剣』(2016/1/5掲載)のようにはいかないねえ。
 宇津井、ラストで殺されるんだけど、不気味な死に方。若い頃はこんな役もやっていたんだ。
 女、死んだのに胸が動いている。邦画にはよくある。落ちてくる石が発泡スチロール。よくある。絶対死んでいて動いてない蝶なのに飛んでいる設定。背景の山が絵。空に暗雲が立ち込める。だけど、どう見ても水の中に墨汁を垂らしたようにしか見えない。特撮映像多数。
 中国の始皇帝の話しなのに、すべて日本の俳優で日本語。これもあるある。『敦煌』(2014/4/7掲載)。

怖くないローズマリーの赤ちゃん、映画『Good Stripes』

 岨手由貴子脚本・監督映画『Good Stripes(グッド・ストライプス)』(2015年公開)を観た。作りは丁寧風だけど雑でもある。見てもいいし見なくてもいい。
 うーん、真生と呼ばれる中島歩のキャラ設定がわかりづらい。妊娠がわかってもうんともすんとも反応がない。なんかずぼらな性格なのかなと思うと、菊池亜希子と同居することになると部屋の中のことについて小言を言っている。ウェッブデザインの仕事をしている風なセリフがあるけど、仕事のシーンが一切ない。菊池との目合シーンはないのに、井端珠里とは目合う(おっぱいポロリなし)。意図的に絶叫系の演出や演技を控えているようだし、淡々と作りこんでいるのもわかるけど、中島の役柄がつまらなすぎて物語の牽引力もなくなっている。だからお前は映画の中で何がしたいんだ?とつい画面に向かって愚痴りそうになる。
 菊池の姉役山本裕子がひどくて面白い。家の中に居着いている感じ。邦画『顔』(2014/10/3掲載)に出てきた藤山直美を思い出させる。
 菊池、妊娠中の検診で体重増加注意のスタンプを押される。だけど、全然太っているようには見えない。洋画『レイジング・ブル』のロバート・デ・ニーロのようにはいかないか。そんなにお金もらえないし。ファッションモデル人生棒に振るようなことまでかける気もないし。なんで配役したのかな。
 井端の出てきた瞬間のセックス顔がすごい。ここのショットはこの映画の一番光っているところ。案の定、後に目合うことになる。こういう演出や設定がいいんですよう。やればできる監督なのに、凝り過ぎ。
 冬の野外の流しそうめん、貧相。花火職人の妹の花火。打ち上げるのが何故か昼間。貧相。
 うじきつよしのキャラ設定もこれまたわかりづらい。だまっているだけで画面が持つような俳優ではないのだけど。うじきの彼女も不自然。自分も妊娠しているのになぜ菊池の妊娠に触れない?人の行動として可怪しいよねえ。
 中島が夜道でゴミに蹴躓くシーン。わざとらしい。『TOKYO SONATA』(2015/12/26掲載)で香川照之もものすごくわざとらしくゴミでこけていた。自然に撮るとは実に難しいもんだねえ。
 菊池、柵が開いて水路に落ちる。なんと高さ三メートルはありそう。背面で落ちている。救急車を呼んだという中島のセリフだったけど来たのは消防団?。場面転換して病院。菊池、足を骨折しているらしい(背面で落ちたのに足の骨折?)。誰もお腹の子供のことを心配しない。馬鹿なのか?みんな。

手品の撮り方が適当、映画『トリック劇場版』

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 堤幸彦監督映画『トリック劇場版』(2002年公開)を観た。つまらなすぎて寝てしまった。
 仲間由紀恵の母親(野際陽子)が使っているパソコンがソーテック。懐かしい。当時はデスクトップが10万円で買えると宣伝してましたねえ。後、仲間の住んでいるアパート。電話機がスケルトンタイプ。中の部品が丸見えでこれまた懐かしい。ただし、映画の中の呼び出し音が電子音だったけど、それは嘘。物理的に鳴るベルが内蔵されていてけたたましい音がしていた。現場の音を録らないで、差し替えているのがまるわかり。
 手品の撮り方がまあ適当というのか、やる気なし。邦画『青天の霹靂』(2014/12/20掲載)と見比べてほしい。大泉洋の手品シーンは長回しでショットを切らずに撮っている。つまり大泉は実際にカードマジックが出てきているということ。仲間は、俳優として、爪の垢でも煎じて飲むべき。
 村が滅ぶというけど、木に火をつけただけ。大げさ。また、火をつけるシーンで山の中の木なのにすでに何か液体のようなものがまかれている。雑というのか、適当というのか。
 結局、何かが起きるときの効果音と鬼束ちひろの歌声が印象的なだけ。テレビドラマの延長で見に来た客ですらこの内容に金を払って満足しているのだろうか。付き合わされるこっちが迷惑なだけ。

隙だけの所作の我妻三輪子、映画『こっぱみじん』

 田尻裕司監督映画『こっぱみじん』(2014年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 キュロットスカートはスカートかと思えばズボンという実に嘆かわしい騙しのファッションだと幼少の頃から厳然と断固として絶対に認めないという姿勢をずっーとずっーと貫いてきたわけですけど、ここで認めます。我妻三輪子のキュロット、かわいい。
 自転車に乗る我妻。サドルの位置が低いママチャリなのでパンツ見えそう、だけど見えない。キュロットだから。という、実にもう歯がゆいシーンが連続する。ここは田尻、ナイス。
 ただねえ、下手なところも多いよ。
 拓也こと中村無何有がおっさん患者の病室に入るシーン。ノックする、ドアを開ける、おっさんと二号さん?握っていた手を離す。うーん、人の行動として可怪しいよねえ。握っていた手を離すという世にはばかられる感じを出したいんなら、ドアをノックしたショットの後に手を離すショットを入れないと。この辺の編集、下手くそ。
 後、我妻の兄(小林竜樹)の彼女(今村美乃)が浮気相手の子供を妊娠している。そのことを我妻と中村が知るシーン。中村、病院内をよたよた歩くと、今村が浮気相手に電話しているのを盗み聞きして知ることになる。うーん、すごく強引な展開。さらに病院なのに人っ子一人いない三人だけ。なんで?設定雑すぎない。
 「俺がゲイだから」。えー、意外な展開。この映画の中で一番盛り上がった。だけど盛り上がるのはここだけ。まただら下がり。
 町中で小林と今村が出会うシーンも偶然?これまた雑。苦しがっている今村、振り返って戻る今村、別れようと切りだす今村。このあたり、ものすごーく取ってつけたような場面と演技。後、小林の見た目がものすごく貧相。もっとちゃんとした外見にしないと、女からも男からもモテる説得力がない。キャラ設定ミス、配役ミスでは?
 中村の意外な告白で盛り上がったけど、その後盛り下がるのはなぜか?それは中村のキャラ設定がものすごく中途半端だから。おっさんの二号さんだと思われる病院に見舞いに来るわけありの女には優しくする。だけど、今村には厳しく当たる。あのー、二号も今村もやっていることはどちらも同じなんですけど。だってどっちも二股でしょう。今村を責めるなら、なぜおっさんを責めない?人の心理としておかしいよねえ。
 後、なぜ今村は浮気に走っているのか、とか、今村はなぜ中村が自分のことを好きだと思い込んでいるのか、とか、セリフだけで、説明映像が全くないので、感情移入するまでに至らない。
 とまあ、男女四人の感情が入り組んでいるようだけど、あくまでも設定だけ。表現はかなり雑なのですぐ飽きる。我妻の隙だらけの所作(自転車を乗っているだけなのにエロい)だけが唯一の救い。

野球の乱闘を拡大解釈、映画『ダイナマイトどんどん』

 岡本喜八監督映画『ダイナマイトどんどん』(1978年公開)を観た。意表をつく場面転換、野球の乱闘の拡大解釈と面白い部分多々あり。
 映画冒頭からMP弱すぎ。泣く子も黙る存在だったはずで、映画内での小さな抵抗かな。
 宮下順子の着物姿、エロいシーンはないのに横顔エロい。岡本麗は細くて綺麗。
 昔の映画のうまい点は、夏がちゃんと暑そう。汗の滴る感じや服のなかがむせ返る感じがよく出ている。こんな基本的なことすら表現できない邦画があったりする。
 映像でうまいのは場面転換。雪駄で階段の手すりを叩くと太鼓を叩く場面、ボールを投げると菅原の寝ている顔、グラウンドで練習なのにピッチャーの北大路欣也がボールを投げると本当の試合になっている。などなど、説明映像をバイパスした意表をつくショットのつなぎ。うまい。
 俳優陣では菅原文太と北大路の顔芸。顔のショットだけで映画が持つのはすごい。北大路の腕の筋肉もすばらしい。
 タンスの中の着物を取り出すと、ナフタリンが。懐かしー。臭ってきそう。
 野球シーン、とくにピッチングシーンは割とちゃんと見れる。吹き替えかもしれないけど、投球はびしっと決まる。グラウンドの土煙は本物。盛大に上がる。
 この映画の面白さはやっぱり野球における乱闘を拡大解釈しているところ。ヤクザが野球をしたらこうなるよね、と想定のもとに、ランナーが出るごとに乱闘。逆転ホームランが出ると、両軍、応援席のおっぱいポロリの女たち、警察、MPも参加しての大乱闘。発砲まで起きてめちゃくちゃだけど、ぶっ飛んでいて楽しい。

烏合の衆が作った映画『猫侍 南の島へ行く』

 渡辺武監督映画『猫侍 南の島へ行く』(2015年公開)を観た。駄作、というより愚作。エンドロールは犯罪的。
 とにかくあらゆる設定が映画づくりを適当に済ませるための逃げでしかない。
 江戸と思われる屋敷。隅々まで光のあたったテレビドラマレベルの照明。北村一輝が土佐へ行くことになる。忍者の登場シーンですでに雑な上、北村のキャラ設定の必然性が皆無なので、場面が意味不明。なんのためにこのショットが挟まれなければならないのかすら理解不能。後に木野花の差金だとわかるのだけど、そもそも土佐行きは木野が勧めたもの。話が矛盾している。
 渡し船の立て看板に「れんたる」の文字。なんちゃって時代劇であることを高々に宣言。それでつまらない映画を作っていることに免罪符を与えられていると思い込んでいる映画製作者たち。邦画の志の低さに涙が出てくる。
 船で航海に出ると急にアニメーション。航海シーンを撮らない(撮れない?)ための代用。映画の後半、江戸へ戻るときはアニメすら使わない。
 南の島だという設定なのに、打ち上げられた浜は黒くて丸っこい石ころだらけ。ロケ地はどこなんだろう?八丈島ならビーチもあるはずなのに、なんでそんなところでわざわざ撮るんだあ。
 海岸にいる猫がずーっと怖がっているように見える。動かないというより動けない。
 洞窟の中に入るとコンクリート風、小道具の植物が鑑賞植物をそのへんにおいて行ったような、とにかく、画面の中がすべて雑。
 島の中にいる住民が土人風。今時こんな設定の映画があるんだあ。時代錯誤がすごいなあ。島にいる女は子供とLiLiCoだけ。なんで村がつづいているんだあ?この映画を作っている人たちは馬鹿なのかな?
 ここまでは駄作であり愚作。小学生の学芸会だと思っていればいいけど、エンドロールは犯罪的。松崎しげるが「愛のメモリー」の歌詞を改変して歌っている。他人の思い出に土足で踏み込み、これまでの歌のファンすらないがしろにする馬鹿な行為。脚本に四人の名前があがっている。こういうのを烏合の衆という。

舞台劇は他でやってほしい、映画『Talking Head』

 押井守脚本・監督映画『Talking Head(トーキング・ヘッド)』(1992年公開)を観た。ものすごーくつまらない。見てもいいし見なくてもいい。
 監督が途中で投げ出したアニメ?を別の演出家が引き継ぐという話。八百馬力という制作会社は映画館のような試写室がある建物。ほとんどこの中だけで物語は進み、かつ殆どは舞台の上で行われる舞台劇のような進行。例えば、客席まではみ出した舞台の上に車をおいて、走っていることにする、とか。
 はっきり言うと、映画にする意味が全くない。舞台の上で演劇として上映すればいいだけの話。舞台の上でしゃべり続けたり歌い続けたりする人を見続けるのは苦痛。
 アニメの可能性や映画を見るということはどういうことかなど、示唆に富んだ話をしているけど、映画として見続けられるかは別問題。そんな議論している暇があるなら、映画を面白くしろ。
 登場人物が映画という虚構内で自分自身の存在を意識したり、作者の意図を考慮して行動すのは邦画『天の茶助』(2016/2/15掲載)に似ている。どちらの映画もつまらないというのも似ている。

ぶれないヒール役の浅田美代子、映画『受験のシンデレラ』

 和田秀樹監督映画『受験のシンデレラ』(2008年公開)を観た。丁寧な映像と最後までぶれないストイックな展開。面白い。
 貧乏人の家の小娘(寺島咲)を東大に合格させるまでを描く。話は非常にシンプルで、寺島には貧乏と金をたかる母親(浅田美代子)、寺島を教えることになる塾講師の豊原功補には末期がんという足かせが与えられている。たったこれだけなんだけど、これが最後までぶれないでストイックに展開させるところが、この映画の素晴らしいところ。
 まあ、ありがちな映画だと、恋仲になるとか、母親が改心して応援するとか、そんな展開になるけど、そんなことは一切ない。偉い。
 映画冒頭からコンビニ店頭のエピソードで寺島の性格を描写。会計が311円。財布の中を確かめると1円足りない。買うのをやめるのか、と思いきや商品一品一品個別に買うと言い出す。レジの徳井優は嫌がるが、個別にレジを通すと一円余ってしまう。貧乏であること、消費税の切り捨てを知っている、諦めない性格(はた迷惑だけど)、が描写されていて、つかみはオッケーなシーン。
 でまあ、いろいろあって喫茶店で豊原が寺島に受験勉強の指南をする。ここでも、東大合格するための小ネタが散りばめられている。分数の基本的な考え方、動詞のs、模試結果の見方、ズル→要領と考える、木を見て森を見ない人間になるな、受験の要領と題されたメモ、など、このあたりは勉強している人物をどう見せるかの工夫がある。
 後、豊原の人物設定で感心する部分は死を目前にして東大合格がゴールではなく過程であることをちゃんと指摘していること(邦画『ビリギャル』にはここがない)。死の設定が無駄になっていない。本当に伝えたいことは実はここ。
 後、細かい前フリも多い。映画冒頭で浅田が見ているテレビ。東大合格した親子のファッションチェックをやっている。浅田の性格描写にもなっているんだけど、後の時間経過と寺島の回想を挟む際のきっかけにもなっていて、非常に丁寧な仕事になっている。
 マーブルチョコを頻繁に食べる豊原の性格を寺島が指摘したり、エンドロールで出てきたりと、小技も冴えている。
 途中、豊原と寺島がクリスマスの日に観覧車に乗るシーンがって、バカ映画だとラブラブになるところなんだけど、そんなことは一切ありません。脚本も演出も立派。偉い。死に目にも会えません。脚本、武田樹里。あんたすごいよ。
 更に徹底しているのは浅田のヒール役。いやはや、最初から最後までご飯を娘に作らせて、娘の金で遊び歩いて、朝帰り。模試の結果通知を隠し持って嘲り笑うし、受験の日も合格発表の日も、寝ていたり遊びから帰ってきたりと、協力する気一切無し。ここまで来ると清々しい。ここがぶれないから、寺島が浮かび上がっているとも言えるわけで、脇の人物設定も、うまい。武田、あんた腕あるなあ。
 とまあ、全体として素晴らしいだけど、一箇所だけ。
 豊原と寺島が二度目に出会うシーン。金がないので寺島が当たり屋、その車が寺島の運転する車、というのは設定としてご都合主義すぎる。ここだけはなんとかならんかなあ。後、エンドロールで寺島がケバくなっている。ちょっとがっかり。
 ちなみに、でぃきらんぬーの女子高生が東大合格を目指すという邦画は『ビリギャル』(2015/11/14掲載)、マンモス予備校が出てくるのは『ダイアモンドは傷つかない』(2015/11/17掲載)がある。

1500本目は、映画『乱』

 黒澤明監督映画『乱』(1985年公開)を観た。うーん、つまらない。『夢』(2015/9/7掲載)もひどかったけど。黒澤、晩年は観客を楽しませる気はさらさらなかったよう。
 映画冒頭、短い草の生えた小山が連なる。騎馬の侍?弓矢を持ってあたりをうかがっている。ここでデフ板で当てたような横からの光が射すショットあり。あの黒澤とは思えないゆるーい映像。
 ピーターの踊り(狂言?)がつまらない。セリフを言っては逃げまわり隅に座り込む。舞台劇のような演出がもう退屈でしょうがない。そんなのは舞台でやってくれよ。
 仲代達矢も固定カメラのフレーム内で演技をしてウロウロしている。これまた舞台劇のよう。飽き飽き。
 もっとも気を吐いているのは原田美枝子。ヒール役、能面のような顔、やり口もえげつなくて、この映画の中では面白い。
 火縄銃を下に向けて打つシーンがある。火縄銃って下に向けると弾が銃身からこぼれ落ちてしまうのでは?それに連射しているとしか見えないショットもある。うーん、なんかもうゆるゆる。
 城丸焼けシーンは迫力あり。多分本当に燃やしていると思われる。やっぱり実写はすごい。映画後半にも城が焼けているショットがあるけど、ここは合成っぽい。
 笛を忘れて取りに行く。まあ、ありがちな馬鹿な行動。当然、引き返した者は殺されます。これまたありがち。
 騎馬戦、エキストラ、馬と数の力で迫力がある。けど、演出はものすごく単調。カメラの前を右に行ったり左に行ったり。こんなに予算と人を使ったシーンなのに、飽きる。
 仲代の三男役隆大介が死ぬと、周りの馬が画面からはけていく。もうほんとうに腕が落ちているというのか、やる気のない映像。

ひと粒で二度美味しい土屋太鳳、映画『ARCANA』

 山口義高監督映画『ARCANA(アルカナ)』(2013年公開)を観た。スタイリッシュで展開も面白い。けど、しょぼい部分もある。残念。
 映画冒頭、非常に細かいショットをつないだ忙しい映像。かましの映像としては惹きつけられる。
 唐沢寿明と小栗旬に似ている中河内雅貴が刑事。その後輩が植原卓也。ほぼ初見と思われる俳優さんだけど、個性的で画として見れる。脇を安定した演技の俳優陣(野口雅弘、山口祥之、谷村美月など)で固めていて、配役はなかなかうまい。
 うまいといえば、土屋太鳳。一人二役なんだけど、合成画面に不自然さはないし、ちゃんと違う人物として見れる。正直、前半部分は同じ人物だという設定を忘れるほど。
 でまあ、連続殺人のようなものが起こり、霊を見てしまう土屋が拘束されて中河内と植原が取り調べ。で、人の分裂、分身みたいな出来事に巻き込まれていくというおな話。
 中河内も霊が見えてしまう能力があって、なんか内省的というかナイーブな感じが悪くないし、その後輩の植村との靴の紐結びバディ感もうまい。取り調べが行われる建物の、古びた様子も映画にあっているし、と、結構集中して見れる。
 だけどねえ、お宮係の岸谷五朗が出てきて分身の説明をするあたりはかなりかなりがっかりする。
 まず、お宮係という霊現象を専門に扱う部門の道具類、ガジェットがしょぼい。電子お守り?、分厚いスマホくらいの大きさで真ん中に赤いランプが灯るやつ。むちゃくちゃおもちゃっぽい。霊が見えるという暗視カメラのようなもの。ディスプレイのベゼルがむちゃくちゃ太い。後半に出てくる電子さすまた?、プラモ風。とまあ、映画冒頭のスタイリッシュ映像をぶち壊してくれる小道具類。ギャグで意識的にやっているのかどうかは知らないけど、古道具よりに振るか、現代最新機器ふうに振るか、どちらかにしないと、おもちゃっぽさで映画全体の雰囲気を壊している。
 後、分身が出てきた時の説明映像。本人と分身が署に連行されてくるんだけど、白塗りの男を鎖でつないで連れてくる。うーん、ギャグなのかなあ。いらないんだよねえ、そういうの。ものすごく白ける。
 で、分身が連続殺人を行っているようで、その本丸分身Kaitoがあらわれると、急に画面がいきいきする。アクションシーンはなかなか魅せる。俳優陣の切れもあるし、細かい編集は監督山口の得意技らしく、飽きさせない。
 ラスト近くは中河内が驚きの行動に出て、分身対決。いやはや強引だけど一応面白い。エンドロールに続編を匂わすショットが、まだやるか。
 細かい気になる点を書くと。
 まず、本物役の土屋の生活で出てくる赤い毛糸ぐるぐる巻。『包帯クラブ』(2015/11/29掲載)風でしょぼい。
 後、分身役の土屋。分身なんだから白塗りでなければいけないはず。なんだけど、まあ、主人公なんだからそういうわけにはいかんか。土屋の白塗り見たくないし。
 後、霊と分身の関係が雑というか適当。「村上さん、消えて、幽霊になって出てきても」と分身土屋が言っている。だけど、分身は本体を殺して心臓を食べるわけだし、この辺の辻褄はかなり適当。

手越祐也「わーっ」ばっかり、映画『疾走』

 SABU脚本・監督映画『疾走』(2005年公開)を観た。前半部は謎な感じで見続けられるのだけど、後半、意味不明で疾走ならぬ失速。見てもいいし見なくてもいい。
 映画冒頭、何もない広々としたところにところどころ水たまりが。カメラも斜めに傾いたりしているし、これは東日本大震災を描いた映画なのだろうなあ、と期待するも別にそうではない。
 浜と沖にわかれた地域。沖は干拓地で、浜の人は沖の人を差別しているよう。理由はわからない。浜に住むある一家の次男(成長すると手越祐也)の話。
 語りがなぜか、兄の柄本佑の視線。客観性を持たせるためなのかどうか、よくわからない。そんなに細かく分けるほどの内容とも思えない。ラスト近くに豊川の語りになる。柄本はその後出てこないけど?
 で、沖に教会があり、神父は豊川悦司。元殺人犯との噂があったり、チンピラ風の男、寺島進が殺されたり、リゾート地の計画があって地上げ、村の対立が起こったり、教室には気の強い女子中学生韓英恵がいたり、兄貴の柄本佑は精神に異常をきたして放火魔になったり、いろいろ、謎が散りばめられて一応期待させる。で、この時点までは、手越の感情を表に出さないうつむいてばっかりのキャラ設定や演技も寂寥感があって映画の雰囲気にプラスになっている。
 ただ、ガラス越しの犬の遠吠えの真似は限りなく間抜けなシーン。それに手越一家の一家離散もよくわわからない理由。
 だけどねえ、75分過ぎ辺り、豊川の弟役、加瀬亮が出てきたあたりから、意味不明度合いがひどい。豊川が手越を抱きしめたり、急に中谷美紀を呼び出して目合しようとしたり(目合シーンはなし)、大杉漣が出てきてただエピソードの付け足しみたいなことやったり、村と全く関係ない出来事が続いてただ飽きる。
 さらに手越が、はっきり言ってバカにしか見えない。「あーっ」と叫びながら走るシーンあり。これしかできないのかな?殺人の後はぼーっと立っているだけ。ラストもわー演技。

堀北真希の喪服姿、映画『麦子さんと』

 吉田恵輔監督映画『麦子さんと』(2013年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 映画冒頭、温水洋一の運転するタクシーが警察官をはねるシーン。スタントを使っていて、ちゃんと撮っている。最近の邦画は、手抜きなのか経費削減なのかしらんけど、こういう事故の瞬間を撮らない。こんなところから邦画のクオリティーが落ち続けているのがわかる。
 アニメ画面が無駄。堀北真希が声優を目指しているという設定なので、出てきているわけだけど、描き方がものすごく表面的。普通に聴いて堀北の声が声優向きかどうかは自明。
 松田龍平の彼女。ものすごく小柄で背が低い。のに、引っ越し用の大型トラックを運転する。ギャグと思われるシーンがちょいちょい挟まれる。べろべろばあではなくて映画的なギャグにはなっているけど。笑えるかどうかは微妙。
 埋葬許可証が重要なアイテムになっているのに郵送で届くシーンがない。
 物語はいわゆる棺桶の中に入ったあとの話。死んだ後にその人物の評価が定まっていく過程を描いていくタイプ。若干映画の形式は違うけど、死んだ後に評価が定まるという意味では『無法松の一生』(2015/10/16掲載)、死んだのが父親だと『チチを撮りに』(2014/7/19掲載)がある。
 この映画をつまらなくしているのは、余貴美子の設定かな。なぜ家族に会わなかったのかがまるでわからない。切実なものを感じられない。さらに、なぜ急に会った上に同居することになるのか。肝臓がんということで死期を悟ったからという説明のようだけど、それなら別に一目会えばいいだけの話。このあたりが適当なので、感情移入が全く起こらない。また、余のキャラ設定がどうでもいい感じのなんくるないさータイプで感情的なもつれを生じるような母親像でもない。
 さらに、余の過去映像が堀北の一人二役という設定がひどすぎる。いくらなんでも堀北が成長すると余になるのは設定も配役も無理がありすぎる。
 ちなみに一人二役の名作といえば『愛を乞うひと』(2016/1/9掲載)がある。原田美枝子の演技がカミソリのように切れまくっている。必見。

高地民族顔の安藤裕子、映画『ぶどうのなみだ』

 三島有紀子脚本・監督映画『ぶどうのなみだ』(2014年公開)を観た。意味不明な設定が多く稚拙、物語にも説得力なし。すぐ飽きる。駄作。
 地下の酒蔵に入るときにうなり声のような声を出して何かをチックしている大泉洋。何をしているのか意味不明なんだけど、これが後にわかる、突発性難聴なんだって。あのさあ、その病気を映像で示す前フリが声出し確認なの?話しかけられて聞き取れないとか、他にも演出方法いろいろあるよねえ。うーん、ここでもう下手くそ気味。
 電話のデザインがクラッシクな感じ、「スクランブルエッグ?ポーチドエッグ?」、木製のマグカップとか、いちいち、いろんな美術とかセリフが偽物くさくてうざい。
 警察を呼ぶと、クラッシックカーが来て、田口トモロヲが警察官なんだけど、ものすごく奇妙な制服。郵便配達の前野朋哉の服装も奇妙奇天烈。馬鹿げたコスプレ。ファンタジーの世界なのかなあ、と思っていると、安藤裕子が乗っている車はレンジローバー?だし、でかけて町並みが映るんだけど、普通の世界。映画内ロジックが実にいい加減で適当。飽きる。
 安藤のキャンピングカーに犬と向かう大泉。犬が安藤のキャンピングカーの中に入っていくだけ。意味不明。何しに行ったんだあ大泉?
 とにかくずっーと楽しそうにしているシーンを撮るだけ。別に意味はない。こんなんばっか。
 理髪店が何度か出てくるのにきたろうが髪を切るシーンが全くない。
 何故か、声にホールエコーがかかっている。その部屋でエコーがかかるかあ?
 「今度、他のアンモナイトも見せてくれよ」と安藤に言う大泉。これが赤貝とかアワビだったらエロいのに。
 ぶどう畑で行われる楽団の行進がおそろしくひどい。音楽と演奏を合わす気が最初からゼロ。清々しい。こんな手抜きは久しぶりにみた。
 大泉が突発性難聴を発病したシーン。燕尾服で路上に飛び出し「あー」。馬鹿なのか?早く病院の耳鼻科に行け!
 地下の酒蔵、光がダメだと言いながら樽の上から発酵の様子をライトを当ててみているし、樽に日差しが刺し込んだり、急にローソクになっていたり、もうほんとうに適当。
 雨の中、穴にカバーをかけ土のうを積む安藤と大泉。シャワーを使えと家に入ったのに安藤「シワー借りていい?」、「風邪ひくぞ」タオルをかける大泉。あのー、場面のつなぎ可怪しいよねえ。シャワー使うために帰ったんだよえね?とにかく下手くそ。
 大泉、作ったワインが失敗続きみたいだけどどうやって食っているんだああ?染谷将太、麦作っているらしいけど、作業風景、一度も出てこない。きたろう、理髪店らしいけど、一度も髪切るシーンないよねえ。りりィ、何でも屋なの?樽も作ったの?作るシーン一切出てこないよねえ。安藤、料理がうまいらしいけど、調理もしてないし買い出しにも行かないよねえ。アンモナイト掘っているらしいけど、金は母親にせびりに行く。田口と前野も暇そうだし、こいつら何がしたいのかさっぱりわからない。人物造形の説得力まるでなし。
 穴の中に入ったらワインが美味しくならない理由がわかる、と安藤が手紙に書く。大泉、穴に入る。穴の壁にワインの根が露出している。だめじゃん、穴ほったら。根を痛めているだけでしょう。こいつら馬鹿なのか?
 大泉、土ばかり食べているけど、ミネラル不足?妊娠した?
 で、まあ恐ろしい結末。ワインが美味しくなる。だけど、その理由が、大泉の努力なのか、安藤がプレゼントした樽のせいなのか、全く全然示されないしわからない。もう、馬鹿すぎる。
 更に、映画の中で何度も出てくる雨のシーンとかアンモナイトが別になんにも関係ないという、凄さ。
 こういう地域振興みたいな映画にはバカ映画、駄作が多い。『がじまる食堂の恋』(2015/7/22掲載)とかね。ぬるい環境で作っているのが目に浮かんでくる。

香港の組織がしょぼすぎ、映画『五匹の紳士』

 五社英雄監督映画『五匹の紳士』(1966年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 映画冒頭、ネガポジが反転したようなモノクロ映像、音楽も軽快、なかなかスタイリッシュ。
 仲代達矢が自転車に乗る親子を轢き殺してしまう。その妻桑野みゆきにあんたも全て失ったかもしれないけど俺も失ったからこの辺でケリをつけておあいこにしようみたいなことを言う。すごい強引。いやいやあんた女といちゃいちゃしていたから事故起こしたわけでしょう。完全に仲代のほうが悪いでしょう。
 ムショの中で平幹二朗から仕事を頼まれる。で、殺し屋として三人の男に会いに行くことに。まず、会うのが井川比佐志。でこのとき後ろをつける不審な男のショットがある。あとでわかるんだけど天本英世と辰巳八郎。でまあ、いろいろあって仲代が駆けつけると天本たちに暴行された井川は瀕死の状態。次に会うべき人の情報を残して死んでしまう。
 実はこの時点でこの映画ものすごく変。二年前の事件(映画冒頭のシーン)が原因で天本たちは追いかけているわけでしょう。だったらなんで二年後の今、追いかけているんですかねえ?だって事件首謀者の平と仲代が友人同士で事件に絡んでいるなんて天本は知らないよねえ。別の可能性として、平の女(川口敦子)をマークしていたのだったら、二年前に川口から聞き出せば済む話だよねえ。天野たち、二年間も何していたんだあ?香港の組織みたいだけど、すごく間抜け。
 でまあ、その後も、田中邦衛、中谷一郎と天野が現れて、殺されていく。だけどさあ、仲代、二年前の事件のことは知りたがるけど、殺し屋のことは聞かないんだよねえ。なんで?だって仲代も消される可能性はあるわけだよねえ。事件の全貌がわからないんだから。この辺も緊張感がなさすぎて飽きる。
 田中が殺される場所。「東梅ケ谷の浄水場」という場所。曝気用の水車が多数回転している特徴的な施設。ロケ地わからず。
 アクションシーンは今の目から見るとのんびりしていて雑。ボクシングスタイルのパンチも当たっていないように見えるし、天本の武器が傘。香港の組織、本当にしょぼい。
 平、最後に銃を出す。うーん、かなり後付。感電シーンも淡白というのかわかりづらいというのか、下手な感じ。それに漏電した瞬間に遮断器が作動して、その地域一帯停電になると思うんだけど。それとも家庭用の100Vを想定していた?
 子役として上原ゆかりが出ている。ストリップ劇場の内部シーンもあるし五社作品ということもあって期待したけど、おっぱいポロリはなし。
 まあ、見終わると、すべての殺人事件に天本と仲代がからんでいるのに、全然警察が出てこない。だけど、ラストに天本が事故を起こすと警察がすっ飛んでくる。脚本が予定調和で飽きる。
 ちなみに、映画の中に「栄光は麻薬と一緒」というセリフがある。清原和博の動向と重ねあわせると、時代さきどりのセリフ。

久々の恋愛バカ映画、『北のカナリアたち』

 阪本順治監督映画『北のカナリアたち』(2012年公開)を観た。登場人物の行動が馬鹿すぎてすぐに飽きる。見てもいいし見なくてもいい。
 北海道ロケ、寒そう。
 雪景色の家をカメラが横移動すると図書館?で本を整理している吉永小百合吉永になる、とか、ボールを投げるとその転がった先が過去の回想シーンの海岸になる、とか、一応、テクニックは見せている。
 回想シーン。吉永と子どもたちがものすごくわざとらしい。特に歌が始まると、ものすごく不自然。撮られている感ばりばり。
 雪の中、声が届かないので、吉永が来ていることを満島ひかりに伝えるシーン。起立、礼、着席のまね。なんていうのか上っ面というか、小学生というのか。
 43分頃、わざわざ吉永の水泳シーンがある。『母べえ』(2015/3/24掲載)でも本格的なクロールで笑った。吉永の使い方、みんな間違っていると思うけど。誰も言えないんだあ。邦画は閉鎖的ですな。若い設定も髪型が違うだけで、無理すぎる。誰か言ってやれよ。
 え?勝地涼と宮﨑あおい、お互いに好きなの?回想で全然前フリないよねえ。ありがちなすごい後付。
 え?バイクで怪我してなおかつ自殺しようとしていたのかな、仲村トオル。それを「偶然」吉永が発見したと。なんでそんなに特殊な出会いなんでしょうかねえ。もっと普通にできないですかねえ。人質を殺された。これも後付。トラックの前に飛び出すし。馬鹿なのかな。村の邪魔者。警官として適正不的確だろう。
 吉永の夫、柴田恭平、脳腫瘍らしい。部屋の中でのたうち回っている。早く病院にいけ。外では犬を虐待しているらしい(映像はない)。馬鹿なのかな。こいつも村の中で迷惑者。
 警官の松田龍平に追われると煙突に登る森山未來。馬鹿なのかな。なんでそんな逃げ場がないところにわざわざ逃げる?子供の頃の前フリがあるから?あのさあ、森山の設定、どもりではあるけど知恵遅れではないよねえ。無意識の中に、どもり差別してない?
 森山が結婚する相手の高橋かおり、離婚が成立してるはずだけど、なんで逃げまわっているの?それで車に飛び出すのも人の行動としてものすごく不自然だし。性別で区別することに興味なんかないけど、女の脚本家(那須真知子)が書いている割に女の登場人物までバカ設定。
 未来を刑事が連れ帰るんだけど、船が巡視艇。エンドロールに海上保安庁巡視船れぶんとある。なぜわざわざ巡視船?
 雪景色の海岸。吉永と吉永の父親役の里見浩太朗。里見が「自分を許してあげなさい」。うーん、馬鹿すぎる。ただ単に浮気している途中で教え子が死んだから村にいられなくなっただけじゃん。許すとか許さないとか以前に白い目で見られるのは当たり前。教え子から真相が語られているように見えるけど、だからといって、当然の仕打ちを受けただけじゃん。最後まで見ると本当にアホくさい。映画の中の人物たちだけが盛り上がっている恋愛バカ映画。その後、仲村は外国で地雷撤去しているんだって。これぞみごとな後付、蛇足。
 ちなみに、代表作のない吉永だけど、見るなら『キューポラのある街』(2015/11/8掲載)一択。16歳で母性すら感じさせる存在感は素晴らしい。

会話劇はつまらない、映画『ジ、エクストリーム、スキヤキ』

 前田司郎脚本・監督映画『ジ、エクストリーム、スキヤキ』(2013年公開)を観た。会話にこったありがちな出来。すぐに飽きる。
 車を降りる井浦新。橋の上。カメラと井浦の間をトラックが通り過ぎると井浦消えている。橋の下、井浦落ちて動かない。とまあ、奇妙な冒頭。
 で、窪塚洋介の部屋。女がいる。倉科カナなんだけど、映画見終わるまで気づかなかった。化けるのがうまいことを女優というのなら倉科、百点。ホテルのフロント係として出てくる宮部純子、インパクト大。
 で、井浦が窪塚の部屋にやってきて、会話。これが、まあ、挑戦なのかもしれないけど、多弁だったりノリツッコミだったり、脱線したりと「自然」に見える会話を目指しているのかもしれないけど、ものすごーくじゃま。
 これまで見た邦画の中でも同じ試みは何度もやられている。『ペタル ダンス』(2014/7/11掲載)、『ふゆの獣』(2014/9/11)、『好きだ、』(2014/9/23)、など。だけどでね、ことごとく不自然だし、恐ろしくつまらない。映画に、そんなこと必要ないことは実証済み。
 で、喫茶店、男と市川実日子が座っている。結婚の話や沖縄旅行のパンフレット等が出てくる。市川の生活が少し描かれて、窪塚、井浦、市川が大学の同級生?だったことがわかり、窪塚の彼女の倉科の四人でドライブに出発することになる。
 でまあ、手作りのブーメラン投げたり、旅館に泊まったり、公園でスキヤキ作ったりするんだけど、これがものすごく貧相。出ている俳優陣がかわそう。と、見ているこちらのほうが落ち込むくらい。
 で、時々挟まれる、崖下の井浦。一体、この井浦、自制的に四人のドライブ前なのか後なのか、説明されないし、なぜ落ちたのか、事故か?自殺か?も説明されない。だらか、井浦の設定されている映画内の芸風、おどおどして人の話を聞いているのかいなにのかわからない。挙動不審。それらを総合すると、精神病者に見える。
 で、なぜか四人がお宿みよしを出て四人でドライブしている風景で終わる。うーん、井浦、なぜ橋から落ちたのかな?精神病なの?
 こういうタイプの映画を見て感じることは、低予算で満足な演出や設定、ロケができないので、会話劇にしようかな、くらいの意気込みしか感じられない。やるなら『あの夏、いちばん静かな海。』(2015/10/3掲載)のように、映画の殆どを無言で通してみろ。

水川あさみと木村文乃のセーラー服、映画『太陽の坐る場所』

 矢崎仁司監督映画『太陽の坐る場所』(2014年公開)を観た。セリフは重々しいけど、内容はうすーい。というか意味不明。見てもいいし見なくてもいい。
 体育館の中に女子高生?(古泉葵)、体育館に入ってくる吉田まどか。画面分割だし、二人が揃うとカメラがずーっと二人の周りをぐるぐる回るし、とガチャガチャ忙しい。で、なにか意味があるのかというと全然何もない。普通に固定で撮っても問題がない箇所。うーん、冒頭から下手くそ気味。
 で、古泉が吉田に意味深なことを述べて、道具室に閉じ込めるようにお願いする。何か謎でもあるかと思うけど、実はない。というどっひゃーな内容。
 で、過去に戻り、男女五、六人の高校生の場面が描かれるんだけど、これが別段何も起きない。女王様っぽい古泉の周りに女子が取り巻いている。同じ名前の古田がいる。で、何しているかというと、道具室に閉じ込める、スカートがなくなる。それだけ、本当にそのくらいしか起きない。だからなに?って画面に問いかけたいくらい。
 日食の日、スカートがなくなった原因、実は三浦貴大が盗んでいて大人になってもまだ部屋に隠している。相当変態気味。なのにクラス会の幹事をしたり銀行に務め栄転したり、高校時代と大人になってからのキャラ設定がかけ離れすぎて意味不明。
 その他の俳優も誰が成長したら誰になるのか説明映像も下手だし、俳優の雰囲気も違うしで、かなり混乱する。
 で、大人になった当時の仲間が描かれるんだけど、高校時代同様、これがもう本当にどうでもいい話ばっかり。だからどうしたんだよ?と画面に問いかけたくなる。こんな映画も珍しい。駄作気味。
 で、古泉の大人になった水川あさみ、吉田まどかの大人になった木村文乃が体育館道具室で再会。「恥さらしになりたい」「すべてをなくした」「太陽のように座り続ける」と意味不明というか、ドラマや映画の見過ぎなのか、お前まだ裸の女王やっているじゃん、と突っ込みたくなる水川のセリフ。ものすごく上滑りしているので、ただただ飽きる。
 映像は冒頭でがちゃがちゃしていると書いたけど、全般に関しても、いちいち高校時代と大人になってからの映像がひっきりなしに行き来して、ただただ疲れる。それも大して意味のないショットが多すぎる。
 水川と木村がセーラー服を着た姿がちらっと映るんだけど、水川が着るとものすごく老けて見える。若作りの欠点は「見るヒトが無意識のうちに異様な部分に意識を集中させてしまう」を実感。
 ちなみに女子高生二人が対立する設定の邦画なら『問題のない私たち』(2016/1/17掲載)がある。前半部の沢尻エリカは必見。ただし後半は失速。みなくてもいい。

半陰陽との純愛、映画『セックス・チェック 第二の性』

 増村保造監督映画『セックス・チェック 第二の性』(1968年公開)を観た。設定がぶっ飛んでいる。目合シーンも新鮮。
 緒形拳、滝田裕介、小川真由美の三人。いやはや、小川、出てきただけで妖しい感じ。こんな役させると本当にうまい。
 木下電気、構内の体育館。実業団?のバスケットボールシーン。ものすごく下手くそ。リクリエーションではない場面なので、もう少しちゃんとバスケット経験者のエキストラを入れたいところ。
 戦争体験を回想するシーン。緒形が現地の女を強姦する。目合を済ませたあとの動かない女。裸の身体にハエがたかる。奇妙にグロい。
 映画前半は安田道代(後の大楠道代)のキャラ設定がブレている。負けん気があるじゃないか、と緒形は安田に目をつけてコーチを買って出たのに、「女らしい女だ」と褒めたりしている。ここはちゃんと男っぽい設定を貫いてほしい。
 陸上シーンはそれほど悪くない。緒形が小川を強姦したあと、夜道をロボットのように走るシーンは可笑しい。安田は走りのシーンはそこそこそれなりに見える。ただ、体型はスプリンターっぽくない。
 メキシコオリンピックを目指してトレーニングする安田と緒形。滝谷にセックスチェックをしてもらったら半陰陽と診断が出てしまう。どうするか?なんとこれまでは男になれと命じていた緒形が、今度は女にしてやる、と昼は砂浜で陸上のトレーニング、夜は床の上で性のトレーニングを施すことに。
 で面白いのはここ。昼間のトレーニングを見せておいての、夜の目合シーンなんだけど、ここもトレーニング風。暗闇の中でほのかに浮かび上がる二つの肉体が反復行動を繰り返す。いやはやこんな目合シーン初めてみた。
 で、ロードワークをしていたらふらついて斜面に転落する安田。緒形がトレパンを脱がすと出血。初潮が来たと二人喜ぶ。
 滝田の家に強引に押しかける緒形と安田。もう一度セックスチェックを頼むが、滝田、妻役小川への強姦事件もあるので、断る。ならばと緒形、その場で安田と目合。いやはや、すごい展開。で、診断すると卵巣がある女だと判定される。家を出る緒形、二人を窓から見送る小川がいるんだけど、狂っている。
 で、正式に競技に参加できるようになった安田。オリンピックの選考会に出場する、、けど、記録は平凡なタイム。女になって満足してしまったら記録は出なくなったんだと、と二人で生きていくことを宣言して競技場を出る緒形と安田。うーん、意表をつく純愛映画。
 不満な点をいくつか。
 やはり、配役。安田の体型がスプリンターぽくない。脱げる女優を優先しての配役かもしれないけど、もう少し細身で筋肉質な女優を探してきて欲しかった。
 あと、小川が狂って見送るシーン。この場面、滝田の家を二人が訪れる時から小川が狂っているショットをはめ込んでいるし、滝田のセリフの中にもある。狂っていることはここでは秘密にして、緒形が帰るときに小川を見つけて、滝田が「狂っているんだ」と説明する、緒形愕然、というふうに撮って欲しかった。そのほうが、インパクトが強くなる。
 と、欠点もあるけど、ぶっ飛んだ設定、独特の性描写、意表をつく純愛、と見るべき点は多い。
 ちなみに邦画の中で陸上部が取り上げられているのは『チルソクの夏』(2014/8/11掲載)、『奈緒子』(2015/1/11掲載)がある。

工藤夕貴の脇毛、映画『この国の空』

 荒井晴彦脚本・監督映画『この国の空』(2015年公開)を観た。戦争映画と思わせておいての女の性の話。性描写がうまい。
 映画前半部は、二階堂ふみと母親役工藤夕貴、そして隣りに住む長谷川博己との三人の生活が描かれる。スタジオと思われる二軒と、二階堂が働いている役場のシーンだけしか出てこない。ここは若干世界観が狭い感じ。後に、街の様子や田舎や神社の野外ロケがあり、広がりは一応確保される。
 富田靖子が二階堂と工藤の家庭に入り込んでくる。ほとんど食事のことで喧嘩している。浅ましさすら感じられる場面。ただ、食卓は割合ごちそうに見える。当時、東京は余裕があったのだろうか?沖縄は芋しか食うのがなかったと親からきかされたけど。長谷川から沖縄の火炎放射器の話が出る。
 田舎に食料を調達するために物々交換に出かける二階堂と工藤。で、川沿いで握り飯を食べるのだけど、ここから戦争映画ではなくなってくる。
 まず、工藤が上半身裸になり川の水で身体をふく。おっぱいポロリはないけど、脇に黒いものが。脇毛かどうかは確認できないし、CG処理の可能性もあるけど、変にエロい。さらに二階堂に対して長谷川に対する身の処し方を教え諭すんだけど、長谷川はあなたのことを想像しているわよ、「あの人に気を許してはだめ」などと、性的な関係を先読みするんだよねえ。これが、この先の展開を予想させてエロい。
 で、予想通り、長谷川と二階堂。神社の境内。まず長谷川による言葉攻め「女の人は何をやっても美しい時がある」。長谷川が水を飲むシーン。喉仏を撮る。汗を撮る。二階堂も首筋が汗ばんでいる。長谷川にじり寄る(ちょっとギャグっぽい)、二階堂後退、大木を背にして二階堂追い詰められる。二階堂から長谷川の胸にダイブ。ものすごく強く二人抱きしめ合い。口づけ、と思ったら女に注意される。いやはや、エロエロ演出と映像がうまい。汗ばんだ肌と緊張感は最近の邦画の中で出色。
 で、家に帰るも二階堂眠れない。シミーズ姿になり縁側の床で身体を冷やす。眠れない。井戸水で身体を冷やす。一旦火がついてしまった若い女体は眠れませんねえ。トマトをもいで洗ってついに長谷川の家へ。
 二階堂、長谷川の指をくわえます。長谷川が腰を突くと、畳の上の二階堂、上にずり上がっていく。いやはや、荒井監督、裸は一切見せないのに、エロエロ。腕あるわあ。ひと仕事終わって、畳をふく長谷川。布に血の跡。そこまで撮るか。徹底的。行水する二階堂。オールヌードの背中のシーンあり。二階堂、女優としてちゃんとしている。
 私の戦争がこれから始まる、という字幕とともに二階堂の顔のアップ。ちょっと怖い。エンドロールは二階堂による「わたしが一番きれいなとき」という詩の朗読がかぶせてある。
 不満な点というと、やはり工藤が娘の性にたいして理解がありすぎること。ここは恋のハードルとして工藤が立ちふさがればもっと面白くなるだろうし、絶対、転がり込んできた富田は長谷川と肉体関係になるべき。恋のハードルが戦争だけというのは、この映画の中では薄い。

めくら設定が安易、映画『RISE UP』

 中島良編集・監督映画『RISE UP(ライズアップ)』(2009年公開)を観た。見てもいいし見なくてもいい。
 青春ものにしたい気が焦っているのか音楽がうるさい。
 監督が編集もしているとありがちなんだけど、過去回想の挟みこみがとにかくうるさい。事故のシーンが何度も挟まれるんだけど、これが大した情報量もなく一度で十分。
 山下リオのめくら設定は演出もうまくないし演技もいまいち。めくら映画は名作が多いから(「めくらがでてくる邦画まとめ」2016/1/26掲載参照)、ちゃんと過去の映画を参考にしたほうがいいと思う。
 遊園地で林遣都と山下がぶつかるシーンも雑。ショットが変わると倒れている山下。アクションシーンは撮らない。その後出てくる交通事故シーンも同じ手法。腕がなくて撮れないのか、予算削減なのか?
 途中で判明する事故現場にいたという話。馬鹿すぎる。林と太賀は事故後半年間何も気にすることなくこれまで過ごしていたということ?けが人を置き去りにしたら普通気になって調べたりするよねえ。そんな悪がめくらを助けるの?うーん、駄作にありがちな「偶然」ですか。
 非常に奇妙なシーンがある。山下が壊したカメラ(CONTAX G1?)。林が修理を依頼、戻ってきたカメラ、中にあったフィルムも現像されている。その写真を見る林。その中に山下がカメラを持って写っている。ん?このカメラ、壊したカメラと同じ?変だよねえ?だって壊したカメラから出てきたフィルムを現像したんだから、撮っているカメラが写っているっておかしいよねえ。鏡を撮ったのか?それとも同一機種を二台所有していた?なぞすぎる。
 山下が駅で老人を撮るシーン。写真撮っていいですか?と訊いてからかばんの中からカメラ取り出している。そうじゃないだろう。カメラ持って、見せてからの「撮ってもいいですか?」だろう。そうじゃないと見ず知らずの人に写真が趣味だということがわからんだろうがああ。16歳でもそのくらいわかるよねえ。うーん、見せ方が下手くそ。あと、撮った写真に老人の顔がセンター位置。あのさあ、めくらが撮ったんだよねえ。なんかいろいろ雑。
 あと、娘が交通事故でめくらになったら父親と母親がいなくなるってどういうこと?意味不明すぎ。たぶん中年俳優を出す出演料をケチっただけ?
 獅子吼高原、林と太賀。展望台から降りると、山下がいる。これまた「偶然」らしい。安直すぎて飽き飽き。
 山下が林の写真を撮ると、山下が思い描いている林の映像みたいなのが挟まれるんだけど、これが亡霊のよう。もしかして林はパラグライダーが墜落して死ぬというラストなのか?と勘違いしたほど。見せ方が、本当にいまいち。
 林と山下がタンデムで乗ることに。パラグライダーの離陸シーンなし。何度もパラグライダーが出てくるけど、空の爽快感とかはあまり無し。設定としても映像としても生きていない。
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グブリー川平(かびら)
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